データ倉庫用にSSDを買い、PC内蔵SSDをキオクシア製に再換装した件

今年の1月は出張三昧。その際にホテルではとにかく暇でした。
出張時にはプライベート用のノートPCも持ち歩いているのですが、自宅にはバックアップ兼用ハードディスクが有ってそちらにデカいデータが置いてあり、暇つぶし用の動画とかは持ち歩いていないのよね。

https://…/2015/10/06/ バックアップ用HDDを新調~東芝CANVIO DESK HD-EF20TK

・【使いまわし写真】東芝製 CANVIO DESK HD-EF20TK 容量2テラバイト

出張時にはなるべく荷物を減らしたいのでハードディスクを持ち歩く選択肢はないのですが・・・・この際出張時用に『データ倉庫用SSD』を購入しちゃおうかな。
そうすれば小さくて軽くて衝撃に強い特性上、出張のお供にちょうど良いかも!


ノートPCのSSD換装の際に使用したアルミ製M.2 SSD用ケースが余っているしこれを有効活用しよう。

・前回のクローニングの際に購入していたSSDケース グリーンハウスGH-M2NVU3A-BK

そうなると選択肢はM.2 SSD 2280で転送方式はPCIe3.0タイプ。


価格帯を調べると1TBは非常に安い4TBは高くて手を出したくない。なるべく容量は大きなほうが良いけれど、2TBが無難か。現行バックアップ用ハードディスクが2TBなのでその気になれば全てのデータを持ち歩けると言うことか。


よし、だいたい方針は決まったぞ。残るは機種選定、今愛用しているクルーシャル製を買い増すか新たな風を吹き込むか。
実は私と同じパナソニック製CF-SV7を使用している同僚が、私のSSD換装成功を見てトライし、クルーシャル製の最高峰『P5 Plus』(PCIe4対応だがノートPC側がPCIe3なのでオーバースペック。)に換装したのですがその速度がびっくりするほど速い! Windowsがサクサク!
なので私もハイエンド製品に興味が湧くのです。
最終的に残った選択肢は3つ。

  • クルーシャル P2(現行同等)QLCでコストを抑える 約¥18,000円
  • クルーシャル P5(ハイエンドのPCIe3版)TLC+DRAMキャッシュで同僚の二番煎じ (上位版のP5 Plus(PCIe4)で)約¥25,000円
  • キオクシア EXCERIA Plus G2(国産メモリ搭載のハイエンド・PCIe3)TLC+DRAMキャッシュで国産を応援する 約¥22,000円

・・・・悩んだ挙げ句、国産を応援しようということでキオクシア(旧:東芝メモリ)製をセレクト。
価格帯は廉価なのにきちんとDRAMキャッシュを搭載し、書き込み速度が早いTLCと堅実な設計ということも共感が持てます。


あいにくどこの通販サイトも在庫がなく気長に待つつもりで最安値をつける家電量販店にオーダー。
その数日後アマゾンでも受注が再開掲載されましたが半月先のお届け予定が2月16日とかかなり品薄なのかな?


・・・・と思ったら5日ほどで届きましたよ♪

・KIOXIA EXCERIA Plus G2 2TB(以下、PG2と表記)

こんな高性能SSDまっすぐデータ倉庫行きはもったいなさすぎるので、ノートPC本体内包のクルーシャルP2-SSDキオクシアPG2-SSDで置き換えて、P2をデータ倉庫として使うことにしよう。


東芝メモリ・・・・という社名だとなんか硬いな。今の社名のほうが夢があって楽しそうだし、キラリと光るロゴが格好良い。

・銀色のコントローラーチップにKIOXIAロゴ

シールで覆い隠されている部分がフラッシュメモリ、奥のチップがキャッシュ用のDRAMかな?


この製品は両面実装の基板で、裏面にもFLASHメモリがびっしり。このミニサイズによくこれだけ詰め込むよなぁ。

・裏面にもフラッシュメモリ(シールの下に隠れています)

シールを剥がすと保証が切れるので細かく観察できないのが残念ですね。シールのない手前はDRAMキャッシュ。表面と合わせて2GBの容量がありそうですね。


さっそくノートPC・CF-SV7のSSD換装作業を始めましょう。作業自体は2回目なので楽勝~♪

前回のSSD換装のお話
https://…/2022/09/07/ ノートPC CF-SV7のM.2 SATA SSDをNVMe SSDへ換装トライした件

まずはクローンの作成

・アルミSSDケースの内側基板に、キオクシアPG2のSSDをセットすればUSBでPCに接続可能

キオクシアEXCERIA Plus G2アルミSSDケースにセットしてPCにUSBで接続。クローニングは"Acronis True Image"で。
前回は10分程度で終わったような記憶がありましたが、今回はデータ量が多かったのか30分くらいかかりました。


あとは物理的な交換作業。前回分解したときにネジは程々に締めておいたので、今回は楽に分解。裏蓋を外すだけ。

・CF-SV7の裏蓋を外すとスカスカな中身。Crucial P2 SSDがこんにちは。

2回目は勝手が分かっているので早いし楽だし。


SSDを物理的に載せ替え

・引き継ぎの儀(?)

私のようなライトユースではクルーシャルP2でも無問題。よく頑張ってくれました。
ただP2のSMART情報によれば残寿命はまだ100%。私が全然使っていないということですね。


クルーシャルP2は片面実装キオクシアPG2は両面実装なので若干の不安がありましたが、特に干渉することなく設置できました。

・CF-SV7にキオクシアEXCERIA Plus G2-SSDをセット!

あとは蓋を閉めて動作確認。
前回はNVMeドライバのインストールなどWindowsの起動に一手間が必要でしたが今回はこの手順も不要。


電源オンっっ!・・・・


速っっ!明らかに速い!アッという間にWindowsが立ち上がるし、その後もアプリの起動も明らかに早い。体感できる差が生まれる性能差は凄いな
多分大量の書き込みをすれば速度低下が見られるのでしょうが転送速度の向上1GBのDRAMキャッシュが相当効いていると思われます!


もうこの体感だけでも私的には充分満足なのですが、皆様へはやはり客観的な数値でなければ伝わらないのでベンチマークにかけてみよう。
まずこちらは、2022年9月のクルーシャルP2導入時の成績。

・【使いまわし画像】Crucial P2 SSDのベンチマーク結果

これでも純正でついていたSSD(サムスン製SATA接続)から劇的に改善して大喜びしていた数値。
純粋な転送速度としての指標では、約2,000MB/秒の成績秒間2GBって充分に凄いんですけれど!!


そして今回導入のキオクシアEXCERIA Plus G2だとこうなりました。

・KIOXIA EXCERIA Plus G2 SSDのベンチマーク結果

む~!? 約3,000MB/秒だが・・・・?
シーケンシャルリード(Q8T1)はたしかに速いですが、これがQ1T1になるとP2より遅いではないか。単純なアプリだと後者の値が効いてくる気がするゾ・・・・4KBランダムアクセスでも32コマンドキューイングでの使用はかなり高速ですが、1つずつのコマンド発行ではP2と大差ない
この辺りの転送速度域になると『アプリ→OS→ドライバ→コントローラ→電気信号→デバイス(転送速度はこの部分の影響)』のやり取りの中で転送速度の影響はわずかでその他のハンドシェークの遅さの影響が大きく出ちゃうのかな。あるいは単純にデバイス側コントローラの作りが悪いとかドライバとの相性とかが有るのかな?
ただ全体的には性能アップは明らかで書き込み性能の向上も目を見張るなぁ。


お役御免となったクルーシャルP2アルミSSDケースにセットして、データ倉庫としての運用を開始

・いままでノートPC内部で頑張っていたCrucial P2はデータ倉庫としての運用にシフト

ただSSDは長期のデータ保存には向かないとの噂もあるのであくまでテンポラリ的なデータ置場としての運用で、磁気ディスクによるバックアップ運用もそのまま残すことにします。


ちなみにクルーシャルP2USB3.0端子への接続になるのでこの状態で再度ベンチマーク。

・Crucial P2 SSDをUSB3.0端子に接続した場合のペンチマーク

やはり大幅に速度が落ちる・・・・USB3.0の転送速度で頭打ちになっている模様。まぁでも充分でしょう。


ちなみにパナソニックCF-SV7にはUSB PDと兼用で1ポートだけサンダーボルト3/USB3.1 Gen2端子があるよのね。(出張時はこの端子で充電するのでここにSSDは繋げないけれど。)
こちらに接続した場合も速度計測してみよう。

・Crucial P2 SSDをUSB3.1Gen 2端子に接続した場合のペンチマーク

USBの規格通り、先程のほぼ倍の速度が出ていますね。


さっそくデータを移して運用開始・・・・と思ったら一つトラップが。
このグリーンハウス製アルミSSDケース(GH-M2NVU3A-BK)は『省電力モードに対応していない』と取説に記述がある。
接続直後は調子が良くガンガン使っても問題ないのに、しばらく放置するとハングアップするのはこのせいみたい。


 Windowsの省電力設定で"USBセレクティブサスペンド"を無効にしたり、"ハードディスクの電源を切るまでの時間"を無効にしたりすると外付SSDの電源は落ちなくなりましたがハングアップすることには変わりがない。 


 え~い面倒だ! 
 バックアップ用ハードディスク使用の際にもハード的に2分間未使用だとディスクの回転が止まる仕様を回避するために自作したWindowsサービスアプリ(一分に一度ディスクの接続状態をチェックして、該当ディスクにダミーの書き込みを行う。)をこのSSDもターゲットにするように変更しよう。 


 これで放置してもハングアップすることがなくなり、また一つ快適なPC環境になりました。 

2023.02.16追記

  • 外付けSSDケースに内包する変換チップJMicron製JMS583のファームウェアを更新することで省電力モードも対応できました。詳しくは『READ MORE』リンクをクリックしてくだい
https://…/2023/02/09/ 外付けSSDケース・グリーンハウスGH-M2NVU3Aに放熱対策してみた件