よく見かけているはずなのに特に興味がないから記憶に定着していない・・・・
先日たまたまバイクを止めて地図を開いた場所の脇に建植してあった『保安林』標識と銃猟の制限区域であることを示す赤い『銃猟禁止区域』制札。
https://…/2023/10/03/ 街で見かける"保安林"標識・・・・そもそも"保安林"って何!?
・【使い回し写真】防風保安林の標識と、銃猟禁止区域の制札 |
ふと『保安林』って何?と調べてみると、開発行為に制限をかけて林が発揮する役割に期待して維持するための法律で指定された場所であることを知りました。
その役目は様々ですが、効果が期待できる場所みたい。
それと赤い制札も良く見かけるので調べてみたら・・・・鳥獣保護区とか環境保護の法律で猟に制限がかけられ、その区域を示すものらしい。
https://…/2023/03/19/ 体力が落ちているのでウォーキングし消費以上のカロリーを摂取した件
・【使い回し写真】鳥獣保護区(東京都)制札 |
国が指定する地区と都道府県が指定する地区があるので、その指定権者も表記されています。
よく見かけるけれど、じぁあどこに有ったっけ?と云われるとはてはて?となるこれら標識・制札を探す旅に出かけてみることにしました。(←冬休みが長すぎて暇なの!!)
村山・山口鳥獣保護区(特別保護地区)
鳥獣保護区には区域名が設定されてあり、その名前は都のWebサイトで確認ができ、名前から場所が特定できてかつ山岳ゾーンではない場所ということで『村山山口鳥獣保護区』をターゲットにしてみました。
村山・山口といえば・・・・東京都民が足を向けて寝ていられない場所の一つ。東京の飲み水を安定供給のために一時的に蓄えるバッファーの役目を持つ村山貯水池・山口貯水池の事ですよね。
さっそくバイクで向かってみましょう。
・都道55 村山貯水池と山口貯水池の間を抜けていく道 |
この道は・・・・多摩川の羽村取水堰から村山貯水池に水を送り込む導水管やら軽便鉄道痕を徒歩で巡ったときに来たわね。
当時は貯水池工事のために鉄道を敷いていた名残りで鉄道トンネルが遊歩道に転用されて今も残っています。
・村山貯水池への導水管が埋め込まれている、横田トンネル自転車道 |
この導水管巡りの様子は過去の日記をご覧ください。そして先に言ってしまいますがこの導水管が保安林とも関わりを持ってきます。
導水管徒歩めぐりの日記
https://…/2013/08/15/ 武蔵村山の軽便鉄道跡を歩こう
貯水池の周りは水源林として保護されているのか、昔の自然が溢れる姿が今も残っています。
そしてお目当ての制札を発見!
・左手の林の向こうは東京都水道局 山口貯水池 |
わかりますかね、中央の赤いやつ。
実はいきなりレアキャラを引き当ててしまったか!?
・鳥獣保護区(特別保護地区)東京都・・・・の制札 |
単なる鳥獣保護区ではなく、さらに限定された『特別保護地区』なんですって。
こちらも猟が制限されるほか、その生態系の維持のために開発行為も制限される上位互換版。
鳥獣保護区の区域図看板もありました。
・都民の飲水の安全を守っていたら、いつの間にか自然も守っていたということ? |
この看板の区域図は本当にいやらしい・・・・・この辺りはちょうど都県境。つまり鳥獣保護区は埼玉県側の山口貯水池にも広がっているのですが、そちらのゾーンは一切示されておらずあくまで東京都の範囲内だけの標識。
いやいや・・・・ここは縄張り意識など捨てて地区一体で表示すべきでしょうよ。
むむっ!?都県境ということは、このレア看板の埼玉県バージョンも存在するのではなくって?
都道55号・・・・埼玉県内は二輪車通行止めという酷い仕打ちを受けているバイクですが、ある意味県境の場所が正確に特定できるな。
通行禁止区域にギリギリまで近づこう。
・埼玉県側は二輪車通行止め!の予告標識 ギリギリまでバイクで近づきます(汗) |
実はこの道、まだ私が原付きに乗っていた若い頃に規制を知らずに走っていて、そして駐在さんと思われるおじいさん警察官に捕まり注意で済ませてくれた思い出深い場所(笑)
- ちょうど怒られているときに所轄のパトカーが通りかかり、こっちに捕まっていたら切符を切られていた・・・・
そんな悪魔ゾーンは突拍子もなく突然にやって来ます。
・いよいよここから先はバイク通行禁止 |
つまりここから埼玉県。ここで左手を見てみると・・・・
発見!
埼玉県バージョンの鳥獣保護区(特別保護地区)制札。
・鳥獣保護区(特別保護地区)埼玉県の制札 |
英語表記が微妙に東京都と違うのね。
慌てて撮影したから柵と被ってしまった・・・・また後日トライしに行こうかな。
なんか探し方がわかってきた気が(笑)(←これを積極的に探しに行く人はごく少数だろうけれども。)
東京都武蔵村山市の保安林
地区名が公表されている鳥獣保護区と違って難易度が高いのが『保安林』。
東京都以外だと地図情報として公表されている自治体も有るのですが、東京都は公開しておらず担当部局に地番とともに問い合わせをしろというスタンス。
ただ空振りを避けるために・・・・
- 保安林が存在しない市町村名
- 1箇所しか存在しない場合には市区町村名と町名程度の情報
・・・・が公開されています。まるで私が好きな謎解きのようだわ。
たくさん保安林がある市区町村は当然奥多摩・檜原・あきる野・青梅・八王子といった名だたる山岳ゾーンなので冬は近づけず、1箇所市町村から推理してみました。
- 武蔵村山市(三ツ藤三丁目) →近い
- 調布市(深大寺元町) →たぶん深大寺周辺
- 多摩市(連光寺一丁目)
- 府中市(八幡町二丁目)
- 瑞穂町(大字殿ヶ谷字山際) →近い
最寄りの武蔵村山市三ツ藤三丁目付近をGoogleの航空写真で見てみると、確かに該当するのは1箇所しかない。しかも何でこんなところに??というところ。
バイクの機動力を活かしてさっそく向かってみましょう。
・真っ直ぐ伸びる導水管・軽便鉄道痕にある採石場痕 |
やって来たのは大変見覚えがある場所。
前出の羽村取水堰~村山貯水池導水管ルート上に存在し、軽便鉄道の砂利の砕石施設・積替え施設が有った場所で、徒歩散策の際にも散々狂喜乱舞して写真を撮っていた場所。
徒歩散策時の日記では『放置された森』なんて評していますが・・・・まさか、ここが?
そのまさかでして、住宅街の中でここだけ不自然に林が残っている違和感は保安林指定のせいだった・・・・
・防風保安林 |
役割は『防風保安林』となっているが、この物凄く狭いエリアだけで風を防ぐのは現実的に無理があり、強固な住宅のほうが風を押さえ込めそうな感じ。
もうこれは形だけ残っているけれど、役目は期待できそうにない。
だが一度保安林に指定されると原則として解除されないという噂は本当なのか、周りが開発されてしまっても残り続ける昔の景色。
武蔵野の森って感じですね。
瑞穂町の保安林と鳥獣保護区
もう1つ巡れそうだな・・・・
瑞穂町にも保安林が1箇所だけあるのか・・・・
しかし航空写真ではそもそも森・林が多くて場所の特定に失敗。鳥獣保護区の方にやってきました。
『六道の辻』と名前がついた、登山道からもう少し拡張された道があちこちから集まってくる今風に言えば交差点。
・六道の辻 |
お恥ずかしい話ですが『辻』という言葉の意味が十字路とか道が集まる場所ということだったんですね!知らなかった~!
悪く言えば何もない田舎、良く言えばとても雰囲気が良い場所。
この辺りも都県境に近く、そして地図を見ると驚くのが地中を山口貯水池~小作取水堰間の導水管が通っていて、しかも東京都水道局の給水施設がある!
・木々が生い茂る場所に、東京都水道局の給水所 |
工事中というのが大規模過ぎて雰囲気ぶち壊しですがまぁ仕方がない。
今日巡るところは必ず水道施設が絡んでいるのは偶然なのか!?
ここも鳥獣保護区(特別保護地区)の制札を発見! しかも英語表記が先ほど見つけたものと違うし・・・・なんか調査をすればいろいろ亜種を見つけられそうだなぁ。
・鳥獣保護区(特別保護地区)東京都・・・・の制札 |
やはり東京都の場合は水資源環境の保持のために東京都が土地を所有しているのですが、結果的に水道用地は自然が残っていて、どうせならばその状態でロックするために保護区にしてしまおうという感じなのかしら。
なんか制札があるところには、文化的な理由も当然あるわけで、それらを含めて探し当てる旅っていうのも結構成立する気がしてきたゾ!
普段だと絶対に地図上で目を向けない場所を探すので新たな発見に繋がるかも!?!?
群馬県の公園でも発見していました
最後におまけで、先日R17上武道路を使って群馬県・前橋までバイクで走ってきた際にも見つけて写真に収めていたので、この機会に掲載。
こうでもしておかないと永遠にお蔵入りですから(笑)
・鳥獣保護区(群馬県) |
この調子で・・・・47都道府県を制覇か?
現地まで行かなくてもGoogleマップを駆使すれば良い気もしてきたが・・・・なんか死ぬまでには達成できそうな気がしてきた。