愛車のバイクVFR800F(RC79)に搭載の八重洲無線製FTM-10Sを核としたアマチュア無線設備。
バイクで使う際にはマイクとスピーカーをヘルメット内に内包する必要があるし、それら回路はバイク乗降時に切り離す必要があるし、走行中に操作可能なようにPTTスイッチも設置する必要があります。
これの設計と製作は2009年頃まで遡り、ハンディー無線機FT-728とともに使い始めました。さらにFTM−10S対応に作り変えました。
https://…/2009/04/13/ コネクタ接続ボックス取り付け工事
https://…/2009/07/14/ 車上配線考
・【使い回し画像】FTM-10Sを中心とした無線局構成図 |
この図の『接続BOX』が左ハンドル下に設置されている事で、ここに信号レベル調整用のアッテネーターを内蔵することになったのですが、本来的には無線機の直前・・・・つまり車体後方で実施すべきなのにずーっと手つかずのまま。
なんだかんだで運用を続けてしまいました。
・左ハンドル下の接続BOX。アッテネーターを内包 |
その後、2017年に『私の送信する音声がノイズまみれ』と報告を受けて調べたところ、コネクタにはんだ付けしたときの下手くそさやケーブルの被覆が寒さで縮んで露出して、短絡(or接触寸前でC的な容量変化)していそうな状況になっていました。
https://…/2017/04/27/ ノイズの原因だった? HR10Aコネクタの検死解剖
2009年から約8年で、ケープルを作り変える補修を行いました。
そしてそれから7年が経過してまたもや『私の送信する音声がノイズまみれ』との報告が。
発生周期といい症状といい、前回と同じ絶縁不良が発生しているのだろうな・・・・と推定。
・おそらく接続BOX繋ぎこむHR10Aコネクタ周辺が不良箇所 |
左ハンドル下に設置してある接続BOX。ここに車体後方からの信号ケーブルを繋ぎ込んでいるのですが、前回はHR10Aコネクタ部分が不良箇所。
とりあえず目視確認するもボックスの内側に問題は無さそう。
となればやはりコネクタ内部orケーブル側かな?
・HR10Aコネクタをバラしてみようか? なんだかサビが浮いている? |
だが、来週にツーリングが計画されていてその時に無線を使いたいので、今分解してしまって元に戻せないのはマズい。
たとえノイズまみれでもなんとか使えるだけ今のままのほうがマシなので、破壊しての診断はツーリング以降にすることにします。
だが全体的にはよい機会なので作り替えよう・・・・
作り変えるからには当然今までの弱点は解消したい。すると考慮すべきはこんな感じかな?
- 接続BOXとケーブルをつなぐHR10Aコネクタは意味がない。基板との接続で改めて5051コネクタを使用しているのではあれば、ケーブルを5051コネクタに直結で良いのではないのか?
- HR10Aコネクタを7年前に検死解剖した際には、コネクタピンが脱落してしまうほど振動に侵されていた
- 7年前は5051コネクタの耐久性が未知数だったのですが、7年前から使い始めて7年経過しても健全性を保っていてバイクの振動下でも問題ないことが確認できた
- それではあれば5051コネクタを前面に押し出して使用したほうが良い
- 車体後部接続BOXを新設し、アッテネータはそちらに移動する
- 現在計画中のBluetooth通信ユニット向けに信号分岐させる作戦は継続する。だが単純分配ではアッテネータ定数の導出が負荷に影響されて厄介なので増幅回路を入れる
- 車体前後間の信号ケーブル数は極力減らす
- 旧来使用していたMP3入力系統は使用しなくなったので撤去。PTT線も後部接続BOXで処理して一線減らす
- ケーブルは温度帯保証があるやつを使用する(←現在は八重洲無線製のオプションケーブルCT-M11を使用しているが、対応温度帯の記載はない。)
そんなこんなで後部分岐BOXの設計をしてみました。オペアンプによるボルテージフォロアで1:1の増幅をすることで分配の影響を排除します。
・後部接続BOXの回路設計 |
アッテネータの定数は後ほど追い込んでいきます。
2009年当初は定数を簡単に変えられるようにファミコンのカセットみたいな脱着式の設計にしていたのですが、2017年に再制作する際には定数を変えることもなくなっていたので基板に直付けにしました。
だが今になってマイクの種類を変えるなど定数を変えたくなる事態が発生したので、今回は設計を元に戻してファミコン式にします。
やる気があるうちにバシバシと事を進めよう!