しょぼいバイク用USB電源『USB Station 2』が、普通に使おうとすると全然使えない(エンジン始動後にスマフォを接続しても充電されない。データ線D+とD-が短絡された、充電専用USBケープルを使用すると使える。)ので、その対策の一つとしてノイズフィルターを製作してみました。
https://…/2015/12/14/ バイク搭載USB電源『USB Station 2』はUSBパワーデバイスなのか?
https://…/2015/12/08/ USB電源代替品購入。でも今のやつで実験もしたい(爆)
https://…/2015/12/20/ マチコ巻き・1周巻き・・・・キャンセル巻き・W1JR巻き・・・・
・自作したノイズフィルタ(製作途中の写真) |
ノイズの種類もまったくわかっていないので、ノーマルモードノイズを抑制するW1JR巻きインダクタ(自分で巻いた)と、コモンモードノイズを抑制するキャンセル巻きされたインダクタ(秋月電子で¥50円)を組み合わせたものですが、効果があるのか?も含めて全く不明。
でも、上手く行けばバイクの12V系統から回りこむノイズの影響を下げることにより、動きが変わるかもしれないので、選択肢の一つとして準備しました。
自作したノイズフィルターは、バイクのDC12V配線からUSB電源へ分岐させた直後に配置。
USB電源は、ドラレコ用と、スマフォ用の2つを搭載していて、理想的にはそれぞれの分岐にフィルターを設けるのがよいのですが、まぁ今回は実験と言うこともあって、一つしかないノイズフィルターを『バイク - ノイズフィルター - USB電源×2』のように設置。
場所は、左ハンドル下というか、エンジンの横の、カウルの内側。
・VFR750F(RC36)左サイドカウルを外したところ |
実物合わせしてみると、思いの外ノイズフィルターの箱が大きくて、フューエルリモートコックの下あたりに設置しようと描いていたイメージではダメでした。
実験と言うこともあって、結構おおざっぱに、太い無線機系統の配線にぶら下げる形で設置。
・仮設のため、配線にぶら下げる形で取り付けたノイズフィルター |
配線はすべて丸形圧着端子を使用していたため、配線のつなぎ換えは容易。
かな~り不格好だなぁ。
カウルを取り付けても、配線がちら見できちゃうし(泣)
・カウルに隠せなかった配線 |
サイズ感はわかったわ。これではデカすぎるって!
欲張って箱の中に、コモンモード用のインダクタと、ノーマルモード用のインダクタの両方を設置しているからなぁ・・・・
今度は、もう少し小型で、ノーマルモードのみに対応した版を作成して比較してみよう。
さてさて、テスト。
エンジンを始動してから、USB通信ケーブル経由でスマフォを繋ぐと・・・・
・【使い回し写真】100均で購入したUSB通信ケーブルを使用して、充電テスト |
やっぱり充電しない(泣)
ダメか・・・・
でも、別の面では効果が!
オシロスコープが無いので、数値的に表すことができないのが残念ですが、多機能アマチュア無線機FTM-10Sでラジオを聞くことで、耳でノイズを確かめられるんです。
結果、USB電源から流出するノイズが減ったのか、静かになりました・・・・?
いや、USB電源のノイズが減った分、グリップヒーターのチョッパノイズが気になって仕方がない(笑)
グリップヒーターの電源線にもノイズフィルターを設置しよう~っと!
と、別の効果に興味を奪われてしまいそうですが、それは別の機会に譲り、USB電源問題。
話を戻して、表にまとめてみるとこんな感じ。
USBコネクタの → 接続タイミング→ | エンジン停止中に接続 | 停止中に接続し その後にエンジン始動 | エンジン始動後に接続 |
---|---|---|---|
通信ケーブル | (1)充電される | (2)充電状態が継続 | (3)充電されない |
充電用ケーブル | (4)充電される | (5)充電状態が継続 | (6)充電される |
- (3)が問題の箇所
- (3)と(6)の違いはケーブルの違いによるものですが、(1)と(3)の違いのなぜ?が不明。というかここに鍵が隠れている気が・・・・
- スマフォはUSBコネクタが接続された時点で・・・・D+とD-が短絡されているか→DCPモード それ以外なら・・・・何らかの方法でSDP/CDPを見極める必要があると考えられる。
- 模擬的に、D+とD-が短絡された、USB-AC充電器とUSB通信ケーブルを準備して、これを接続すると充電される。しかし、間にUSBハブを挟むと充電されない! これは、単純に+5Vだけが供給されたとしても、D+とD-がショートしておらず、かつ相手識別出来ないとSDP/CDPの見分けがつかず、かつ500mAの使用許可が取れないからと思われます。
・+5Vだけ給電しても、D+とD-がショートしていない状況で、相手が識別出来ないと、充電されない →正しい動き! |
- ということは、SDP/CDPモードの見分けが、エンジン停止状態だと偶然成立しているんてすかねぇ。
ネットで調べてみると、スマフォ側はD+/D-端子にかかっている電圧を見て判断しているのかしら。
おそらくUSB電源側は浮いていて、そしてUSBケーブル内のD+ライン、D-ラインがアンテナのようになって、エンジンからのノイズを拾ってしまい、電圧が変化しちゃっている説が可能性大だなぁ・・・・
・でも、ケーブル内の短絡位置ってどこだ? |
USB充電ケーブルのD+とD-の短絡位置も、よく調べずに『USB A端子内で短絡している』と思い込んでいたのですが、よく考えたらそれだとケーブルが4線必要になってしまうので、実際にはA端子、B端子内でそれぞれ短絡しておけば2線で事足りるし・・・・
そう、多分この配線なのでしょう。そうするとD+/D-線がエンジンからのノイズを受ける可能性がぐっと低くなっている・・・・
ということは、今度は、USB A端子のオスメス中継コネクタを設け、データ端子を自在にショートさせたり、はたまたUSB充電ケーブルを検死解剖して短絡位置を調査しようかしら。
まぁ、ほぼ問題点が絞りこまれていて、USB電源側のUSBデータ線の処理。D+/D-を短絡させないのであれば、規格上は15kΩでプルダウンさせる必要があるのに、それをせずに浮いているだけ・・・・
単純に+5Vがかかれば充電モードに入ってくれるドラレコは、イリーガルに救われていた格好だなぁ・・・・_| ̄|○