2019夏ツー3日目・台風回避!只見線偵察と喜多方と非レインマン

ツーリング3日目。新潟県は小出で迎えた朝は、気象情報に釘付け。
台風に向かう反時計回りの風の渦と、山脈という地形のイタズラにより、関東平野は局所的な大雨。だけれども山一つ越えた新潟や福島は快晴・・・・
しかも関東の雨は夜が始まる頃には止む・・・・だが余りのんびりしていると台風の雨雲が掛かり攻撃してくる。

・台風の影響で、関東平野も・・・・雨!(画像では『明日』となっていますが昨日の予報なので今日のことね。)

という訳で今日は、日中は関東平野に近づかずに過ごして時間を潰し、かつ夜遅くならない時間に帰る作戦。


もう一つ、今回の旅では洗い越しがある酷道352号を通り檜枝岐に向かい、その後も山道を謳歌する予定だったのですが、R352檜枝岐ルートは群馬県境に近いのよね・・・・


雨の危険があるけれど予定通りこのルートにするか、はたまたついこの間走ったけれど雨の危険がほぼ無いR252六十里越ルートにするか?
まぁ、雨は嫌なので多少マンネリ感はありますが、後者のR252六十里越にして、適当に走ってみよう。


スタートはJR只見線の始点でもある小出駅。そこから只見線に沿って只見駅を目指すのは確定なので・・・・

https://…/2019/07/02/ JR只見線・2021年度に開通!?

・・・・今日はJR只見線の工事状況見学もしてみようかな。

Stage #13:六十里越

天気が心配でしたが、小出の街はピーカン!
すでに気温が高いことを無視すればとても心地が良い。いつも通り朝7時に出発。

・スカッと晴れて気持ち良いR252 小出 

だがしかし、今日もあまり急ぐ旅ではないのよね。急ぐどころか多分この先で時間を潰さねばならぬほど。


このR252ルートは、只見の街と小出を結ぶ唯一の国道ですが、年間の約半分にも渡る長い期間の冬期通行止めになる険しい道
なので並行するJR只見線が廃止を免れているという事実。

・貸し切りR252 山深くなってきました

うーむ、誰もいない・・・・快適すぎるなぁ♪


初めて走ったときは他に色々回った後だったこともあり、かなりヘビィーに感じたことを覚えています。

・標高が上がるとスノーシェッドだらけ

冬期通行止めにしちゃうならばスノーシェッドは要らないのでは?とも思いますが、これが無いとアスファルトごと流されちゃうからかな?
親不知周辺では崩れてくる岩の防御が主眼でしたが、ここでは雪崩からの防御が主眼


電気が来ていないので、この辺りのトンネルは無照明が多いのですが、県境の六十里越トンネルだけは照明完備。

・R252新潟/福島県境 六十里越 H=760m

さあ、福島県だ!


3ヶ月前のゴールデンウィークに来たときはこの場所で雨雲に捕まったのだけれども・・・・

3ヶ月前に来たばかり
https://…/2019/05/01/ GW南東北ツー3日目・春爛漫に雪景色、雨模様のフルコースはいかが?

・3ヶ月前にはここで雨に降られた六十里越を過ぎてすぐのパーキング

今日は大丈夫そう。
ただ雨雲レーダーを見ると東京周辺や宇都宮周辺に巨大な雨雲がかかり、豪雨の模様。ヤバい~、今日はカッパ覚悟だな。


南の空を見てみると・・・・

・田子倉湖と南の空 山の向こうは雲!近づかないのが正解だな

雲が列状になって控えている・・・・
強烈な南東の風が山並みにぶつかり上昇気流が生じているのかしらね。


穏やかな田子倉湖田子倉ダム・・・・

・田子倉ダム

しかしここが2011年の豪雨により壊滅的な被害があり、下流の橋が流される事案が多発、並行する只見線も長い間不通となっている・・・・


まあ只見線自体がダム建設のために敷設された工事用鉄道だったものをダム建設が終わったあとに国鉄線に組み入れたという経緯なので、ダムによって作られ、そしてダムによって潰された・・・・悲運ね。


すぐ下流にある橋も、流されて無残な姿を晒し続けていましたが、あれから8年でようやくここまでこぎ着けましたか。

・流された橋を再建中・・・・万代橋復旧工事

橋の下に構造物が露出しない下路式トラス橋。しかも以前は道路と同じ高さだったのですが、嵩上げする対策もされていますね。

Stage #14:JR只見線・不通区間の見学

JR小出駅から走ってきた鉄道も、ここ只見駅で打ち切り
この先は8年前の災害で不通が続いており、代行バスによる輸送。時刻表を見ると・・・・なんと一日3本。午前中は9時半発の一本のみ。


それより早い時間の駅は、開店休業状態

・まだ始発前の只見駅

でも人の手が入っているので、まぁでもいわゆる『』ですね。


お隣の会津蒲生駅は・・・・

・JR会津蒲生駅

もともと無人駅だけれども、一応維持のための草むしりが行われている模様。


不通になった翌年に偵察した時とそんなに変わっていない。

2012年にこの辺りを走って只見線を偵察した日記
https://…/2012/10/06/ 奥只見&只見・・・・未開の地の酷道三昧ツーリング

いや、細かく見ていくとやはりダメージが。


すぐ隣の踏切・・・・というか駅の出入口の踏切は・・・・冬の雪の重みなのか踏切警標が故障

・踏切警標(クロスマーク)が・・・・落ち果てている

う~む、どれだけ雪が降るんだココ? 一度冬に(電車で)訪れてみたくなってきたゾ。


会津のマッターホルンと言われる蒲生岳と只見川の間を走る只見線。ここは岸に土地がないのか川の中を流れと平行に架橋されている区間。

・会津のマッターホルンと呼ばれる蒲生岳の麓を走る只見線  第八只見川橋梁

この区間の鉄橋は流されなかったのですが、写真手前の路盤が流出していました。しかし工事はほぼほぼ終わっている感じ。


会津大塩駅付近の踏切・・・・おおっ!

・会津大塩駅付近の踏切

完全に除草されている! 踏切の板も新品になっているし。

やはり開通に向けての準備がされている! 駅付近にはコンクリート枕木が山積みされていて、腐りかけている木枕木との交換工事の真っ最中。


ちなみに、2012年に写真はこちら。

・【使いまわし写真】会津大塩駅付近の踏切 2012

これと見比べると着々と準備進んでいるように見えます・・・・


ええ、ココまでは順調でした。
お隣、会津横田駅へは川を越えていくのです。しかし・・・・

・橋桁が・・・・無い  第七只見川橋梁

線路が途絶えている・・・・
おぃぉぃ~まだこんなに深い爪痕が残るのか。橋桁は水面からだいぶ高さがあるので、ここでは橋脚が流されてしまったのか?


ただ工事車両が入って復旧作業中なので、前途は明るい。
岸の反対側に回ってみると・・・・

・橋桁を一つ外して橋脚を再建中の第七只見川橋梁

橋桁が一つ置いてあるではないですか。どうやら川を渡る部分の桁が流され橋脚にダメージを受けたのか、無事な桁を一旦どけて再建しているのか。
どうやら川を渡る主となる桁は上路式トラス橋で、橋の下にトラス構造物が水流に引っかかって流されちゃったのね。同じ橋で復活させるのか、それとも設計を変更して下路式トラスにするのかな?


ちなみにバイクで渡ってきた道路橋はすぐ隣にかかっているのですが、下路式トラス橋。橋の構造が運命を分けたのですね。


こりゃ~復活にとんでもないコストが掛かっているゾ!


会津横田駅。きちんと除草されていますが、なんかそれがとても小さいことに思えてきた・・・・

・除草されているJR会津横田駅

地域の人が花壇に花を植えて愛されていたのは8年前・・・・あと2年で開通した時に、また元のように花が植えられると良いな。


更に下流の本名ダム。こちらは田子倉ダムと比べて小規模なものですが、水の位置エネルギーをくまなく利用して発電する、発電専用ダム。

・本名ダム

しかし、この本名ダムから視線を下流に向けると・・・・


・・・・_| ̄|○

・ここも橋桁がない  第六只見川橋梁

ここも橋が流されてしまって、橋脚のみ残っています。ここももともとの橋の構造は橋脚が低くて済む上路式トラス橋。ことごとく橋の構造が裏目に出てしまったのね。
ちょうどクレーン車の後ろ側にトンネルの出口が有り、鉄道は橋を渡ってコチラ側に来る線形でしたが・・・・


ダムの直下にある橋はことごとくダメージを受けているな。
地域住民がダムのせいで水害が起きたと裁判を起こしていましたが、たしかにダム直下の橋が二箇所も流されている事実をみると、相関があるようにも思えますが、ダムが無かった場合にどうなっていたかがわからないので難しい判断だなぁ。


そのすぐとなりの跨道橋も無くなっていたし・・・・
どの場所でも工事が行われていた・・・・というか、ようやく工事が始まったのですね。開通が楽しみです。


いーや、前言撤回。更に下流に行くと・・・・

・ココも橋桁がない  第五只見川橋梁

工事すら行われていない流された橋。こちらは主桁は下路式トラスで無事ですが、川がカーブしている関係で遠心力で外側の水位が上がり、また橋自体が勾配を持っているため低い方のプレートガーダー橋が流されてしまった模様。


まだまだ開通までは程遠い状況なんだなぁ(泣)

Stage #15:山岳ツーリング

この辺りの景色は本当に風光明媚。ものすごく良い道なのでついついかっ飛ばしたくなりますが、あえてゆっくり走るのも悪くない

・風光明媚なR252金山町

そう言えば以前この辺りに来た時に『天然サイダー温泉』なる施設があったと記憶していたなぁ。


でも気温も上がってきてとても温泉に入りたいという気分ではない。またの機会にすることにして、体を冷やそう。

・ライダーであるだけで¥50円引きとなる道の駅かなやま

今回の旅ではソフトクリームを食べまくっているけれど、食べると明らかに汗が(一時的に)引くので、体を冷やす効果のために体が要求してるのかも。
定期的に食べるとそれだけで走り続けられる(笑)


下流に降りてきたらなのか、時間が昼間になってきたからなのか、他の交通が多くなってきた・・・・ツマラン!
天候的に南に下がれないことだし、ここはR400でしょ!

・R400で西会津方面に向かおう

確かこの辺りの400番台の国道ってかなり走りごたえがあって楽しかった記憶が。


・・・・やっぱり。

・かっとびR400!

素晴らしい道と、皆無な交通量。


まぁやがてこういった隘路になるから、サンデードライバーは通らないような場所なのかもしれない。

・R400 杉峠区間

なんか完全にゴールデウィーク時のツーリングの逆コースになっちゃっている・・・・まぁどうせだからとことん逆コースを歩もう


走っては・・・・飲む!

・懐かしい瓶コーヒー牛乳 もちろんキャップは紙ね!

銭湯以外では懐かしい、いや銭湯でも珍しくなった瓶コーヒー牛乳。これを腰に手を当てて・・・・(笑)


体が冷えたら走れー

・超快走路♪

3日目だというのにたっぷり走り込んでしまった・・・・はぁはぁ。


視界がひらけると、そこは会津盆地

・果てしなく田んぼが続く・・・・会津盆地 喜多方のハズレ

雨から逃げて喜多方までやってきてしまいました。雨雲レーダーによると宇都宮周辺は広い範囲で豪雨・・・・クワバラクワバラ。

Stage #16:喜多方・三ノ倉高原ひまわり畑

関東平野から離れたい一心で、気がつけば山形県境が目と鼻の先三ノ倉高原まで来てしまいました。


実はトンネルクラブ内のメールで『来年はココに行こう!』の候補として上がっていた地。今年はあいにく皆様の都合が合わないのでソロで偵察という事で。
R121から三ノ倉高原への上り坂にスイッチすると・・・・

・いきなり開花情報

チーン・・・・終了(泣)


ひまわりは真夏に咲く・・・・この猛暑だしお盆に合わせて開花するように調整しているはず・・・・と調子の良い脳内変換ばかりしており、咲いていない事態を全く想定していなかった・・・・_| ̄|○


まぁココまで来ちゃったから、とりあえず見ていくか。
グイグイと標高を上げると、駐車場。ここは冬はスキー場みたいだな。そして場内マップ。

・かなり広いんですね・・・・場内マップ

かなり広い場内は、無情にも開花前。標高が低い箇所が咲き始めですって。じゃぁそちらを見学しに行こう。


くらら南部ゾーン。

・くらら南部ゾーン

おおっ、高台にあるから会津の平野を一望しつつヒマワリ。良いでは有りませんか!
ただし方角的にひまわりの花は平野の方を向いてしまうので、写真に収めるのは至難の業ですがね。


なのでちょっと下に降りて、南側から振り返ると・・・・

・ひまわり畑  確かに咲き始めだ・・・・_| ̄|○

こんな感じ。咲いている個体は絶好調ですが、まだ咲いていない個体も多数。


写真ならではの、咲いているところのみクリップした画像。うんうん、これなら雰囲気だけは浸れそうですね(笑)

・雰囲気だけ味わえるひまわり写真

時刻はちょうど12時。


関東平野の天候回復まではもう少し時間がかかりそうだな。健康ランド的なところに行くか。その前にせっかく喜多方にいるのだから、ラーメンだな。

Stage #17:喜多方ラーメン はせ川

よくよく調べてみたらお目当てのラーメン屋は三ノ倉高原からは目と鼻の先。
しかも大人気店でおそらく並んでいると思われるのですが、今日みたいに天気回復待ちという時間がたっぷりある状況も珍しく、多少時間がかかっても問題ない、いやありがたいぐらい。


が、店の前に行ってみると、その行列のレベルが想定を凌駕していて絶句!

・店の前の行列

店の駐車場が満車で、路上で順番待ちをする車の列。ここはバイク特権で一気に先頭に出たとしても・・・・


屋外の待機テントで延々の待ち!

・左右に待機テントがあり、すごい人々の数

名簿云々ではなくて、ココにいる人々が全員捌けないと自分の番が来ないわけか・・・・しかもどうやらテントで待っているのは代表の方で、ファミリー等の本体は涼しい車内で待っているパターンも見参。
おぃぉぃ~こういう時に部屋付きの自動車は羨ましいなぁ。
さきほどバイク特権云々に浸っていたけれど、あくまで駐車場の空きを待っているだけで、名簿にはその時点でエントリが済んでいるのね。特権でもなんでも無かった・・・・


結局修行のような1時間30分待ち


ようやく店内に。楽しみにしていたチャーシューの海のようなラーメンは売り切れてしまい・・・・"小チューシュー麺"。

・小チューシュー麺 中盛

まるでトンチのような名前ですが、無印"チャーシュー麺"がチャーシューが一面埋め尽くされているもので、それよりも枚数が少ないから『小チューシュー麺』。決して丼が小さいとか麺の量が少ないということでは有りません。


最近はラーショに代表される豚骨系ばかりを食べていたため、透き通るスープのラーメンは久しぶりかも。


真っ直ぐな味。美味い・・・・けれどこれがすぐに食べられれば格別ですが、一時間半待って食べるかといえば微妙かもしれません。
まぁ世間はお盆モードだし、こればかりは仕方がない(泣)

Stage #18:頭脳戦!帰還作戦

なんかちょうど具合良く時間も潰れたし、いよいよ東京に針路を取るか。


なんか走り足りないような気もして、裏磐梯の山々に寄り道するプランに心惹かれますが・・・・

・どう見ても裏磐梯方面は近づいたらダメでしょ

・・・・今日はココまで天気の心配をせずに走ってこれたことのほうが幸せと思ったほうが良い。どう見ても雨が降っていそうな状況。


体力に余裕がある状態で帰るほうが良いな。高速道路でワープ航法開始。

・磐越道 磐梯山SA

ここから先、こまめにSA/PAに止まっては、雨雲レーダーで前途の安全を確認し、そして進めるところまで進む牛歩作戦


今日の雨は一面の雨ではなく、とにかく無数のゲリラ豪雨の雲が発生しているので、それさえ避けられれば良いの。
磐梯山SAで30分以上時間を潰し・・・・そして走行開始。

・磐越道・五百川PA

この雨雲(↑)による降雨を避けるためなのでした。路面はウェットですが、私は雨に当たらず。
そして周囲のライダーはカッパを脱いでいるところ。不幸にも雨にあたってしまったようですが、これほどまでに文明の利器が発達した今ならば、これを最大限利用しましょう。


とは言いつつも、本当に紙一重の走行。でも自分自身の判断を信じ、カッパは着ないデジカメも露出させたまま。

・東北道を南進  前方にはどう見ても勝ち目がない雲!

とにかく雨がひどい宇都宮の街が越えられるのかが勝負。ここを越えればおそらくほとんど無難に東京まで行ける!


まだ福島県。雨雲が通り過ぎた絶妙なタイミングを狙って進む・・・・

・福島県 阿武隈PA 路面はウェットだが・・・・私はノーカッパ

ていうかこの気温でカッパを着るなんて耐えられない・・・・今日は最終日だから最悪はデジカメだけ保護ができれば衣服は水没でも良いか?


一番の難攻略ポイントであった宇都宮付近・・・・栃木県 都賀西方PA。

・フルウェットな東北道 都賀西方PA

それでも私は一滴も雨にあたっていない・・・・工夫すればなんとかなるものだな。


・・・・そう言えば道路情報板でしきりに『佐野SA 営業休止中』って警告していたけれど・・・・自宅に戻ってニュースを見たらえらいことになっていたのね。
今ならばネタ的に絶対寄るべきだったと思いますが、この時は雨雲の隙間を突き進むのに必死で、一気に走ってきてしまった・・・・(泣)


ウェット走行はしているのでバイクはドロドロになっちゃいましたが、結局自宅までノーカッパ。素晴らしい成績。


これで、今年の夏ツーリングはおしまいです。