突然旅に出よう!1日目:越後平野の土地改良とバスセンター、国鉄赤谷線

今年のお盆休みは台風接近猫のトムさんの体調の事もあり、何にも予定を入れていなかった・・・・
さらに今年は勤続休暇10日が追加支給されているので、なんとかその分だけでも使い切ろうかと10連休に設定。


前半5日を終わり後半に差し掛かりつつあるのですが・・・・暇で仕方がない(汗)
台風もようやく過ぎ去り、トムさんも順調、しかも世間的にはお盆休みが終わり日本に平穏が戻ってきているし、チャンスは今だ!!


宿って空いているんだっけ?おっ!予約取れたじゃん~!!というわけでかなり急ですが泊まりでツーリングに行くことに。
企画を練っていた訳ではないので思いつきで・・・・前回新潟経由で山形方面に向かった際に不発気味だった、国鉄赤谷線廃線跡巡りその他に再トライすることに。

https://…/2023/04/28/ 鳥海山ツー1日目:新潟&山形県山間部の田舎風景をたっぷり満喫した件

パッキングも準備不足であることは否めず、着替えをパニアケースに詰め込んでの出発。

・出発時点でパニアケース内は満杯。お土産が買えない(泣)

平日なので高速道路の割引の類は一切効かないが仕方がない。
家でゴロゴロしているだけの苦痛にはもう耐えられそうにない。


高速道路で北へ!
今日の天気は晴れのはずだが・・・・

・定点観測地点・関越道 入間川橋

山並みが霞んでよく見えない。空気中の水分量が多いみたいだ。そしてまだ世間のお盆休みは完全には終わっていないのか交通量が多い!


変な走りのやつに巻き込まれたくないので、車間距離もキッチリとって、流れに乗った運転。
走りづらいと感じていたが、埼玉県を抜ける頃には交通量は激減

・関越道 神流川橋を越えて群馬県へ

東京付近で混雑していたのは通勤需要だったのかもしれない。
よしよし、ようやく旅気分になってきた!


気温は日差しが多少は遮られているのか26℃とエアコンの風を浴びておるような走行なのでかなり気持ちが良い♪
再び定点観測地点。

・定点観測地点・関越道 赤城山VP

やはり山並みが全然見えない・・・・雨だけは降らないでくれー


快調な走行が続き、今日のメインステージとなる新潟県に突入

・関越トンネルを越えれば、今日のメインステージ 新潟県!

トンネルを抜けるとそこは雪国・・・・ではなくピーカンだった!


湿っだ南風が山脈を超えるときに冷やされ乾燥し、それが吹き付けるフェーン現象によるものなのか、明らかに湿度が違う

・新潟県は・・・・ピーカン!今日良い旅になりそうだ(暑いけれど) @ 関越道

その分気温は上がりますが夏の暑さは想定の範囲内
昨日慌てて塩タブレットを買ってきているので、所々で舐めながら走ることを心がけます。


関越道で新潟入りをする場合、小出ICで下りて檜枝岐方面に向かってしまう事が多いので、ここ小千谷ICまで足を伸ばすのは久し振り。

・今日の旅の出発点は関越道 小千谷ICから

普段のワンパターン化を打開するため、今日は山ではなく海をセレクトしてみましょう。

一旦日本海側に全振りしましょう

そんな訳でして、一旦ココから日本海を目指してみようかと思いまして。


小千谷』という地名は東京に住んでいてもよく聞くので栄えているのかと思いきや、高速ICを降りると市街地は一切なく、いきなりワインディングスタート!が可能な構造(笑)

・小千谷IC降りたら秒でこの景色。最高~ @ R291

やはり何事も新しいことにトライしてみて、当たり外れを体感してみないと駄目ですね。


武石峠で一山超えると線路が並走してきた・・・・一応駅を見つけたら止まらねばならぬ性。ほくじょう駅かと思ったらどうも読みが違うみたい。
瓦を敷いた純和風の駅舎

・JR信越本線 北条駅(きたじょう)

JR信越本線の駅ということなので、かつての特急銀座。複線の立派な鉄路は新幹線ができるまでは相当賑わっていたことでしょう。今はちょっとだけ寂しさを感じ取れるかな?


ようやく日本海・・・・が目に飛び込んでくるのは東京電力・柏崎刈羽原子力発電所。せっかく海岸沿いまで来たのに道路が途切れ、内陸側に迂回させられてしまいます。

・日本海だ!と同時に目に飛び込んでくるのは、柏崎刈羽原子力発電所

いくつも連なる排気塔が原子力発電所。


その周囲には2重の鉄条網とその周囲は綺麗に雑草が刈られて見通せるようになっている・・・・なんというか不自然なほど物々しい

・すごい物々しい!二重の鉄条網でしっかりガード

たしか先日、この原発の侵入者検知センサーが稼働しておらず無防備だったとかで、原子力規制委員会から指摘を受けた・・・・から慌ててこんなに立派にしたのかしら?

  • 6月にも釣り人がこの柵の内側に侵入して釣りをしていた事件が有ったのだとか。その時は金網に穴が空いていたとか・・・・すげぇな釣り人(そっちかよ!)


原子力発電所を迂回すると、今度こそ日本海の縁を走ります。空いていて爽快だ~♪♪♪♪

・今度こそ、日本海だ! @ R352

着目点は視界右側の山脈。海岸に沿ってずーっと山が続いています・・・・


灯台が見えたので国道を逸れてちょっと寄り道。どうやら『観音岬』という場所らしい。東京湾の入り口にある『観音崎』ととても良く似ていて紛らわしい。

・日本海夕日ライン 遠くには原発の排気塔 @ R352観音岬

なので灯台の名前はどうなのだろう。東京湾入口のやつは『観音崎灯台』という立派なやつが建っているが・・・・やっぱり混同しないようにこちらは『椎谷鼻灯台』という名前でした。
対岸の佐渡ヶ島南端の沢崎鼻灯台とペアで佐渡海峡の入口を表しているのだとか。


気温はぐんぐん上昇し、少し走ったら止まって休憩しないと体が持たない。ちょうど道の駅に遭遇したので休んでいこう。

・海の見える道の駅 R352道の駅 出雲崎天領の里で休憩

延々と海を見てきているので麻痺していますが、海を一望できるとても贅沢な空間


おっ! 今日これから向かう予定の新潟『万代バスセンターのカレー』が山積みされているではありませんか。忘れないうちにお土産としてゲットしておこう。もうパニアは満杯ですが(泣)

・バスセンターのカレーが山積みされている! 早めにお土産としてを買っておこう

これだけ有名なカレー・・・・市街地に有るためなかなかバイクツーリングには絡めづらかったのですが、今日は思い切ってココに行くのも目標のひとつなんです(笑)


何もない海岸線を北上していると突然にぎやかになる・・・・佐渡ヶ島への定期航路が就航している『寺泊港』。

・寺泊港付近だけは、海鮮屋が連なる異様な風景。その裏手の山並みに注目!

これらのお店の中に・・・・『角上魚類』のお店もありました!首都圏近郊で日本海の魚を安く新鮮に提供してくれ、私も時々お世話になっているのですが、ここ寺泊が発祥の地
ここで海鮮ランチと行くのが普通の人の思考なのかもしれませんが・・・・今日は後でバスセンターに行くのでそれまで我慢だっ!! 

一度じっくりと見てみたかった・・・・大河津分水

今でこそお米がたくさん穫れる越後平野のイメージしか有りませんし、てっきりそういうものだと思っていましたが、ちょっと前まではそんなことはなく人間の戦いの結果の今の姿を見ているだけでした。
なんたって県名にも『』なんてついているくらいですから・・・・


越後平野は日本海側に山並みやら新潟砂丘が存在する地形のため、排水がとても困難。堤防が決壊して水に浸かった平地がいつまで経っても水が引かないとか、大雨による内水が排水できずに溜まっていく・・・・常に水浸しの土地


それらを打開する切り札が、長野県から流れてくる千曲川・信濃川の水を越後平野にとどまらせること無く急速に排水する『大河津分水路』事業。
明治時代から構想され、そして世紀の大工事として山を切り崩して信濃川と日本海をショートカットさせ氾濫から守る・・・・その大河津分水を見に来ました。

・寺泊を越えると突然視界が広がり大きな橋を渡るのが・・・・大河津分水 野積橋

ずーっと山並みと海岸線の間をバイクで流してきましたが、急に視界が開けるのは人工的に山を除去したため。そして巨大な川に見えるのが人口の放水路


大正11年(1922年)に通水したこの分水路も100年が経過し老朽化。令和の時代になり『令和の大改修』とも言える『大河津分水路改修事業』としてメンテナンスをする一環として、下流ほど狭くなっている今の構造を修正して川幅を広げるため、橋も掛け直す工事中。

・下流には新野積橋を建設中

ココ数年は急に大雨が凶暴化していますが、こういった事業は簡単に予算化できない・・・・前々から未来を想像して計画している人々がおられるんですよね。
なかなか日の目を見ることはない方々だと思いますが、さすがですよね!


幅の拡張に合わせて、"第2床固"も新しく作り直すのだとか。

・上流側には"第2床固"。大規模修繕工事中(新-第2床固を建設中)

あちゃ~・・・・本当ならば"第2床固"のすぐ脇にはバイクが止められそうなスペースが有ることをGoogleマップで確認していたのですが、すべて工事用スペースとして封鎖されている(大泣)
バイクを止めて見学できないじゃん・・・・


と思ったら、"第2床固(にとこ)"の目の前に『にとこみえーる館』なるPR施設が有るではないですか。駐車場には私のバイクだけなので誰も興味を持っていないみたいですが立ち寄ってみることに。

・第2床固付近にある『にとこみえーる館

大河津分水路改修事業の情報発信基地』と銘打っているので私みたいに社会科見学に訪問した人にはちょうどよい感じ。
エアコンがガンガンに聞いた室内には・・・・受付嬢完備! さすが国のやる事業。なにやらあわてて展示物のスイッチを入れて回っている様子ですがね(笑)


数々の展示物とビデオ・・・・いかに越後の人が水で苦しめられていたかが語られています。
施設の上は展望台になっていて"第2床固"がよく見え、その対岸の山を削る工事も真っ盛り。現代であれば重機の力で一気に山を削ってしまうのでしょうが、明治時代には相当な苦労があったことでしょう。

・対岸の山を削って幅を広げてる?

でも万が一この分水路を使用しても排水が追いつかない事態になったとき、越後平野は壊滅的な被害を受けることになるでしょうから、これはお金の問題ではない!
ワーストケースに備えておくことは絶対に必要なこと。


分水路に沿って上流に移動する道があるので移動してみましょう。

・大河津分水路に沿って上流に移動

地図で見ると一目瞭然なのですが、信濃川が日本海に一番近くなっている場所が偶然にも越後山脈が低くなっていたようで、まるでクロソイド曲線のような幾何学曲線で結んでいます


分水地点にやってきました。
この辺りの地名は『分水町』であり、最寄り駅は『分水駅』。やはりそれだけ地元の方々にインパクトが有った工事だったのでしょう。


信濃川の本流を塞ぎ、分水側に水を誘導する洗堰。とても重厚な作りをしている・・・・と思ったらこれは初代洗堰で現役引退したものの、その歴史的な価値からそのまま残されているのだとか。

・分水地点に有る・・・・(旧)洗堰 とても重厚な構造物!

そんな洗堰のたもとには『大河津資料館』なる施設。ここも見学してみたかったんですよね。


・・・・しかし真夏で暑すぎて見学というよりも涼みに行った感のほうが強くなってしまった(爆) 無料で大河津分水路のなりたちから活躍まで勉強することが出来ます。

・近くにある大河津資料館に寄り道

いや~、それにしても金がかかっている(汗)


道がそのまま分水地点の方まで繋がっているので向かってみました。その写真を見ても・・・・『だから何?』で終わってしまう人もいますが、この川の流れで色々考えて楽しいと思えるのは教養次第かもしれませぬ。

・分水地点

私はこの目で見たくてわざわざ立ち寄ったのです。


現役の洗堰。やっぱり現代風というか・・・・重厚さというものは無いですね。よく言えばコンピュータで計算され強度に関係ないものは極限まで削ぎ落とされ、スタイリッシュというべきか。

・こちらが(現行)洗堰 水位が低く水に浸かってすらいない

ちょうど渇水が問題になっていますが、洗堰の下端が水に浸かっていないほど水位が下がっていますね・・・・一番手前だけが魚道として河川を維持するための水量を下流に送り込んでいる模様。


洗堰の塔(?)の手前一つは魚道見学口として一般開放されていました。試しに入ってみると・・・・ひんやり!これが水の力か!と思ったら、最下層でしっかりとエアコンが稼働していました。
階段を降りていくと誰もいない室内空間。

・洗掘の塔(?)の一つは内部を見学可能。階段を降りていくと・・・・

ぬお~、立派すぎ!
窓からは川の中が直接観察できるようになっています。


近所の小学生向けの学習施設なのかな? それにしても誰もいないこの空間にエアコン・・・・そして川を見ても魚など居やしないし(笑)

・魚道を見学可能というのが売りらしいのです

分水をつくり川を人がコントロールするということは、魚にとっては障害になる。国は魚のためにも最善を尽くしていますよーとアピールするための施設なのかもしれない・・・・
まぁ何が正解なのかは単純ではないですけれどね。

憧れのドライブイン&ホテル公楽園

越後平野に有るドライブインとホテルが兼用になった施設。ココも一度訪問してみたかった・・・・
そして実は今回、ここに泊まるべきかどうかを相当悩んだのですが、最悪はチェックイン後に電車で新潟駅に訪問してカレーを食べに行くとなった際に、駅から遠いという理由と、そしてあまりに年季が入りすぎてソロで泊まったら小便がチビりそうなので却下(笑)


先程の分水からほど近い場所にあります・・・・国道を進むと右手に見えてきた~♪♪♪♪

・見えてきた! 廃墟だ!(失礼!)

国道沿いといえばドライブイン・・・・という図式はコンビニが普及する前であれば当たり前に見られましたね。未だに残るのがこの場所。


廃墟みたいに建屋の屋上に以前ならば『』『』『』の看板が設置されていたのですが、残念ながら老朽化のために撤去されてしまい、建物の写真だけだと何が何だかわからない。

・ホテル公楽園・ドライブイン公楽園

しかし予想に反してそこそこの台数の自動車が止まっているし、ツーリング途中のバイク2台も止められている。


狭い入口をくぐると・・・・昭和ワールドが広がる異次元空間! まずは正面に鎮座するレトロ自販機群!

・レトロ自販機♪

カップヌードル自販機とホットサンド自販機。新潟県以北にはこの自販機は存在していないため、北限のホットサンド・・・・らしい(笑)
写真には写っていませんがホットサンド自販機専用扇風機が鎮座していて、常に風を当てて冷やしている・・・・そうでもしないと安定稼働しないほど老朽化しているのね。


視線を移せば・・・・昭和時代のゲームセンター!

・昭和時代のゲームコーナー

メダルケームの他、テーブルゲームも。パズルゲームとシューティングゲームとか置いてあるな。


自販機の前にはパイプ椅子で構成された飲食スペース・・・・わざわざ椅子に施設の名前を書き込んである。レトロ臭がすごいぜ!

・飲食コーナー

ここの二階のホテルに泊まり、夜はカップ麺で腹を満たし、そしてゲームで時間を潰す・・・・。酒がないし近くにコンビニとかが一切ないので今日はここをステイ場所にしなくてよかったのかもしれない。というか昭和過ぎて怖いって!!(汗)


だがせっかく来たのでホットサンドを頂いていこう。じつは猛暑で身体がバテ気味で食欲はあまり無い。しかししっかり食べておかないと倒れてしまうからね。

・猛暑で食欲はないが、根性で食べねば(笑)

ハムサンドチーズサンド・・・・難解だな。ハムはおそらくスーパーで売っている薄いロースハムが一枚だろうと想定し、チーズサンドをセレクト


アツアツに加熱されているので、アルミ箔を触るのも一苦労。ようやく開封(笑)

・チーズトースト。意外とボリュームがある

多分普通の体調であればペロりの量ですが、暑すぎてこの量を食べるのにも一苦労。体中が汗でベトベトで水分を取りすぎてお腹がすでにタポタポ。


排水困難だった越後平野も今や一面が田んぼ。そして暑い・・・・。暑いと言って引きこもるのは簡単ですが暇すぎて飽きたから私には旅が合っていると思う。

・気温35℃ 景色は良いが日陰は一切ない 日本海側を向けば山ばかり

あの山脈が排水の障害となっているってやつか・・・・でも田んぼと山の景色は最高だねぇ~♪

JR弥彦駅

その山並みの一つが弥彦山。その袂にある彌彦神社やら温泉の玄関口となる弥彦駅・・・・


本当は弥彦山の上に登る道『弥彦山スカイライン』があり、頂上には弥彦タワーなる名所も有るようなので寄ろうかと思ったら、二輪車通行禁止(大泣)
まだこんな理不尽な規制が残っているのか・・・・_| ̄|○


なのでパスして泣く泣くのJR弥彦駅。だが時間もかなり押しているので結果的には良かったのかもしれない。

・JR弥彦駅

ただの鉄道駅。


なのですが、わざわざここに立ち寄ったのです。この景色を見るために・・・・

・駅はよくある田舎の駅ですが・・・・ @ JR弥彦駅

え~っと、ただの駅ですね。昔は頂戴列車が乗り入れていた関係で長いホームも、今や1~2両編成のローカル列車がやって来るのみだから屋根も最小限。


・・・・ではなくて、珍しい架線を見に来ました。国鉄財政が末期的な頃に建設されたこの路線は、建設費を削減するために架線の張り方は『直接吊架式』と呼ばれる電線一本だけが張られた珍しいもの。

・直接吊架式

路面電車とかはこんな感じかも。どうやって吊っているのか興味があったのですが、逆Y線を追加することで平坦性を向上させ離線しにくくしているんですね。
こんなの誰も見に来ないよ・・・・だからこそソロツーリングでないと来られなかった場所(笑)

越後平野・排水の工夫

先程は大型構造物で、いわば越後平野排水花形の大河津分水路を見学しましたが・・・・県外からの河川だけでなく越後平野に降った雨を排水するのも苦労の連続。
なんたって大河川は水量が多く水面が高いので、普通に合流させようとしても逆流してしまう・・・・


なので至るところで山脈を貫くトンネルを掘り、そして放水路を建設。

・天川放水路

田んぼの中を縦横無尽に走る川の水をここから一気に日本海に逃がす構造。


現代だからこの工法が取れるのであって明治時代には考えられなかったのだろうな・・・・

・日本海に続くトンネル @ 天川放水路(呑口)

平時はなんてことない地味な存在ですがね。


如何にこういった施設が大事なのかは、これが一つだけではなくいくつも建設されていることからも伺えます。こちらは二つの放水路が並ぶ場所

・新大通川放水路(呑口)。すぐ隣には新矢川分水路(呑口)

トンネル呑み口の上は公園になっていて、そして記念碑が置かれている。地域が熱望したからこそなのでしょう。
観光名所でもなんでもありませんが、越後平野を支える重要施設の社会科見学なのでした。


バイクで山を越えて・・・・日本海。省略しますが結構険しい山を越えました。

・山を超えて再び日本海側へ

通過交通はもう少し内陸の幹線国道に流れてしまうのか、この道は風光明媚で良い良い♪


南北に長い新潟県。まだまだ知らない場所ってたくさんありますね。お盆時期なので渋滞とかサンデードライバーを警戒していたのですが、どうやらその心配は無用でした。

・楽しい! R402越後七浦シーサイドライン

人影は殆どない、普段の景色を独り占め。


そのまま北上を続けると越後山脈ゾーンは抜けましたが、今度は新潟砂丘。これも越後平野の排水を邪魔する厄介者。・・・・ていうか私、新潟に砂丘が有ることを知りませんでした

・新潟砂丘をひたすら北上

木々が生えているから砂丘とは分かりにくいですが・・・・もう少し進むと砂そのものが出現


ほとんど信号がなく風がない今日ならば流すのに最高。しかし風があるコンディションだとチェーンに砂を噛みそうでちょっとイヤな気分。

・ひたすら続く爽快な道

それにしてもダイナミックな景色だ。県庁所在地方面に向かっていてもっと混雑しているというかゴチャゴチャしていると想像していたのですが、良い方向に予想は外れているみたい。


そしてやって来たのはもう一つの分水・・・・関屋分水路。ここにも資料館が設けられているということは重要度が高い施設。

・もう一つの分水・・・・関屋分水資料館

本日先に見学した大河津分水路は大正時代からの建設にたいして、こちらは昭和47年(1972年)の通水と随分と最近の印象。
だが大河津分水路を建設した後も新潟市街は度々洪水の危険に見舞われたため、都市を守るとともに運ばれる土砂で新潟港が埋まってしまう危険を回避するために建設。


資料館に展示されている航空写真だとこんな感じ。見事にショートカットしています。

・関屋分水周辺の航空写真

関東平野も利根川を茨城県の方に逃がすなど大工事をしていた歴史があるのですが、越後平野も負けず劣らず。


こちらも分水地点にバイクでやって来ました。なんてことはない風景だが・・・・(Ry

・二段構えの分水で新潟を守っているのね

近くには新潟交通線の廃線跡が有るのですが、ここまでに時間を使いすぎていてとても見学に時間を割けそうにない(泣)
過去の訪問日記を読んで懐かしむだけにしておこう。

https://…/2010/07/18/ ガッツリ!まったり!(?) 新潟ツーリング1日目

関屋分水を建設するにあたり、当時はまだ現役だった新潟交通線のために橋を作ったりとかの工事記録映像がYoutubeに残っていました。

念願の新潟市街地・・・・万代シティバスセンター

いよいよここからは市街地へ突入。しかも目的地が交通の要衝である『バスセンター』とくれば、はたしてバイクで近づけるような場所なのだろうか・・・・
最悪は今日の宿(鉄道駅の目の前)に行き、鉄道でアプローチ出来るような手は打ってあるのですが、なんだかもうそんな体力は残ってい無さそうな感じだし、バシッと一発で決めたい。


そんなこんなでやって来た新潟は万代地区。なんと先程見学してきた分水路とは関係ありありで、もともとは信濃川だった場所ですが分水のお陰で水量が減り埋め立てて新しい都市が作られたのだとか。なるほどここは埋立地というわけか。

・向かい側のビルが万代シティバスセンター

意外と交通量はそこまで多くもなく、すんなりとバイクでアプローチできちゃった!しかも目の前にはパーク&ライド用の駐車場まで完備・・・・ってバイクは対象外かよっ!(泣)
なので仕方なく隙間に止めさせていただくことに。


汗だくで明らかにバイクに乗る格好は似合わない場所ですが、気にせず施設内へ。おおっ!綺麗なバスセンターですね。

・高速バスやら路線バスがたくさん集まり、出発していく結節点

コレに乗ってゆったり空調の効いた空間で東京に帰りたい・・・・いつもバイク旅の途中でふと楽をしたいと思ってしまう瞬間(笑)
いかんいかん・・・・邪念を捨てて真っ直ぐ進むと何やらフードコード的な物が見えてきました。


有った有った!! 写真でしか見たことなかったお店にようやくやって来られました!

・あった!ココに来てみたかったんです!

新潟県民のソウルフードとまで言われているここ『バスセンターのカレー』なるもの、ぜひ一度食べてみたかったのです。


事前の食券機方式。元々(?)というか現在も立ち食いそば・うどん屋な訳でしてバスを待っている人にクイックに温かい食事を提供するのが使命。しかしなぜかカレーライスのほうが有名になってしまったとのこと。
立ち食い蕎麦も好きな私にとっては非常に悩む選択肢だが、ここは初志貫徹でカレーライスにしてみました。

・立ち蕎麦も惹かれるが・・・・やはりカレーを攻めよう! @ 14時

時刻は14時だというのに結構並んでいて地域の皆様に愛されているというのは本当なのだろう。


お皿にライスを盛りつけ、鍋で常時温められているカレーソースをかけるだけ・・・・なのだが傍から見ているだけでも具だくさんのカレーソースをお玉でボテッっと盛り付けの簡単提供。
そして立ち食いそば屋のカレーというとちょっと脇役的な感じを受けていたのですが、手に取った際の重量がズシリ。かなりボリューミー!

・バスセンターのカレー♪♪♪♪(フルサイズ)

どれどれ・・・・さっそく一口。
ボテボテのカレーソースはいわゆる日本風というやつですが、ピリピリとスパイスがかなり効いていて侮るなかれかなり美味い!
感覚的には京王電鉄御用達のC&Cカレーの粘度を少し上げたような感じで味のベクトルはそっくり!

https://…/2023/08/13/ 京王電鉄系列・C&Cカレーのレトルト版が意外と美味いと思った件

ははぁ~、C&Cカレーが美味しいと名が広まっているのと同じ理屈だ。特筆は無印カレー(・・・・というかそもそもトッピングという概念がない)にも関わらず、これでもかっ!と豚肉が入っていること
福神漬けもナイスアシスト!


ただでさえ暑さで汗だくなところに、スパイスによる発汗作用熱い食事の相乗効果でもう汗が止まらない・・・・(笑)
なるほど、来てよかったぞ!

国鉄赤谷線跡の再訪問

だいぶ時間が押している・・・・
もう今日は疲れたしこのまま宿に向かってしまっても良い気もしてきましたが、夏の夕暮れにはまだまだ時間がある!


無事にカレーを食べることが出来たので、宿に入ってから電車移動する時間が不要になったしね。


高速道路と呼んでも遜色ない超幹線国道7号『新新バイパス』を使えば新発田の街までアッという間にワープ。白バイ2台に遭遇するほど、流れが速くて狩りがしやすいのだろう。
バイパスから離脱して、そして針路は赤谷方面!

・田舎を走るのは健康に良い行為

前回新潟を走り抜けた際にも思いましたが、新潟の田舎って意外と楽しい


前回はかなりいい加減にしか下調べをしておらず、そして冬季通行止めの目にもあい満足に見学できなかったので今回は(少しだけ)バージョンアップ!
まずは新発田駅を出発して一駅目の五十公野駅を目指します。

・住宅街に残る"国鉄赤谷線"廃線跡のスペース

鉄道といえば大量輸送だから、やはり住宅の近くを走らねば意味がない。定石通りに住宅街の中を抜けていく廃線跡を発見!


その廃線跡を少し歩いてアプローチすると、かすかに残る五十公野駅の遺構

・ひっそりと残る五十公野駅(いじみのえき)の遺構

元々はこの先の鉱山で産出される鉄鉱石を運ぶために作られた鉄道だったのを忘れていた・・・・住宅が近いのはたまたまだった可能性。
ホームはとても小さく、単行の気動車が止まれれば充分だったサイズ感。


住宅街なんて言う都会的なものは秒で消滅し、この先はずーっと田んぼ。(気持ちが良い。)

・廃線跡を追って山岳方面へ

そして調査が甘く一駅飛ばすし、飛ばした先の駅もぜんぜん違う場所を探していて、諦めかけて大通りに戻ったらこんなにわかりやすい場所にあったのか・・・・と(笑)


県道から逸れる駅前通り。いかにも駅前ですっていう感じの押しボタン式信号機が有ったのでもしや・・・・とトライ。

・県道から逸れて駅前だった通り。商店が残るのが名残かしら?

周りは田んぼだらけなのに、珍しく商店が存在する道。ここに間違いは無さそうだ。


突き当りまで進むと・・・・誰かが後から建てたのであろう、駅名標に似せた看板

・米倉駅跡

雰囲気から行き違いが出来るほどの駅かと思ったらWikipediaによると1面1線。その他貨物用の側線が有ったとのことなので、それで少し広いんですね。


緑のトンネルがとても美しい。

・空間と看板以外に廃線遺構は無い・・・・

だが駅の跡はほぼ何も残っていないな。心の目で見るしか無さそうだ・・・・


ここから先は前回ツーリングの際にも訪問した場所なのでワープしつつも前回見逃したところを回ります。

・中々山公園付近の廃線跡は前回訪問時に見て回りました

中々山公園付近の遺構はパス!


そして県道沿いに鎮座しながら前回は見逃してしまうという失態をしてしまった赤谷駅跡。県道のすぐ脇にこれだけわかりやすく駅舎跡があったのね(笑)

・赤谷駅跡(駅舎)

全線で唯一駅舎が残された駅で、1925年(大正14年)開通・・・・大正時代の駅舎かどうかは不明ですが、現在も集会所として使用されているのでメンテナンスはされているみたい。


赤谷の集落からは分岐を加治川治水ダム方面に向かい、国鉄赤谷線の終着 東赤谷駅の跡。ここも前回訪問時に見学済み。

・東赤谷駅跡・・・・国鉄線はココまでで、この先は鉱山専用鉄道

前回訪問時はこの先が冬季通行止めでアクセスできずに諦めたのですよ。なのでここの再トライが今回の目的。


もともとは国鉄線と同じ軌間1,067mmの鉄道が通っていたのですが、雪深いために冬季は不通に。なのでそれを廃して軌間610mmの鉱山用電気鉄道にスイッチすることで冬季も交通を確保して通年採掘されるようになったとか。
(もちろん後年に610mmルートも廃線になりますが。)


道路に転用されてしまった1,067mm軌間跡をトレースしていきます。前回は塞がれていた通行止めゲートは無く、通行可能。

・廃線跡は道路に転用された。線形がよく走りやすい

山奥の川沿いという、普通ならばクネクネが当たり前な状況ですが、さすがは鉄道跡。かなり走りやすい!


琴沢橋梁・・・・橋の上部構造は道路建設時に掛けられたものだが、橋台は1067mm時代に作られた廃線跡を利用(←見えない)しているのだとか。

・琴沢橋梁

ここから右手に入っていったところに610mmの新線があるとのことは後日知りました。


さらに奥に進んでいくと・・・・コレに出会いたかったの!!

・第1スノーシェッド

雪深いので線路を雪から守るための設備だったのでしょう。完全なトンネルではなく、柱が続いている景色が続き少し神秘的。


素晴らしい・・・・天井が黒く汚れているのは蒸気機関車による煤の跡だろうか。

・神秘的にも感じる・・・・ @ 第1スノーシェッド

トンネルみたいに完全に暗闇ではなく、開口部が有るから姿もよく観察できる。


さらに進むと今度は公安委員会の信号機付きスノーシェッドが登場。先が見通せないほど長いというわけか、ワクワク♪

・第2スノーシェッドは交通信号機付き

赤信号に捕まったので・・・・さっそくバイクを降りて写真撮影をしていたら青になってしまった(汗)


すげぇ~、神殿へ導かれている感じの道だな。

・長い~! @ 第2スノーシェッド

ちなみに他の交通は皆無。景色は貸し切りです。


おっと・・・・この先どこまで続くんだ? 3個目のスノーシェッドも交通信号機付き。

・第3スノーシェッドも交通信号機付き

どんどんと山深い感じになってきて、人の気配がなくなってくる・・・・


おいぉぃ・・・・どこまで続くんだ(汗) ちょっとかわいくて安心

・第4スノーシェッド

これを越えたら目の前にダムが見えてきて終着。ダムが作られてしまったので鉱山跡はほとんど消滅してしまったことでしょう。


最後の最後で川を渡る鉄橋の跡

・飯豊川橋梁

最後の最後で大物が残っていましたね~。赤谷線の駅跡の場所しか調べていなかったのでスノーシェッド以降はまったくの未知ゾーンだったというのもワクワクに拍車がかかっていたのでしょう。
面白いわ~


帰りはスノーシェッド内での撮影にトライ。誰もいないと油断していたら一台の軽自動車とすれ違ってしまったので、通過交通もゼロではない
本当ならば曲線部分で・・・・とか絵に拘りたかったのですが、信号機による対面通行の区間のど真ん中でバイクを堂々と止めての撮影は気が引けるので、せめて見通しが効く区間で(爆)

・スノーシェッド内での撮影にトライ

さぁ、今日予定していたポイント巡りはコレでおしまい。宿に向かいましょう。

新発田市街地ステイ

新発田市街に入り、宿での晩酌のために地場のスーパーを検索し、そして訪問


あうっっ!海鮮系はすべて売り切れてしまいもぬけの殻。嘘だろーーーーせっかく海が近い街で海鮮が楽しめないだなんて!!

・地場のスーパーを狙ったら・・・・_| ̄|○ 全部売れてしまった後

諦めて宿に向かう・・・・宿は駅前なので近くに程よい居酒屋があればそれでも良い・・・・が周辺で目に入るのはチェーン店ばかり(泣)
暑すぎて身体へのダメージもすごく、飲み歩く元気も無い気が・・・・


ていうかよく考えたらおやつの時間にカレーライスを食べたからお腹が空いていないんだった。軽めの晩酌にしよう。

・カレーと暑さのダメージで食欲がない。冷やし蕎麦でちょうどよい♪

これで充分幸せって感じだわ♪


ホテルで着替えたのですが、一日着ていた下着類は汗を吸いすぎてベットベト。相当量の汗をかいた模様。塩飴を舐め続けていたこともあり、長距離を走ったぐったり感はあるけれど暑さにはもう少し耐えられそうな感じ
今日の赤谷線訪問でいくつか逃したポイントが有るのでホテルでもう一度調べ直して、そして明日立ち寄ってみることにしよう。


あれっ!?明日は会津方面を目指す予定でホテルも確保済みなのですが、天気予報が壊滅的な状況に(汗)
ホテルをキャンセルして新潟県南方に避難するか、はたまた明日帰京しようともしましたが、ホテルをキャンセルしようとするとキャンセル料請求画面が・・・・(大泣)
仕方がない、予定通り雨雲に突っ込んでやろうじゃないか!!


いや~、バイク旅は面白い。

https://…/2023/08/18/ 突然旅に出よう!2日目:南会津で馬刺しが最高だ♪癖になりそうな予感!