新潟県~福島県にまたがる奥只見・只見周辺。実は八王子からは微妙に遠いし一度も行ったことがない・・・・
それもそのはず、去年の新潟・福島県豪雨によりこの辺りは壊滅的な被害を受け、道路も鉄道もずーっと通行止め。それが今月1日に通行止め解除!、鉄道も運転再開! 復旧工事がなんとか進み、一つの道として繋がったのです。
さらに、奥只見への道はそもそも二輪車通行止めというものすごい仕打ちだったのですが、5年ほど前にこの規制も一部解除されたのです。
私のツーリング人生の中で、この辺りはもともと行き先候補に挙がらなかったゾーンなのでしたが、今なら走れる未開の地!
通行止め解除の情報を知ってからここ一週間、心は常に奥只見。行く気まんまんだったのですが、当日に近づけば近づくほど天気予報が微妙~
関東南岸ほど夕方から天気が悪くなる・・・・その他の地域も晴れ予報が消えて全部曇りに。
でも、今日を逃すともう行く機会がないかも・・・・よし、強行! ちょっと遠いので久しぶりにハードな朝5時出発。
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・夜明け前の出発 | ・圏央道→関越道 高速道路をカッ飛びます |
暗いうちはよく分からなかったけれど、星が見えないし嫌な予感がしていました。しかし明るくなってくると、空には分厚い雲がびっしり。
あぁ~(泣)
一番いやなのは、このまま雲で埋まっている状態だと、標高が高いところに行くわけだから・・・・キリ攻撃と雨攻撃に当たるんじゃないかと・・・・不安だなぁ~ まぁ最悪は、目的ICに着いた時に雨が降っていたら、そのまま高速ICをUターンして帰還するつもりで。
そして、一週間前まで暑かった気がするのですが、今日は寒い。春秋用の重厚ジャケットに、冬用のインナー・・・・そして旅の相棒はホットコーヒー。
さらに体を温めるため、関越道・赤城高原SAでは、ホットそば。
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・かき揚げそば@赤城高原SA (あんまり期待していなかったのですが、かき揚げがエビたっぷりで意外と・・・・) |
う~ん、ここまで雨には降られなかったのですが、県境の関越トンネルが近づいてくると・・・・これじゃぁ勝ち目があるような気がしないよ!
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・関越自動車道・関越トンネル手前 1km・・・・雲が(泣) |
どよ~ん・・・・としていますし、山の頂上が見えない・・・・ということは、この先のR352では難儀するということか・・・・(泣)
10kmのトンネルで越える山脈のコッチ側と向こう側とで天候がガラッと変わっていることに賭けよう。トンネルを越えたら大雨という可能性も否めないけれど。
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・関越トンネルを抜けるとそこは・・・・ | ・意外と天気が良かった~♪ |
やった!天候回復~
これなら大丈夫でしょう。今回の旅の発着点は、関越道・小出IC。ここからすぐに酷道352号が山に向かって延びています。
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・関越道・小出IC 今回の旅の発着点 | ・さぁ、R352トレースの始まり~ |
この先しばらく給油が期待できないので、満タン給油して、さぁ出発~
いきなり『尾瀬まで77km』ですって。道も穏やかだし、77kmなんてすぐそこのような気がします。まるで嵐の前の静けさのように・・・・
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・R352シグナル・ブルー 県境を通過して尾瀬まで行く事ができるという開通情報! |
遠くの山に見が見渡せるほどの天候、お日さまは望めなくとも、これだけ雲が高ければ雨は大丈夫! うれしいね~
しばらく走ると・・・・
元有料道路、さらに元々は奥只見ダム建設のための工事用道路だった『奥只見シルバーライン』との分岐点。
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・R352と奥只見シルバーラインとの分岐点 奥只見も尾瀬もシルバーラインに行けと! |
シルバーラインは奥只見ダム方面、国道は尾瀬方面に向かうのですが、ここで国道とシルバーラインに分岐しても、この先の銀山平というところでまた落ち合うのです。
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・現在位置と周辺の位置図 檜枝岐は尾瀬のさらに先 |
じゃあドッチに行っても良いのね・・・・あれれっ!(?)
いや、よく青看板を見ると全て奥只見シルバーラインルートに行けと言っています。
デカイ青看板だけでなく、補助看板的な奴も、さり気なくシルバーライン(県道50号)へ向かえとの指示。道路の太さが違く書かれていますし、5km先からクネクネが24km続く・・・・って脅かしてきます。
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・県道のほうが主方向である太さで書かれた看板 |
奥只見シルバーラインかぁ・・・・、悪くない。
そのほとんどがトンネルで構成されているので、隧道探索好きな人なら一度は行ってみたいのですが・・・・
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・奥只見シルバーラインへの分岐では、まるでドラキュラに対する太陽のような看板が・・・・ |
ぐわ~、ド悪魔の二輪車通行止め。サンサンと輝く二輪車をぶった切るマークに手も足も出ません(泣)
かたや隧道三昧、かたや低速タイト三昧・・・・
まぁ・・・・バイクならどっちにしろ国道を選ぶか・・・・(爆)
だだしこれは好天の場合。悪天時は隧道のほうが遥かに安全のような気がします。理不尽な規制は早く解除してくださいよ。
と言う訳で、さらなる酷道352号をトレース。1~2km 走ったら大湯温泉。そしてそこを過ぎたら・・・・
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・1車線幅しかない道 |
出た出た~、自動車離合困難な1車線幅の道。
もうすっかり耐性が付いてしまっているので、逆にうれしいぐらい!(爆) 普通の人なら天下の国道がこの幅かよ~ってフィーチャーしそうですが、もはや感性が死んでしまいました。
クネクネ~
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・道ごと崩れて盛土しなおし | ・崖が崩れてなんとか修復 |
しかし、至る所に災害の爪痕が。
とりあえず全線開通はしているけれど、それは工事が終わったという訳ではなく、なんとか通行は出来るように仮回復させて有るという感じ。
復旧工事現場があまりにも多いので、小出側から番号を振ってあるのですが、最終的に20番オーバー!までいくので、その災害範囲のデカさ、そして酷道の山深さ・険しいルート取りであることが想像できます。
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・果てしなくクネクネが続きます・・・・ |
高速道路を降りてずっとクネクネ・・・・いやぁ~楽しいわ。このコース、ほとんど貸切だし。
そしてだいぶクネクネを堪能した頃、第一のピーク枝折峠(しおりとうげ)。
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・R352枝折峠 H=1,065m この峠は登山口も兼ねているので、登山客の自動車駐車がいっぱい。 |
絶景・・・・には間違いないけれども、見えるのは山ばっかり。そして小さく小さく自分が登ってきた国道を俯瞰できます。
なんか雰囲気は、長野県の野麦峠に似ていますね。
自動車はたくさん止まっているけれど、人影はゼロ。風の音以外はなんにもしません。
そして当然電気なんて来ていませんから、自販機を初めとした文明の利器は一切なし。ふぅ~・・・・時に人はこういう場所でオフラインになることも必要ですね。な~んて・・・・
峠からの下りもずーっと狭い感じ・・・・
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・たまに工事のダンプが来るから怖い! | ・この辺りは崩れているのがデフォルトなのか!(?) |
しかし、時々ダンプカーと遭遇するので気が抜けず・・・・。いかにバイクであっても変なところで鉢合わせすると離合がタイヘンなの。
なんと・・・・
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・バス停があるっ!! |
所々にはバス停があります。ということは・・・・ここを路線バスが走っている! 驚愕だわ~~~~
ようやく(さっきよりは)下界っぽいところに着きました。ここが銀山平なのね。明らかに景色に平野感が出てきて、道路も片側一車線の立派なものに。
そしてここまでのクネクネは何だったの~級の、奥只見シルバーラインとの再開・・・・orz
たしかに私が道路管理者だとしたら、尾瀬&福島県檜枝岐村へ抜けるためには奥只見シルバーラインルートを押すわ(爆)
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・銀山平 ここで先ほど分岐した奥只見シルバーラインと再会 |
ちょっと悔しいので、コチラ側からのシルバーラインを見学してみましょう。
T字路を左折すると・・・・ぎゃ~~~~
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・十字架・・・・じゃなかった、二輪車ぶった切りマーク出現。 |
近寄れない~・・・・、それもしつこい程掲げてある。
仕方がない、ちょっと徒歩で侵入してみよう・・・・
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・カーブを越えたらスグにトンネルなのですが、ココにも十字架が・・・・(泣) |
二輪車通行止めはもうわかったって!
珍しいトンネルの中にT字路がある形状なのですが、ついには歩行者通行止め(右側の草に隠れている)看板まで出てきて、はいアウト~
コレ以上の見学はできませんでした。
さ~て、また走りに戻りましょう。ココからは奥只見湖岸にピタッと沿って、元通りの狭隘っぷりに戻ります。
そして、名物の登場・・・・
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・沢水注意・段差注意!(?) |
この看板が『洗い越し』の予告。沢から流れている川が道路を横切っていますよ~って!
普通ならば道路を掘り下げて川を下に通して橋を作り立体交差にするのですが、そんなの面倒(金がかかる)なので、そのまま道路上を流してしまえっ!的な。
水の量は雨の有無に連動していて、今日は幸い水の量は少なめ。
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・洗い越し |
私、この洗い越しはほんの数カ所なのだと思っていたら、この先尾瀬までに両手でも数えられないぐらいこの看板を見ることになります。
バイクを汚したくないものだから、洗い越しは最徐行・・・・だんだん面倒になってきます。
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・またかよっ!てぐらい遭遇します | ・水は綺麗なのよね~ |
そしてトンネル。この辺りは電気が来ていないので照明なし! 真っ暗トンネルは結構怖いですね・・・・
ぐぇぇ~、バスが来た!
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・なんと路線バスが! |
すごいな、二重の意味で。乗る人がいるのかというのと、ここまで走ってくるテクニック!(←今の時期は登山客がいるのかしら(?))
延々と走り、特になんにもないので休憩するきっかけもなく・・・・とりあえず今どのへんだっけ!(?)とふと止まって水筒から水分補給しつつ・・・・
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・ここで休憩!(?) というぐらい、その他はなんにもないただの道 |
スマフォでGPSを掴んでみると・・・・えっ、ココが県境の橋だった!(この間ポケットマップルをインストールしたから、携帯圏外でも地図が見られるんです! これは素晴らしく役立つわ~)
普通、県境ならばその境界を示す標識があってもよさそうだけれども、一切なし。そして仮設の橋の横では新設の橋の工事中・・・・
どうやら去年の豪雨でこの橋が流されてしまったために、約一年もの間、国道が通行止めだったのでしょう。
川に目をやると、まだまだその凄さが残っています。
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・川の周りの植物がなくて・・・・岩ゴロゴロ |
川周辺の植物がないということは、豪雨の時には全部水没して流されてしまうということなんでしょう。
橋を渡ってギリギリ福島県側にいるので、なにか福島に来た~っていう実感を得たいわ・・・・なにかないかしら。え~っとえ~と・・・・
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・初の『福島』の文字 |
これかよ・・・・、工事現場の測量ポイントに『福島.1 EL=872.347』の文字。やった~、福島だ~
標高872mか。
ココからは尾瀬に向かって最後のアプローチ、グイグイと標高を上げていきます。(尾瀬まではマイカー規制のため、どっちにしろ行けないけれど。)
そして・・・・
ところどころは秋景色の始まり~。
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・ちょっとだけ・・・・秋ゾーン |
木々が邪魔で写真を撮れていないけれど、道路よりも下の谷底では紅葉バシバシ! きっと冷気が溜まる地形なのね。
道路沿いでもピンポイントだけれども紅葉が見られます。
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・所々では真っ赤に染まっています | ・本当にところどころ・・・・ |
この調子だと、あと2~3週間すると、紅葉の見頃かしら。
そしてまさかの尾瀬スルー! だってバイクで行けるわけではなくってバスに乗り換えねばならぬからね・・・・
やはり低速タイトなコーナーの連続で、小出から尾瀬との分岐点(県道1号)までに2時間半も掛かってしまい・・・・お腹すいた~
ツーリングマップルを眺めると、檜枝岐村にお蕎麦屋さんのおすすめレストラン表記があるから、行ってみよう。
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・そば処 開山@福島県桧枝岐村 この辺りはつなぎを使わない独特の"裁ち蕎麦"が有名なんですって |
裁ち蕎麦。つなぎを使わずに練って、そして布を裁つように切っていく独特の技法で作ったお蕎麦。
でも私、ついとろろがあると頼んじゃう・・・・純粋なお蕎麦と後乗せとろろそばとダブルで味わおう~
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・裁ち蕎麦 とろろそば@開山 (写真ブレごめんなさい。) |
ものすごい濃い~つけ汁・・・・。蕎麦の味よりも勝ってしまってなんだかよく分からなかった・・・・orz
お蕎麦のコシは素晴らしい~。つけ汁はとろろ用に濃い目にしてあるのかしら(?)(?)(?)
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・美味しいお蕎麦 |
とろろを混ぜてずるるるる~っと食べます。そばっ食いには邪道と思われるかもしれませんが、やっぱりコレが好き。
もうこの辺りは新そばの季節なのかしら。
所変わって、コチラは藁葺き屋根が並んでいる一帯、国重要伝統的建造物群保存地区『前沢曲家集落』。
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・おお~、綺麗にお手入れされた藁葺き屋根 |
普通に生活しているのに保存もしているなんて、とっても苦労しているのでしょう。素敵です。
一件だけでなく、辺り一帯は全部藁葺き屋根。
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・おお~、スゴイスゴイ! |
近くには無人の野菜・山菜の販売所。大きな大きな舞茸が並んでいたのですが、値段が¥1,500円。千円札しか無い私、すっごい買ってみたかったけれどお釣りがない~(泣)
辺りにはお花が沢山咲いていて、とっても綺麗~
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・すっかり秋ですね~ |
コスモスはわかるけれども、他の2つはなんだろう・・・・
さらに352号をトレース。ここまで来ると酷道352号ではなくて、国道352号。立派なんですよ~
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・立派になったねぇ・・・・国道352号 |
さらに沿道に、ツーリングマップルおすすめのお蕎麦屋さんが登場。ガッツリ走っているのにランチがお蕎麦だけだとちょっと物足りない・・・・
う~ん、どうせだからもう一軒お蕎麦屋さんをはしごしちゃおう。
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・手打ちそば かいなり |
手打ちそば かいなり庵。今度は(普通の)国道沿いなのでバイクも数台止まっています。皆さん同じ情報源の模様。
なんだか蕎麦屋と言うよりはドライブインだったところで蕎麦を始めた感じ・・・・。おばあちゃんが一生懸命調理中ですが、時間はちょうどお昼時で客席は満杯!で追いついていないようです。
まぁ、私の旅もちょうど中間。後は小出に戻るだけなのでそんなに焦る必要もなく、ゆっくりと待ちます。やがて登場したお蕎麦。
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・天ぷらそば@かいなり たしか¥1,200円 |
お蕎麦が白っぽいわ。すごく綺麗。そしてコシの素晴らしい~美味しいお蕎麦です。
この会津田島地方では、都心(浅草)から3時間30分で本格的な蕎麦が食べられる街としてアピールしていて、蕎麦屋散策マップも置いてあります。
あまりに蕎麦屋の数が多くて回り切れないほど!
お腹いっぱい、満足いっぱい。今度は国道121号・国道400号と順にスイッチ! さすが普通の国道。流して走るには楽しい峠道。
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・食後は普通の国道・快走路をガッツリ走ります |
お腹いっぱいで走って・・・・次に来るのは(?)
山の中の道の駅では、この辺りで採れる南郷トマトを推しまくり!
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・道の駅 きらら289 | ・南郷トマトを全面的にプッシュ! |
いくらトマトを売りたいからって・・・・
まさかのトマトソフトクリーム。さすがに怖いのでトマト100%ではなくて、トマトとノーマルのミックスにしてみましたが・・・・
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・酸っぱい~ トマトミックスソフトクリーム |
すっぱ~、まず~・・・・orz
しかし、酸っぱい部分が上に集中していたのか、はたまた自分自身が慣れたのか徐々にすっぱさを感じなくなり、普通に完食~
ついでに寒いので、ホットコーヒーチェイサー!
県道で一つ峠を越えると、その辺りはJR只見線沿線。
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・県道352号 松坂峠越え | ・鉄道橋・・・・だけれども何か様子がおかしい。 |
実は私・・・・事前によく調査していないので、JR只見線って全線で運転再開していたのかと思っていたのです。そしてツーリングマップルではこの先の蒲生岳が『日本のマッターホルン』にそっくりで、マッターホルン的な景色が見られるって書いてあるから、そっちが目的でこのルート取りにしたのです。
が、どうも下から鉄橋を眺めていると手入れがされていない荒れっぷり。
おかしい・・・・
試しに山座同定の意味の兼ねて、近くの駅に立ち寄ってみよう。最寄りは・・・・会津横田駅。
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・ホームのスグ横までバイクで行けるけど・・・・ | ・が~ん! |
眼の前に広がる意味不明の景色。なぁにここは、草の展望台!(?)
どうやらまだここは不通区間。たった一年、メンテナンスをしないだけでこんなになってしまうのか・・・・絶句!
廃線跡の間違いじゃないの(?) でもよく見ると草の下には現役のレールが埋もれていて、いつでも列車の到着を待っています。
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・草に下にはレールがきちんと敷かれています。その先のボロ小屋はスノーシェルター |
この辺りの道路もそうだけれども、とにかく冬は豪雪地帯なので、スノーシェルター、ロックシェッドがたくさん。鉄道も例外でなく、駅のポイントが動かなくなっちゃうのでスノーシェルターでがっちりガードしてあるのね。
ホームの端に立つ、積雪深を測るスケール・・・・
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・積雪深スケール 3m |
3mまで測れるようになっている・・・・ということは、コレぐらいの雪が積もるということか。
わくわく~なんか興味が湧いて来ました。
よし、どうせなのでこの先全部の駅に立ち寄ってみよう!
お隣、会津大塩駅近くの踏切から駅方面を望みますが・・・・(遠くに見える白い小屋が駅ね。)
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・ただの草むら!(?) いーえ、現役の鉄道路線です。 |
停車場予告の標識がないと、もはやココが鉄道線路だとは誰も思わないでしょう。
ていうか、鉄道を再開させるときは保線員の方が全部草むしりをするのかしら(?)(?)(?)(?) それとも列車が走って踏み潰すのかしら(?)(?)(?)(?) 多分前者のような気がしてならないのですが、タイヘンな労力をかけないと鉄道路線って維持できないんだなぁと改めて認識させられます。
ほっ・・・・
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・会津塩沢駅 | ・会津蒲生駅 |
この次の駅は、まだマシな方でした。
お目当てだった只見川第八橋梁って、これのことか・・・・
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・只見川第八橋梁 青いやつです。川を渡らない橋。 |
てっきり私、この辺りに第一~第八まで橋があって絶景なのかと思っていたら、そもそも第一とか若い番号の橋が流されてしまったから不通であることを自宅に戻って知る次第。
いかんいかん、次回はちょっと下調べしてから来てみます。
そして到着したのはこの辺りの拠点駅である『只見駅』。バイクで近づいた途端聞こえてきたディーゼルエンジンの暖機音。おぉ~、生きている鉄道だ!
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・JR只見駅 | ・ディーゼルカーが出発を待っていました |
なんか、ようやく秘境から脱してきて人里に戻ってきた~という嬉しさがこみ上げてきました。
力強い鉄道の鼓動・・・・、やっぱり鉄道って、単に人や物を運ぶ以上に人々に安らぎを与えるのかしら・・・・
な~んて嬉しさに浸っているも、時刻は15時30分。ちょっと時間を使いすぎたのかしら。最近はだいたい17時には暗くなっちゃうから、それまでに小出まで脱出したいのですが、残りは1時間30分。
ちょっとピッチを上げねば・・・・
ココからは走りに専念して、小出を目指しますが・・・・
巨大な田子倉ダムのスグ下にある橋は無残な姿。
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・まだまだ爪痕が残っています 田子倉ダム直下の万代橋 |
豪雨時に相当な勢いでダムから放流したのでしょう。この辺りの川はどこも植物が流されて土が露出した荒々しい姿が残っていました。
いかんいかん、時間が無いんだった!走らねば~ ココからは六十里越という険しい険しい峠越え。今日の往路で酷道352号で越えてきた山脈を、また別の国道252号で越えて小出に戻るのです。
たしかに険しいわ~
というか、スノーシェルター&ロックシェッドの多さにビビるほど。なんたってこの国道、冬は豪雪のために通行止めになってしまい、この辺りの交通が只見線だけになってしまうという厳しい環境。
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・クネクネ&登坂 | ・スノーシェルターと狭い隧道 |
でも、片側一車線と整備された道、そしてバイクならば楽しくて仕方がない道♪ 中速コーナーが延々と続くのです。
そしてこの辺りのトンネルも、電気が来ていないのか照明無しで真っ暗!
びゅんびゅん飛ばすぜ~
とは言いつつも、地図で気になる表記の『(臨)田子倉』と書かれた田子倉駅。
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・田子倉(臨時)駅 |
何じゃこの小屋は・・・・(?)
なんとあまりの豪雪なので、駅全体をスノーシェルターで覆ってしまえ~という駅。
そして、なんでこんなところに駅があるの(?)と不思議でたまらないほど、周りには何にもない・・・・公衆電話すらない。電気も無いのかとにかく延々となんにもない山道の途中にある駅。
極めつけは、冬は豪雪のため電車が止まらないので臨時駅扱いだったのですが、10月1日に只見線が再開したと同時にこの駅には電車が止まらないことになり、廃駅に。壊される前に見学しておきましょう。
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・田子倉駅のシェルター内部 |
シェルター内に入ると、下に降りる階段が一つ。そしてその階段にはトラロープが張られて立入禁止の札。どうやらもう一般人は入れなくなってしまいました。
なんとか屈んでホームを見てみると・・・・ほんのちょっとだけ見えました。
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・トラロープと階段 | ・チラッとホームとレールが見えます。 |
あぁ~、廃止か・・・・。でも利用者ゼロならば仕方がないですね。というか、訪れたからこそ実感できるココを利用する人はいるわけないじゃん!級の場所。どうして最初に駅を作ったのかしら(?)(?)(?)
ちょっと離れて見てみると・・・・
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・山奥の川沿いの崖にへばり付く、完全防護された田子倉駅 |
とても駅には見えない駅(爆)
その後もとにかく延々と続くクネクネ。軽快な中速コーナー。とにかく楽しくてたまらない六十里越。まさに秘境といった感じ!
県境の六十里越トンネルだけは電気がきているのか明るい~
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・R252六十里越 H=760m すっごい楽しい~ |
なんか久々にガッツリ走っている気がするわ~、そしてコレも久しぶりに味わう未知の領域を走る楽しさ。
この先何があるのかワクワクしながら走るのが、たまらなく楽しい!
そしてようやく峠らしい険しい道ゾーンを抜けると、いつの間にか只見線のレールがスグ横に並行。そして驚くことに数少ない走っている電車を追い抜く・・・・!
前言撤回、電車を待ち伏せして写真を撮ろう!
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・JR只見線 復活したばかりです |
むっ、どうやら只見駅に止まっていた電車が、バイクで六十里越で難儀している時に長大トンネルでワープして追い抜かされたのね・・・・
よ~し、じゃぁ、格好良い写真を撮ってやるゾ~・・・・と待ち構えたのですが・・・・
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・ぎゃ~~~~ |
辺りはすっかり薄暗くなっていることを計算せずにシヤッターを切ったら、ブレブレ!
仕方がないからもう一度先回りして・・・・
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・ばっちり決まったっっ! |
よ~し、格好良い~(だいぶ薄暗いのは勘弁して下さい。)
そして時刻は17時05分。ギリギリ日没前に関越道・小出ICに到着。
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・日没ギリギリに関越道。小出ICに到着 |
いや~走った走った。
ここから先は夜でも安心とはいえ、まだ東京・八王子の自宅までは250km弱。
のんびりのんびり帰りました。
体にガツンと来る疲れ。でもコレぐらい来てこその充実感。やっぱり楽しいですよね、バイクでクネクネと観光って!(笑)