車載無線機音質改善計画★車体前後間連絡ケーブルの交換をしてみた件

まもなくゴールデンウィーク。遠くに走りに行く予定なのでその前にトラブル発生に繋がるようなことはやりたくない。
車検ドック入りをしている最中に、ボロくなりノイズまみれの車載無線機の配線を更新する準備をしてきたのですが・・・・このタイミングでいじるか否か。

室内であらかじめ準備を進めていた日記
https://…/2025/04/13/ ヘルメット側接続BOXv2を製作するも現況と不一致が発覚した件
https://…/2025/04/12/ バイク無し休日は秋葉原&車体前後間連絡ケーブルの製作作業に没頭した件
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https://…/2025/04/08/ 車載無線機の音質改善用分配BOXプリント基板v4を組み立ててみた件

悩む・・・・が今日は幸か不幸かあいにくの空模様でバイクで走るようなコンディションではない。(←夕方からは雨予報。)

・愛車のバイクVFR800F(RC79)の構成を変えるか否か・・・・

・・・・一旦作業は止めておこうと留まったのですが、そうすると今日やることがないじゃん!と言うことでリスク覚悟で今日作業をしてしまうことにしました。


作業とは車載無線機系統の更新計画の一部のことで、車体前後間連絡ケーブルの張り直し。これが機能しないとツーリング途中に音楽を聞くことが出来なくなりかなり苦痛のツーリングになってしまうのです。
そもそもケーブルを張り替える原因は、私が送信する電波に低周波治療器のようなビビビッ~』というノイズが乗ること

・まずはハンディー無線機で受信して現状確認

まずは作業前に、キースイッチ投入・エンジン停止状態ヘルメット側未接続状態でPTTスイッチを操作し、バイクから発する電波をハンディー無線機で受信すると・・・・


ひどい雑音が入る!(多分発振している。)
状況が再現してくれるのは有り難い。あとはケーブル交換後にこれが収まってくれるのかを確認すれば良い。(ダメならばバイク~ヘルメット連絡ケーブルの更新へと物語が進んでいく。)


さっそくリアシートを取り外し、ケーブルの起点となる『分配BOX』にアクセス。
ここには先日から工作しているプリント基板を内蔵しています。

・シートを外し、車体前後間連絡ケーブルがあらわに

ケーブルはガソリンタンクの左脇を通り車体前部に通じているため、交換するためには左サイドの化粧パネルも外さねばダメ


露わになったケーブル。

・ガソリンタンクの脇を通って車体前方へ

熱的にかなりシビアなルートなのよね・・・・でも新車以降9年間、溶けるなどのトラブルなし


さらにガソリンタンク前部から顔を出し、ヘッドパイプ横を通りヘッドライト裏→左カウルと通じて(左ハンドル下)接続BOXへ。

・ヘッドパイプ脇→ヘッドライト裏を通り、接続ボックスへ

ここで純正7芯ケーブルMP3入力線目的別に再編成して各部(ヘルメット側・PTTスイッチ・外部入力)に送り出しています。今回の作業は後部の分配BOX~接続BOX間のみが対象。それぞれコネクタの互換を保ったままの変更なので理屈上は各部は変更に気が付かない・・・・はず。


あと今回の新ケーブル敷設は、配線ルートも変更してみることに。
具体的には、ヘッドパイプ脇の通過を止めて、ガソリンタンク脇からそのまま左カウルの内側を通して左ハンドル下に引き出すことに。
無線機操作パネルに繋がる制御ケーブルとPTT線はそこからヘッドライト裏→ヘッドパイプ脇と経由して左ハンドルへ引き回す今とは逆のルート取りにしてみようかと。


だが既存ケーブルを撤去・新ケーブル張り直し作業の前に、ケーブルを交換して本当に効果があるのかの確認をしてみましょう。
既存の車体前後間連絡ケーブルをコネクタから浮かし、代わりに新ケーブルに繋ぎ変えてみます

・走るつもりはないので雑にケーブルを繋ぎ変えます(接続BOX側)

コネクタ互換とはこの瞬時切り替えを実現するため


対となる後部の分配BOXもケーブルを繋ぎ変え。まだこの状態であれば何か問題があっても速やかに元に戻すことが出来ます。

・対となるリアシート下の分配BOX側も仮で新ケーブルに切り替えます

繋ぎ変えが完了すると再び静止状態での電波送信試験・・・・良好!


あれだけ耳障りだった低周波ノイズがピタリと消えた・・・・
やはり原因は今回仮設したことで迂回することになったケーブルorHR10Aコネクタだろう。特にHR10Aコネクタは8年前にもダメになって新品に交換したのよね。

HR10Aコネクタ不良でケーブルごと作り変えた日記
https://…/2017/04/28/ 車体前後間連絡ケーブルの再作成
https://…/2017/04/27/ ノイズの原因だった? HR10Aコネクタの検死解剖

よしっ!それでは現行ケーブルを撤去してしまおう!これ以上作業を始めると簡単には元に戻せないの。

・現行ケーブル撤去作業を開始・・・・

リア側から現行ケーブルを浮かしていき、ガソリンタンク下とかヘッドパイプ付近から引っ張り出します・・・・


現行ケーブルはコルゲートチューブで保護してあるのですが、そのチューブがもうボロボロ
ちょっとテンションを掛けるとチューブが切れ、砕けて、割れてしまう・・・・
もはや新品時の強度は全く無い。直接紫外線には当たらないような場所なのだが・・・・繰り返される熱でこうなってしまったのか。

・切ったのではなく、勝手ももげてしまうコルゲートチューブ

8年の歳月は・・・・恐ろしい。
本当ならばコルゲートチューブを取り外して再利用しようかと思っていたのですが、これは無理だな。かと言って今から買いに行くのも無理なので、今回は裸ケーブルをそのまま敷設してみようかな。


新ケーブルの配線ルートはこんな感じ。

・こんな感じで新ケーブルを引き通す作戦

中間部分はエンジンの輻射熱に曝され、前方はラジエター/オイルクーラーの排熱に曝される・・・・あまり良い環境ではない。


そしてトラブルの多かったケース内外を接続するコネクタは廃止して、外部ケーブルを直接内部の基板に接続する事にします。
基板に直接外部からのテンションがかかるようになるけれどもコネクタは1つ減る。どちらの信頼性が高いのかのデータ取りしてみよう。

・新機構ではケースコネクタを廃止して基板にダイレクト接続する方法へ

現行ケーブルのGND構成は、純正7芯ケーブルのうちの1線でとても貧弱。これも発振してしまう要因と思われます。(自作網線シールドは後部側でしかGNDに繋いでいない。)
これを2芯シールド線にして、かつ網線をGND線としても活用。しかも2本のシールドとも前側・後側の双方でGNDに落とすことでグランドループが発生するリスクと、GNDが太く強固になるメリットとどちらが強いのかも実験してみます。


配線が終わったらばカウルを元に戻して作業完了。

・配線が完了してカウルも元通りに。配線もスッキリ(本人比)

機能的には何一つ変わっていませんが、スッキリした~(笑)
効果がありそうだから、バイク~ヘルメット連絡ケーブルの更新は順延としよう。


リアシート下の分配ボックス内の基板も現行のV3基板から、ローカットフィルター機能を追加した新V4基板に交換。

・分配回路も新V4基板に交換

こちらもコネクタ互換なので、差し替えのみで作業完了。


この新連絡ケーブルとローカットフィルタを追加したマイク信号処理無線通話時の明瞭度が変わったのか、次回の皆様とのツーリングで試してみることにします。
あぁ楽しみ~♪♪♪♪

https://…/2025/05/17/ コルゲートチューブの代用"セルフラップスリーブ"を購入だけしてみた件