愛車のバイク、VFR800F(RC79)には非常に厄介な機能が純正で付いています。
その名も『オートウインカーキャンセラー』。
なんでもメーカーのホンダいわく、ウインカーを自動的に消してくれるという素晴らしい機能。
自動車を運転しているときのような、ハンドル舵角を検知してウインカーキャンセルしてくれるのかな?
・【イメージ写真】VFR800F(RC79)のウインカーは自動キャンセル機能付き! |
しかし・・・・乗った当初から僅かに走っただけで感じる・・・・『この機能、全く使い物にならない!』と。
意図したところで意図したような動きは全くしないのです。
それもキャンセルされるべきタイミングでキャンセルされない『安全側へのエラー』であればまだ許容できるのですが、キャンセルされるべきではない状況で勝手にキャンセルされている『危険側へのエラー』も頻発するのです。
ちなみにVFR800F(RC79)のサービスマニュアルに記載されているオートウインカーキャンセラの動きは次のような感じ。
- フロント・リアスピードセンサからの信号により前後の車輪速度の差を検知して旋回中を判断し、旋回終了と判断すると自動的にウインカーを消灯させる。ただし以下の場合は消灯させない
- 減速中
- 停車中
- 車両を押している状態
- 下記の場合は、車両がレーンチェンジを行ったと判断して自動的にオートキャンセルを行う
- 50km/h未満で120mを走行した場合
- 50km/h以上で走行時に7秒間点灯し続けた場合
なんか色々と複雑なことをやろうとしているけれどもメーカーでの公道試験走行が不足しているのかこの条件では全く駄目!
交差点で右折する際に、長い右折レーンがあるとその手前でウインカーを出します。たまたま自動車が列をなしていてトロトロと走ったり止まったり。
信号に引っかかって完全停止して、その後青になり前進して対向車を待つ・・・・いつの間にかウインカーキャンセルされてしまい、いざ右折中にウインカーが消えていることは日常茶飯事。
マスツーリングなどで先頭を走る場合などは早めに進路変更にサインを出しますから、120mルールに引っかかるのかなぁ? だが減速中は消えないと言っているが旋回中判断とレーンチェンジの判断は独立判定しているのかなぁ?
・【イメージ写真】最近はヤバそうなシチュエーションでは指でスイッチを倒しながら走ります |
なので最近はウインカーが勝手に消えそうな走行パターンが分かっているので『ウインカースイッチを指で倒したまま走行する』という本末転倒な状況。
あるいは消えないパターンだと、交差点を旋回し、その先の横断歩道とかでの様子をうかがうための行動が減速していると判定されるのか消えない。
消えるのは往々にしてレーンチェンジの条件によりものすごく遅れて消える感じ。
ふと先日のトンネルクラブのツーリングの際にそんな話をしたら、BMW車の新車では『ウインカーキャンセラーのキャンセラー』が装備されたのだとか。
羨ましい~、我がVFR800F(RC79)はユーザーの意思でこの機能を無効化できず。
ていうかこれ、国土交通省にリコールしてくれと届け出ればよいのかな?級の怒りが。ライダーの意志に反して消灯するウインカーとして・・・・
だがこの機能をキャンセルする工作をしてしまえば良いのでは?と6年乗ってこの時に思いつく始末。
さっそくネットで調べてみたら・・・・
https://ameblo.jp/atryo/entry-12218004262.html 【VFR800F】ウインカーオートキャンセラー無効化
・・・・で呆気なくヒット!
記事を読んだら前後輪の車速パルス線がウインカーリレーに入っているので、それを切断・絶縁しておくというもの。
・スピードセンサー信号はABSモジュール経由でウインカーリレーへ @ サービスマニュアル |
おお~、なんとイージーな!!
これならばウインカーリレーは常時車速ゼロと判定し7秒/120mルールが適用されないし、前後輪の速度差もないのでキャンセルされない! サービスマニュアルの配線図とも理屈は適合する!
単純ながらなんて素晴らしい改造だ!!(感謝!)
ABSモジュールとウインカーリレー間の配線説明ページでも、ターゲットとなる線の情報が明記されている(笑)
・この信号線をカットすれば良いのね |
これらをカットして、ABS側はECUにも行っているので絶縁しておきつつ、ノイズ的にはウインカーリレー側はGNDに落としておくのが正解だな。
物理的には・・・・以前右サイドカウルを外した時の写真を引っ張り出してくると・・・・
・隣接するECUとウインカーリレー |
・・・・うぉ~配線の束だわ(笑)
もはや私のイメージしている電流が流れると発熱してバイメタルでカチカチ接断を繰り返す、大昔のウインカーリレーとは完全なる別物。マイコンだな。
ぜひ次回、右サイドカウルを外した際には施工させていただきます!