最近の"電化上手"電気料金の急激な値上がりの原因はなんだろう?

我が家の電気料金契約は、住宅設備を全部電気で賄う家だけが加入できる『電化上手』。(←現在は新規加入することができない幻の料金プランです。)
ところがこの料金プランの制度設計は原子力発電所がガンガン動いている前提のもので、夜間はあまり気味になる電力を深夜電力としてお得に提供するもの。原子力発電所の運転停止が長期にわたっているため夜間の余剰電力など存在せず燃料を燃やして必死に発電している状況。

・【使いまわし写真】電気メーター スマートメータータイプ

さすがに限界が来たのか"電化上手"プランも2022年10月から電力量単価の改定が行われて深夜電力単価が高く昼間電力単価が引き下げに。

https://…/2022/03/09/ 東京電力"電化上手"が22年10月から値上げするので計算してみた件

この料金改定の波とは別に、世界的な燃料価格高騰を受けて『燃料調整費』と呼ばれる電力量単価ブーストの仕組みにより電力量単価が押し上げられています。


2022年11月の電気料金請求が来ましたよ・・・・従来のような紙面ではなくてWebで参照するスタイル。

・2022年11月の我が家の電力使用量 445kWh(前年同月比 +41kWh)

今年の月別使用電力量が棒グラフ、去年の月別使用電力量が折れ線グラフ。これを見ると去年と今年と電力使用量のパターンはほぼ変わらず
今月だけは去年より1割増ってところですかね。(←生活パターンが変わって深夜に起きているため。)


このグラフ・・・・電力量の比較以外にも『月額料金』でも比較が可能です。グラフモードを切り替えると・・・・!

・電力料金比較だと、前年同月比 +¥6,600円!

ぐぇぇ~・・・・前年同月比で¥6,600円の増加! 比率にすればなんと42%もの大幅アップ!


ところが時期が悪くて、単純に燃料調整費が上がったためなのか電力量単価が変わったためによるものなのかが分かりづらい。なので抽出・比較してみることに。

今年11月・去年11月の電気料金の比較
2022年11月 2021年11月
単価 kWh 金額 合計 単価 kWh 金額 合計
基本料金 1,320 1,320
電力量
料金
夏季昼間 @34.16 0 0 8707.63 @39.44 0 0 7475.82
他季昼間 @30.67 41 1,257.47 @32.32 45 1,454.40
朝晩 @25.94 124 3,216.56 @26.49 110 2,913.90
夜間 @15.12 280 4,233.60 @12.48 249 3,107.52
燃料調整費 @9.72 445 4,325.40 4,325.40 @-1.53 404 -618.12 -618.12
再エネ発電賦課金 @3.45 445 1,535 1,535 @3.36 404 1,357 1,357
通電制御型機器割引額 (廃止) -308
全電化住宅割引額 -436 -374
電気料金合計 15,452 8,853

あらら~分かりやすい!


電力量単価変更によるアップが約¥1,200円。まぁこれは以前に料金変更の案内があった時に試算して、(使用電力量が同じであれば)年平均で月¥800円アップという結果とそう変わっていない。そして燃料調整費による価格アップが・・・・¥5,000円! これが最大の要因ですね。
やはり戦争の影響なのだろうか、とんでもない上げ幅。


旧来の電気料金契約では(東京電力管内では)燃料調整費に上限が設けられていて、¥5.13円ですが我が家の契約である『電化上手』には適用されず(泣)
まぁ燃料価格が下がるのを待つしかない・・・・(多分近いうちに東京電力もこの上限が撤廃されるとは思いますがね。)


ちなみに"電化上手"ブランを燃料調整費上限が適用される"従量電灯B"プランに乗り換えた場合の電気料金の概算は・・・・

従量電灯Bに乗り換えた場合の概算
単価 kWh 金額 合計
基本料金(60A) 1,716
電力量
料金
第一段階(~120kWh) @19.88 120 2385.60 11,584.65
第二段階(~300kWh) @26.48 180 4766.40
第三段階 @30.57 145 4432.65
燃料調整費 @5.13 445 2282.85 2282.85
再エネ発電賦課金 @3.45 445 1,535 1,535
電気料金合計 17,118

安くはならない・・・・やはりそんなに甘くはない。


このまま電化上手にしがみついているのが良さそうだ。