神奈川県・真鶴半島の"魚つき保安林"を見に行ってきた件

最近ハマっている制札&保安林探しの旅
たぶん探す対象は何でも良いのですが、探す行為により今まで見えていなかったものが見えるようになる面白さに取り憑かれています(笑)


今日、ふら~っと行ってみるのは神奈川県は真鶴半島。小田原と熱海の間にあるとても小さな相模湾に突き出した半島で、ずいぶんと過去になりますが2006年に真鶴半島に走りに行くも『何も無いね』と言う評価に終わり、その後に行くことはなかった半島。

前回・2006年に真鶴半島に行き空振りした日記
https://…/2006/01/28/ 相模湾流し

それくらいしか『見えていなかった』のですよね。
ところが保安林に関する情報を探していたら、真鶴半島には有名な観光地化された保安林があると言うのです!?
気になって仕方がないのでさっそくこの目で確かめに行くことに。


高速道路二輪車ツーリングプラン東名・中央道(ミニ)』に加入して関東近郊西方面の高速道路は乗り放題の魔法をかけてさあ出発。
目的地が近いので焦る必要がなく、ちょっと遅めの朝7時半、中央道・国立府中ICから高速度巡航を開始・・・・_| ̄|○

・中央道・国立府中ICからワープ開始するも・・・・いきなり渋滞!

どうやら出遅れたのか、いきなり渋滞に巻き込まれた~(泣)


仕方がない、バイク特権を使うか。
だが都市部の通勤ラッシュに巻き込まれただけなのか、渋滞はごくわずか。八王子本線料金所を過ぎた後は快適に

・中央道・八王子本線料金所を過ぎればあら快適

急がない旅なのでまったりと。
そして関東平野の終りを示す山並みが壁のようになり迫ってくる。


峠越えの隘路、小仏峠/トンネルはやはり渋滞しているようですが、そんな車列を涼しい目で見ながら進路は圏央道で南進

・週末の小仏峠方面はいつも渋滞。私には関係ないが(笑) @ 八王子JC

目的地・真鶴半島に向かうのであれば小田原厚木道路を使って最短距離で移動するのが最適解なのでしょう。
が、だがせっかくなので海沿いを走りたい


海沿いは渋滞が激しいらしく意地でも迂回しろグーグル先生は仰いますが、こちらも意地で茅ヶ崎海岸ICに向かいます。

・混雑覚悟で茅ヶ崎海岸方面へ @ 茅ヶ崎JC付近

海岸沿いのR134はいつも以上に混雑していますが、ここではバイク特権を使わずに大人しく海岸を楽しむ走行。(後に分かりましたが、事故処理で一車線を塞いでいました。)


えっ!?なぜ大人しいのかですって?
海岸沿いのでは防風のために木々が建植されていて、きっと保安林指定されているだろうと思いましてね。
探しものがあれば渋滞も楽しくなる・・・・


発見!

・保安林標柱(飛砂防備保安林) @ R134袖ヶ浜付近

神奈川県はひし形の標識ではなく標柱スタイルなのかしら?
飛砂防備保安林ですって。これは名前でその期待される役割が直感的に理解できますね。


事故渋滞の先頭を抜ければスイスイ。(交差点内で一車線を塞ぐという迷惑極まりない事故スタイル!)
西湘バイパスは(ワタシ的に)意図的に走りに来ないと通過出来ない位置関係にあるので久しぶり~

・久しぶりの西湘バイパス。ここも定額で走行可能

ダイレクトに海岸を走るので眺めが良く気持ちが良い。その分取り締まりも多いので程々に。


スカッと青空♪♪♪♪

・最高の青空だわ♪ @ 西湘BP

青い海と相まって最高。


そういえば護岸強化の一貫で長期閉鎖していた西湘PAも、リニューアルオープン後に行った記憶がないから立ち寄ってみましょう・・・・ってトイレ以外何も無い(汗)

・リニューアル後の西湘PAに初めて立ち寄ります! →写真撮り忘れ

あまりの酷さに写真撮影すら忘れるという失態というオマケまで付いて(笑)


この道を流していると、じわじわとその存在感を増してくる箱根の山並み
こちらも高尾山同様、関東平野の終りを示す壁のように連なっています。

・再び・・・・関東平野の終りを示す箱根の山並みが迫る! @ 西湘BP

当時に山頂の天候もチェック!これならば上に登っても問題なさそうね。


そうだ!時間はたっぷりある訳だし、普段と趣向を変えてここ小田原でランチして行こうかな?

・真鶴半島に行く前に、小田原でランチしていこう。TOTOCO小田原

小田原漁港でランチで検索したら、昔は漁港市場内の質実剛健な食堂しかなかったのでふが、なんかいろいろと施設が増えている!

以前、小田原漁港で食事した日記
https://…/2012/02/28/ 寒くたって走るんだ! 平日代休で河津桜満喫ツーリング2012

なので直感を信じて"TOTOCO小田原"へ。
道の駅ならぬ漁港の駅と銘打ってあるので海鮮系の観光施設なのかな??


施設一階はお土産店。そして二階は食堂の模様。なんか凄そうだな・・・・

・おっ!?なんだか美味しそうだぞ!! @ TOTOCO小田原

食堂のメニュー写真には山盛りの海鮮・・・・良いかも(笑)


二階に行ってみるとまだ開店前なようで、しかもウエイト一組と来た・・・・これはチャンスなのでは?

・すでに並んでいるが・・・・2番目なら並んでみようかな

よしっ!並んでみよう。


並んでいる間にメニューを吟味していたら、寿司桶に入った凄い丼に惹かれてしまい食べ切れるか不安に思いながらもオーダー!

・漁港の海鮮丼 @ とと丸食堂

凄いデカいのが出てくると思いきや、実物はかなりのミニサイズ。こりゃ~余裕で食べ切れるわ(笑)

肝心のお刺身は・・・・2切れほど当たりがあったが、あとは鮮度がとても残念な感じ。そしてなによりライスが不味い見栄えに全振りした海鮮丼なのだな・・・・_| ̄|○
リピートはないだろう。


さて、気を取り直して真鶴半島に向かおう。真鶴新道(・・・・おっと、今は真鶴道路か。)に乗ってしまうと半島を通過してしまうので、ここは旧道(無料)へ。

・真鶴道路(有料)には入らず、真鶴半島にアクセス!

旧道も久しぶりかも。今日は何でもかんでも久しぶり・・・・よほど普段と行動パターンが違うということね。


JR真鶴駅前の交差点を左折していよいよ真鶴半島。事実上半島へはこの一本しかルートはありませぬ。
左折してすぐ手書きの看板で『海ルート←・山ルート↑』。あまりに突然で写真撮影できなかったし、直感で山ルートに来てしまった。


山・・・・と言うよりは海が見えない小高い場所を通過。住宅というべきか別荘というべきか雰囲気は突然田舎になります。

・山周りルート 真鶴半島 県739

昔の東京都知事のM氏もここに別荘があったんだっけ?
たしかに良い場所かも。


そして住宅街は終わりになり、一気に山深くなる・・・・
おっと!さっそく銃猟禁止区域の制札を発見

・銃猟禁止区域

そこから少し歩を進めると・・・・


一般客?観光客?向けの道しるべに『魚つき保安林』の文字!

・ここからのエリアは・・・・魚つき保安林

ここから岬方面が全部保安林となっているのね。そしてその保安林の役割が『魚つき』。
これは海や川に養分を提供したり木陰を作り魚に対する環境保全をするための林。
昔、漁師さんの間で森のそばは魚がよく獲れるという事実もあったとか。なるほどね~。


先程の一線を越えると途端に森林の様相に様変わり!

・いきなり森林の様相・・・・変化の幅がすごいぞ!

すごいな・・・・


この辺りのは、敬語になって『お林』と呼ばれている・・・・

・なんと『』に敬語を使い、『お林』と胡椒

話は江戸時代まで遡り、江戸の大火で大量の木材が必要になり幕名で木々を植え、明治維新後は皇室御用林となり一般人は立入禁止となり大切に保護されてきたのだとか。
明治37年に魚つき保安林に指定され、その後も神聖な場所として大切にされているのだとか。


・・・・素敵~!!♪(明治時代に保安林の制度が存在していたことにも驚き!)


林の中には標柱と制札がザックザク鳥獣保護区に指定して生き物も保護しているのね!

・鳥獣保護区

何が何でも法律で開発を規制するという意思を感じる。


序盤は魚つき単独指定だった保安林も、奥地に進むと保健保安林として重複指定。

・魚つき保安林・保健保安林コンボ

保健保安林・・・・森林の持つレクリエーション等の保健、休養の場としての機能を期待する林。たしかにこの場所は訪れた人に癒やしを提供してくれる。


さらに歩を進めると、鳥獣保護区の上位互換!特別保護地区の制札も発見。

・さらに奥に進むと・・・・鳥獣保護区(特別保護地区)

まさに保護の雁字搦め


雰囲気がとても良い。道路も昔の一般者立入禁止時代から最小限しか整備されておらず、すれ違いができないので一方通行規制が敷かれているほど。

・雰囲気が最高すぎる!! @ お林

バイクを停め、森林内のコースを歩いてハイキングしてみたい。実際歩いている人は結構居ますね。


場所によって単独指定と重複指定の違いがあるみたい。それぞれのゾーンを分けている理由がわからないが。

・ここはシンプル(?)な魚つき保安林

そんな森林をゆっくりと抜け、いよいよ岬の先端に。


おっと・・・・この先は有料ですって。

・末端の岬の駐車場は有料・・・・なので戻ってお林駐車場にバイクを止め、徒歩

なので引き返してお林の中に所々ある駐車スペースにバイクを停め、徒歩でやって来ました。


岬の先端付近は保安林指定から外れているのですが・・・・その理由はこれか?

・末端には、ケープ真鶴という町営施設&博物館のみ

今は町営施設ですが、もともとは小田急ケープパレスという施設。
箱根を舞台とした小田急と西武の観光開発の争いにここも巻き込まれてしまったのだろうな。そして政治力で保安林指定を解除させて無残な姿に。
この保護のせいで他の施設は作られず観光客が頭打ち、そして撤退・・・・だったら最初から開発しないで欲しかった(結果論)


岬からは初島やら伊豆半島がくっきりと見通せる!

・真鶴岬からの景色

だが6月だと言うのに今日は猛烈に暑い!
お林の中は日差しが遮られてとても涼しかったのですが、ここは灼熱!


暑い中ですが・・・・200段ほどの階段を降りて岬の先端まで行けるらしい。

・岬の先端へは階段を降りて向かえるらしい・・・・

降りるより、帰りに登ってくるほうが心配でしばし悩む(笑)


ちょっと降りてみようかな。おっ!紫陽花の季節か

・日陰にはあじさいが咲き誇る

静かに深呼吸。
海外の方が全くいないというのが静けさの秘訣か?マイナー観光地と言うのはこうも気持ちが良いものか。


岬の先端から続くのは景観地『三ツ石』。

・真鶴岬と三ツ石・・・・らしいけれど、暑すぎて先端まで行くのを断念(笑)

無理だ~、あんな炎天下を歩くだなんて。もっと涼しい時期に出直すことにしよう。


帰りは海沿いのコースを通って帰ろう。


保安林の木々が鬱蒼と茂ったエリアを抜けると突然海!そして振り返ると・・・・

・保安林を抜け後ろを振り返るとご覧の通り

なんて分かりやすい!保護されたエリアがドコからなのかは一目瞭然。


前回訪問時はこの素晴らしい『お林』が全く目に入っていないどころか『何も無い』と評していた自分。
たまたま保安林を探しに来たと言う事もあるけれど、物の見え方って人生経験でも変わってくるような気がする。18年前の私に見えていなかったのは当然だったのかもしれない。


海岸沿いには意外と食事処がある寿司屋もある!

・これだけ風光明媚で空いているとは!

小田原でランチはとてももったいないことをした!
こういうところの食事のほうが間違いなく美味しいと思う(泣)今度はこの辺りで食事をすると誓おう。


帰路に再び小田原方面に戻るのも何なので、湯河原方面に。そして当然の如く山に登りたくなる。

・椿ラインとの分岐。真っすぐ行って課金してみよう

椿ラインとの分岐ですが、複数台のツーリンクだと問答無用で椿ラインに行ってしまうので、今日は真っすぐ行って課金してみよう。


災害によりかなりの長期間(約2年)通行止めだったのよね、湯河原パークウェイ
あまり交通量も多くないので回復は難しいのでは?とも思っていたので、回復したのであれば利用せねばね。

・湯河原パークウェイの起点

歩行者・自転車通行止めと言うのは地味に嬉しい。


そしてきちんと整備されていて走りやすい。

・さすが有料道路、とても走りやすい

基本的に中高速コーナーが続くひたすら登坂路。


大規模に法面工事をしたような跡が・・・・これをイチ民間企業が工事したのか。

・ここが長期間通行止めだった原因の場所かな?

通行料金ではとてもペイできる気がしないが・・・・。


おっ!鳥獣保護区の制札を発見。

・鳥獣保護区の制札発見

なんかたくさん見つかりすぎて面白くない。保安林探しのほうが探しがいがある(笑)


頂上・湯河原峠には料金所。昔ながらの現金オンリーなのでゲート通過後にお釣りをしまうために停車したら・・・・なんだコレは!?

・なんと・・・・鉄道むすめならぬ、温泉むすめ!?

バイクを止めたところが看板の目の前だったので全体が写っていませんが、温泉むすめ(湯河原温泉)ですって。
まぁ駅と違って公共施設的な性格ではないので自由にやっていただければよいのですが・・・・メーカー側の商魂に閉口。


ちなみに通行料金はバイク¥400円。この価格設定であれば惜しくはない。


稜線を流して箱根峠。ここでR1旧道を走ってみるという手もあるが、小田原から先が往路と被るのでパス!真っ直ぐ行こう!!

・R1箱根峠・・・・直進して芦ノ湖スカイラインへ

ここから先は走り屋ゾーン!高速コーナーをかっ飛ぶ人々が多いので、後ろに付かれたらすぐに道を譲ろう。私のテクニックでは逃げ切れない(笑)


下手っぴな私でも夢中で走ってしまい写真が残っていない・・・・

・夢中で走ってしまいロクな写真がない

今日はそもそもの台数が少なくてかなり走りやすい♪


さらにその先も課金して、有料道路銀座を走破

・一気に箱根スカイラインまで走破

だが私が本当に好きなのはこの先の県道401号の低速タイトクネクネだったりする。


くぅぅぅぅ~、楽しい
本当のタイトなコーナー(?)は写真を撮っているヒマがないのですがね。

・夜はとんでもないことになっていそうだな @ 県401

ちょっと道幅が広いところはタイヤ痕が凄い・・・・夜は間違いなく荒れたカオスな光景になることは想像に難しくない。


浮き砂の心配のない整備された低速クネクネは楽園ですぞ。

・太ももで抑え込む快感!

走っているときは良いけれど、クネクネを脱し気が抜けると足腰がガクガクなのよね。


ふ~、腰が痛い。

・富士山は完全に雲の中 @ 御殿場付近

この天気では富士山方面への登坂は止めておいたほうが良さそうだ。


素直を高速道路に乗ろう。乗り放題だしね!
いずれ東名高速まで繋げるつもりなのか、はたまた新東名と繋がったからこの先の延伸は無いのかな?

・東富士五湖道路の延伸工事がどんどん進んでいるが・・・・

ずいぶんと延伸が進んだのか、きれいな道で籠坂峠越えの国道隘路をバイパス。


快適すぎるでしょ・・・・だが快適=良いとはならないのがライダー言う生き物。

・こんなに道が良かったっけ??? =ツマラナイ

乗り放題というワードがある今日はバイアスがかかり快適ロードを走っているが、普段だと多分下道を走るだろう。


高速道路と言うには無理がある急登坂

・高速道路なのか?というほどの急登坂路

トルクがあり軽いバイクはスイスイと楽しいが、自動車はみな辛そうにしている・・・・


標高はだいぶ登ってきたけれど、それでも暑いのでソフトクリームを頂こう。

・暑い・・・・身体を冷やそう @ 中央道・谷村PA

美味


だがずっと高速道路の連続は飽きてしまう・・・・都留ICで流出して下道へ

・乗り放題とは言え、ずっと高速ではツマラナイ @ 富士急行 禾生駅

高速乗り放題だと下道の面白いところだけを狙いに行け、かったるい市街地走行のみパスできるので、だいぶ旅の組み立て方が変わりますよね。
二輪車定率割引も嬉しいですが、ツーリングプランでも嬉しいのは事実。


さあ、お楽しみのクネクネの始まりです。
この道は中央道と平行していてでもクネクネがあるからサンデードライバーは近寄らない。

・レッツ、くねくね~♪ @ 県35

なので渋滞することはまずありえず自由に流せます


上野原ICへの分岐を過ぎ神奈川県に入ると道の性格がガクンと変わり低速タイト路。こういうのが好きなんだから仕方がない。

・気分良く走っていたら、だいぶ遠回りしてしまったようだ(笑)

だが相模湖ICへの分岐を調子に乗りすぎて通り越していたようで、かなり大回りする事に(笑)


最後の山越えと関東平野内の市街地走行ゾーンは高速道路でワープ

・関東平野への最後の1峠は横着して高速道路で

たっぷりと汗をかき走り込みつつも、新たな発見・見聞に驚いている私。


いやはや、保安林探しツーリングというスタイルがこんなにも大化けするとは思ってもいなかったわ。
今後も色々探してみることにしよう。