ノイズの原因だった? HR10Aコネクタの検死解剖

車載アマチュア無線機、FTM-10Sから送信する電波がノイズまみれな件の潰しこみ。
ようやく怪しい部分が絞り込めました。使用開始から8年間経過した、ヒロセ電機製HR10A 10心コネクタ

https://…/2017/04/23/ 監査係がやってきた!ノイズチェック!?→R1200RS無線機設置

車体前方に設置してあるスイッチボックス。ここへの車体前後間連絡ケーブルの繋ぎ込みに、HR10Aコネクタを使用しています。

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・【使いまわし写真】RC36時代の頃の、スイッチボックスとケーブルを接続するHR10Aコネクタ

このコネクタでは、マイク信号・左右スピーカー信号、左右ライン入力信号・PTTスイッチ信号・電源とかなりの信号を束ねて連絡させています。


しかし、スイッチボックス内な配線を作り直す作業の際に、レセプタクル側のピンが抜けてしまうという現象が。コネクタも振動で劣化するのか・・・・盲点だった!

https://…/2017/04/22/ 車載アマチュア無線の送信時に思いっきりノイズが乗る件の調査#5

作り直したスイッチボックスで機能試験を実施しても改善せず、そしてHR10Aコネクタのプラグ側も分解してみたら、ものすごく怪しい・・・・
なんて下手くそなハンダ付けなの? あぁ恥ずかしい。

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・ヘタクソの見本のようなハンダ付けだなぁ(泣)

よく見ると、各線とも裸線が見えるぞ・・・・
これは被覆のみに引っ張る力がかかったか、経年で被覆が縮んだか・・・・
要因の一つは、電線被覆処理方法だな。被覆を剥きすぎ・・・・、いやハンダにより被覆が溶けてしまって、露出範囲が広がっていますね。きっと前処理でハンダを盛っていた際に広範囲に熱が広がったのでしょう。
最近、安いからという理由で、放熱用工具なるものを購入したのですが、これを利用して不必要に熱が広がらないように作業しないとダメですね。


8年前の製作時の内部資料(?)を読み返すと、実は製作に一度失敗していて、1度目はコネクタピンに電線をハンダ付けする際に、コネクタシェルを熱で壊していた・・・・んですね(汗)(←すっかり忘れていた。)
このため、2回目の作業時には、なるべく熱を加えないように電線にハンダを盛るなどの前処理をしていたのか・・・・
別の一つの要因は、ハンダ付け不良。短時間でサッと仕上げる=雑になっちゃっていますねぇ・・・・。


ただし、プラグ側のコネクタピンは、脱落するようなダメージはありませんでした。


そして最後に考えられる要因は、このコネクタの組立方法
コネクタシェルにねじが切ってあり、これを回転させてプラグ本体にねじ込むのですが、この時シェルだけを捻って締め込むと、当然ケーブルには回転方向の力がかかり、電線がヨジレてしまう・・・・

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・お見せするのが本当に恥ずかしい・・・・このコネクタシェルを回転させて固定していました

するとどうでしょう、露出範囲が広い電線が隣の線と短絡する可能性・・・・
室内で色々よじってみましたが、電線露出範囲にはハンダが乗っているのでがっちり固定されていて、ギリギリ短絡しそうでしていない?


う~ん、こればっかりは実物をバラしてしまったからなんとも言えないですが、プラグ本体とも干渉して短絡していた可能性や、ケーブルを引っ張ったりして張力がかかり短絡していた可能性が考えられます。


結果、これという原因にはたどり着けませんでしたが、色々と疑う場所が多すぎる!
これらを踏まえて、ケーブルを作り直すことにします。

https://…/2017/04/28/ 車体前後間連絡ケーブルの再作成