先日の前橋方面へ走りに行った際に思い出した純正グリップヒーターとQi充電の相性の悪さ・・・・
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愛車のバイクVFR800F(RC79)の快適化装備の一つとしてスマフォホルダー&スマフォを取り付けています。
運用当初はホルダー直近にUSB給電ポートを配置して有線接続で充電しながらの使用をしてきたのですが・・・・
- バイクの乗り降りをする際にスマフォを脱着するのですが、その都度充電ケーブルの脱着も必要でかなり面倒である
- 雨天下では使用できない。スマフォが防水でも充電コネクタ付近は非防水だし、USB給電ポートも雨天での使用は不可となっている
- そもそも雨天では紙の地図を使用することも困難な状況であり、そんな状況下ではぜひスマフォナビを使用したい
・・・・という理由から充電効率の悪さには目をつぶって非接触給電であるQiを採用しました。
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https://…/2022/02/28/ バイク乗車時のスマフォをQi給電にしてみたいと思った件
・【使いまわし写真】デイトナ製 16079 ワイヤレス充電器(Qi規格対応) 15W |
Qi(デイトナ製Qi給電器と、中華製のシート状Qi受電器の組み合わせ)(今日の日記では送電側と受電側を明確にするために、敢えて給電器、受電器と表記します。)ではトラブルも多く、最初の頃は充電電流が安定しない。多少非効率なのは想定していたのですが、電流値が安定しないのはまた別の何か要因があるだろう・・・・
調子が良いときはマシなのですが、不調なときはとことんダメ。どうもその挙動から要因はノイズでは?と気が付き、自作のLCノイズフィルタを追加することでようやく使い物になってきました。
https://…/2022/11/13/ 昨日製作したノイズフィルタをバイクに設置して試走はバッチリだった件!
https://…/2022/11/12/ バイクの非接触給電Qiの改善の為、ノイズフィルタを製作した件
だがそれも暖かい季節の走行だけであり、冬期に純正グリップヒーターを使うととたんにダメ。
グリップヒーターには発熱量調節のために電気回路的には電源をスイッチングしているので多量のノイズをまき散らす・・・・
スマフォ上で充電電流を表示させるソフト(Ampere)でも、酷いときには給電しているのに10mAとかほとんど充電できていない値を表示し、事実使い続けると電池残容量表示値が減っていくこともある始末。
Qi的にどういう事になっているのかは推測ですが、例えば・・・・
- 電力スパイクが混入するとそれが給電器→受電器に伝播され、スマフォ内部では過大な電力が送り込まれたと判断して充電電流を絞り込む
- Qi給電器内部で、電力スパイクのために上と同じような判断で送信電力を絞り込んでいる
・・・・等が考えられます。
LCフィルタを通り抜けてくるノイズか・・・・もしかすると電源ラインから回り込んでくるのではないのかもしれない。
効果があるのか不明ですが実験的に三端子レギュレータを使用して電圧ドロップさせ、Qi給電器に対して定電圧給電することでスパイク状のノイズを防げるかもと考えて、処方してみることに。
・【使い回し写真】電子部品を買い漁ってきました |
こちらが先日の都内出張のついでに購入してきた電子部品たち。
"三端子レギュレータ"と呼ばれる便利なICの正体は、定電圧供給がワンチップでできる製品群で、同様の規格で各社から発売されています。
今回のメインはその三端子レギュレータを冷却するヒートシンク。
・ヒートシンクの大きさから、ケースの大きさが制限を受ける |
バイクのエンジン稼働中はバイク発電機からの電力供給を受け(私のバイクでは)14.1V付近となっています。
これを三端子レギュレータで12V定電圧を出力するので、常に2Vをドロップさせます。ドロップという言葉で誤魔化していますが、実態は熱に変えて余分なエネルギーを放出するということ。つまり発熱がすごい部品で放熱を考えてあげないとダメです。
電流はスマフォ側で受けるのが(今までの運用経験から)、5V1A=5W。送電側は損失や安全マージンも考えても考えて倍の10Wと想定。すると12V場面でも1Aと想定するのが計算しやすい。すると2Wの放熱を考慮すればよさそう。
であればこのサイズのヒートシンクで大丈夫そうですが、バイクの夏の炎天下では辛いかもしれない?
まぁあくまで実験としての搭載だし、この時期の気温であれば問題なさそうね。
ケースにヒートシンクを乗せてみるとこんな感じ。
・完成予想図(外観) |
ヒートシンクがデカいのでケースがデカくなってしまった・・・・
バイクには搭載スペースがほとんど無いのでなるべく小さくしたいのだが仕方がない。(ていうか、このサイズがバイクに乗るのかは未確認!(笑))
ちなみにケースが白色なのはちょうど良いサイズの在庫が白しか無かったからであり特別な意味はないです。
ヒートシンクを乗せる位置を決めて、そしてドリルで穴を開ける位置を決める・・・・待った!
・ケガキ線を記入 |
金属への穴あけは精度が悪いので、マークはしたもののその通りには行かない。
なのでまずはヒートシンク(金属)に穴を開けて、その空いた穴の位置に合わせてプラスチックケースに穴を開ける・・・・という作戦。
ドリルは頻繁に使用するのでドリルビットもすぐに見つかりましたが、雌ネジ切り用のタップとタップハンドルが見つからない・・・・いやハンドルだけが見つからない(泣)
・ドリルと・・・・タップ。タップハンドルが見つからない(大泣) |
これだと雌ネジが切れないではないか!!
普段の工具保管方法をもう少し考えたほうが良さそうだなぁ(泣)
センタポンチを打ち込んだあとにドリル攻撃開始!!
・穴あけ開始~ |
ヒートシンクの谷の部分を狙って穴を開けるので、三端子レギュレータを取り付ける穴は意図的にオフセットさせてはいますがね。
う~む、やっぱり多少ずれましたね(笑)
・ははは・・・・やはり手動だとこの程度の精度か(笑) |
まあこうなることは想定の範囲内。
これらの穴に雌ネジを切れるのかのほうが問題だな。
もし切れなければ作業は中断してホームセンターに工具を買いに行かねばならない・・・・タップを立ててペンチで回してみますか。
・雌ネジも切りました。(←タップをペンチで回すという禁断技で。) |
ヒートシンクの素材が柔らかいのか、なんとかまっすぐにネジ穴を作れました。よかった~タマにしかやる気が出ないので、その勢いを止めることにならなくて(爆)
それではこの穴に合わせてケースの穴の位置を決定。標準位置からのズレ方向を矢印で記載して微調整。
・金属の穴位置に合わせてプラスチック側の穴位置を微妙に修正 |
ところで私、シンナーを持っていないので派手にケガキ線を記入しても消せないんだった・・・・(汗)
ケースにも穴あけ。プラスチックは柔らかいのでだいたい狙ったところに穴あけできます。
微妙にズレているのはヒートシンク側に合わせたから。
・プラスチックの加工は簡単です |
4箇所の穴と中心部の三端子レギュレータ設置場所も四角くくり抜き。(ドリルで周囲を穴あけしてヤスリがけ。)
さ~てそれでは合わせてみましょう・・・・
・ケースの内側からネジ止め |
バッチリ!!
ケースの内側からネジ止めしていますが、それぞれの穴の位置は完璧です。
ケースの内側も確認しましょう。
中心に三端子レギュレータ新日本無線製『NJM7812FA』を設置・・・・
・内側にはTO-220Fパッケージの三端子レギュレータを設置 |
ピタッとハマりましたね♪
ところでICのスペックを調べるために久しぶりにその筋の情報を見てみたら・・・・新日本無線(株)って名前は消滅してしまったんですね・・・・(汗)
この先はどうやって実装しようかな?
三端子レギュレータの足を曲げて平面実装する?
ただそうすると両面基板がいるし、部品の背丈にかなり制限がありそうだ。垂直方向に実装するかな。
・ユニバーサル基板をカット |
ユニバーサル基板をカットします。
そして先程のケースに現物合わせ。ちゃんと三端子レギュレータの足も刺さるから問題なさそうね。垂直方向に実装しよう。
・こんな感じかしら? |
ここに想定していた部品(電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、ダイオード)を配置。
なんだかずいぶんスカスカだぞ!?
電解コンデンサは出来るだけ容量が大きい(=サイズが大きい)ものを取り付けたいのですが、ここまで作り込むまで設置可能サイズがわからなかった。
なので事前に秋葉原で多分この容量ならば入るだろう・・・・となんとなく購入したもの。
・部品を仮配置 |
もう一度秋葉原に行くのもナンなので、今回はこの定数のまま作業を進めよう。
まぁこういった詰めの甘さも有るけれど、今回はとりあえず組み上げてみて効果があるのかの確認が先です。
欲を出して手持ちの部材で空いているスペースにLCフィルタを作り込むか?
いや、限りある正月休みで結果が出るところまで進めるほうが良い。
・・・・が物理的な工作で一日が過ぎて力尽きてしまった(笑)
続きはまた後日。