『国道といえば立派な道』というイメージがありますが、実際は『えっ!?ここが国道?』というような強引な道が国道だったりします。(そんな道を酷道と比喩ったりしています…。)
・国道447号 | ・国道429号 |
そんな酷道には、『狭くてすれちがい困難』な場所や『急な斜面を強引に登って行く』『路面は穴だらけでバイクで安心して走れない』なんて所がありますが、限度を越えると…青森県の『国道が階段になっていて車では通行出来ない階段国道』といったマニアが喜ぶスポットになってしまうのです。
・国道339号・階段国道 | ・バイクは通れません(この奥が階段!!) |
そして、峠越えの国道が山に近づくと道が細くなり、ついには砂利道になり、しまいには車じゃ通れない登山道になっても国道標識が建っている福島県の『甲子峠(かしとうげ)』というスポットがあります。
存在自体は前から知っていて『いつかは行こう』と思っていたのですが、この間のTV番組『タモリ倶楽部』の国道特集でとりあげた時に新にトンネルを掘っている事を知ったのです。
『あぁっ~、旧道は無くなってしまうかもしれない。』と、急遽予定に組み込んだのでした。
https://…/2007/05/21/ タモリ倶楽部
長い前置きでしたが、悪天で荒れ狂う今日がその日なのです。天気予報とニラメッコした結果、バイクで行く事は諦めて同行のくぼたさんの車に同乗作戦としました。(東京出発時はくもりでちょっと後悔しましたが、目的地の福島県は大雨洪水警報が発令され、とにかく土砂降りでした。)
出発
やっと本題に入り出発です。朝7時に出発するものの…
『パンク』です。
急遽くほたさんの知り合いが勤める近くのガソリンスタンドにどっく入りするもタイヤ屋からタイヤを取り寄せる必要があり、そこは9時オープン…
・パンクなんです | ・ミスドでのんびり |
仕方なく近くのミスドでモーニングドーナツで時間を潰します。朝飯を今さっき食べた後にもかかわらずしっかりと食べました。ゲップ…。
今度こそ出発
朝10時、今度こそ出発です。
中央道国立府中ICから大雨の東北道を北上し、白河ICまで一気にワープ、ここから甲子峠アタックを始めます。
・大雨です!(バイクで来なくてよかった~♪) |
さすがに行き止まりの国道を終点に向けて走るわけですから徐々に寂れて、その代わりに緑が濃くなっていきます。
『あ~あっ、晴れだったらどんなに気持ち良いことか…』何度もその言葉を呟きながら標高を稼いで行きます。
あちこちで道の付け換え工事をしていますが、概ね工事は完了していて快適な新道を使えばあっというまに終点まで着いてしまいました。
旧道をひたすら苦労して到達するのとは逆の『新道終点(甲子トンネル工事ゲート)から旧道終点まで逆戻り』で楽々なんです。
・緑のトンネル | ・新道の終着点 | ・通行止め |
本来(新道開通前)であれば狭くてタイトコーナーが連続する道を走っていると、突然旅館の駐車場になってしまい『なんじゃそりゃ!?』となる所なんです。
・国道をたどると… | ・突然駐車場に! |
なんでもこの場所は旅館の土地なんですが、国が測量を間違えて国道指定にしてしまったらしいのです。仕方なく土地を使わせてあげる代わりに、ここまでと駐車場を舗装してもらったという歴史があるのです。
・駐車場を歩きます | ・まだまだ歩きます | ・旅館入り口を過ぎて… | ・行き止まり…(?) |
そして、その旅館に遮られた形となる国道は、実はまだまだ続いている予感がします。歴史を感じる旧旅館の建物の間を突っ切るように、そしてひっそりと道があるのです。
『えっ~、これが国道(?)』という疑問と不安が一杯で道を進むと…
・おや、まだ道があります | ・普通の砂利道みたい… | ・うーむ、なんだろう | ・おや!? |
ババーン!!
この道が国道に間違い無い事を示しています。
・確かにココは国道です |
こんな手摺もない細い橋が国道なんです。この日は大雨洪水警報が出ている程の大雨ですから、下を流れる川と近くの滝は物凄い轟音と水しぶきを牧散らして恐怖心をあおります。
おそるおそる橋を渡るといよいよ登山道となります。滝のように水が流れる登山道を、滑らないようにビクビクしながら一歩一歩足を進めると…
緑の森の中から人工的なオーラを発する物体があります。
・登山道を進むと | ・あれっ!? | ・木に取り付けています |
そう、国道標識なんです。
なんでこんな人一人がようやく歩けるような道にこんな立派は国道標識が存在しているかは不思議なのですが確かに日本国純正です。
なんでもこの標識も旅館が文句を言って設置させたそうです。
そりゃ…まぁ国が測量ミスしてしかもろくに確認もせずに国道に指定してしまうミスを侵している訳だから…しょうがないか…
道マニアには楽しくて嬉しいので大歓迎なのです♪