前回からちょっと間隔が開いてしまいましたが、愛車のバイクVFR750F(RC36)に多機能アマチュア無線機のFTM-10Sを取り付け、さらに自作ヘッドセットを取り付ける一連の作業のお話です。
https://…/2009/10/16/ マイクレベル調整用アッテネータの製作
前回までの話の要約は、業務用のマイク(クラリオン EMA-036-102/DMA-160-210)はマイクアンプ内蔵であるため出力レベルが大きく、そのままではFTM-10Sに入力してもダメ。
そこで、信号レベルをアッテネータで減衰させて合致させる作戦としたのです。
・アッテネータ 抵抗モジュール |
前回はアッテネータを製作し、減衰量は取り替え式の抵抗モジュールを交換することで変更できるようにしておきました。
この減衰量は計算では求められないと想定し、いくつかのモジュールを製作しておき、実際の走行テストにおいて最適な値を求めるのです。
長い前置きでしたが、今日は実験走行をするのです。
テストパターン
最適な定数を見つけだす・・・・だけの単純作業と思いきや、FTM-10S側にもマイクゲイン調整というパラメータがあり多少の入力レベルの変更ができるので、求める答えはこの2つの最適な組み合わせということになります。
調整項目 | パラメータ |
---|---|
減衰定数 | 1/2 , 1/3 , 1/5 , 1/10 , 1/20 , 1/30 (6段階) |
FTM-10Sマイクゲイン調整 | MIN , LOW , NORMAL , HIGH , MAX (5レベル) |
結構な組み合わせパターンがあるなぁ~。30パターン(?)
こんなにはテストしていられないため、無線機側のマイクゲインはNORMALに固定して、減衰定数を絞り込むことにしました。
・またしても、自分で喋った音声を腰の無線機で受信して、その場で聞きながら調整することに・・・・ |
まずは、理論値減衰量 1/30。やはりといったところか・・・・減衰量が大きすぎて何言っているのか解らん!
徐々に減衰量を減らしていき、1/20 ではまだ音が小さく、1/10 だとやや音が大きい程度でイイね~!
1/5 だと音がでかすぎて風切り音がスゴいことに・・・・。
というわけで、減衰量は1/10に決定!
後は無線機側のマイクゲイン調整で、『LOW』が丁度良い結果ということに。
いや~、これなら不快な風切り音がかなり抑え込まれて音声が聞こえます!(風防のせいで音質は良くないけど・・・・)
配線変更
アッテネータを接続ボックス内に追加してから、PTTスイッチを押して送話し、スイッチを放しても2~3秒間電波が送信されっぱなし(かつ、その間は耳障りなノイズが送出される。)という現象が発生しました。
アッテネータ追加直後に現象が発生しているため、原因追究はアッテネータ周りを中心に診断。もしもの為に製作しておいた減衰定数1/1(←つまりはまったく減衰しない。)のモジュールを使用すると現象が収まります。
・内部配線 アッテネータ(ATT)グランドをPTTスイッチ周辺に落とした・・・・ |
う~む・・・・
あり得るとしたら、アッテネータからのグランド配線を、PTTスイッチのグランドに落とした事だな・・・・。理論的には同じグランドだけど、その先も細い線が続いているので、その抵抗成分でグランド自体が振れている可能性があります。
というわけで、アッテネータのグランドを、無線機のグランドに極力近いところ(とは言っても接続ボックス内だけどね・・・・)に変更したら・・・・
・グランドを無線機側のコネクタに直付けする配線を追加 |
ピタッ!っと収まりました。
すばらしい! あとはツーリングの時に実践投入あるのみ!
実践投入!
実は上の『減衰量カットアンドトライ』は9月19日に行われたもの。日記に登場するのに1ヶ月半もかかっています・・・・。
その直後の『房総半島・タンタン麺ツーリング』時に実践投入したのでした。
https://…/2009/09/21/ 房総半島・担担麺ツーリング
集合場所が京葉道路の幕張PAですから、集合直後から高速道路の走行という形になり、時速80km/hから100km/hで話しかけてみると・・・・
会話成立!
やった~、長かったけどようやくココまで来ました。
その日の帰りは首都高を走りながら、どこまで離れても電波が届くか通話テストもこなしました! 会話が成立しているから出来るようになった遊び・・・・もとい実験!
この日は他の皆様から『今日はツーリングに来たんじゃないでしょ~、無線の実験に来ているでしょ~』と言われる始末・・・・。
この日は特別だったのでした~。