サービスマニュアルから見る25年の差。同じバイクという言葉で良いのか?

先日、えぬむらさまが遊びに来た際に、VFR800Fのサービスマニュアルを読んでみました。

https://tarsama.hatenadiary.com/entries/2016/05/14/ VFR750F(RC36)お別れ前の艤装解除整備と・・・・あれっ!? 220,962.7km

https://tarsama.hatenadiary.com/entries/2016/05/13/ 整備の基本はマニュアルから VFR800F(RC79)マニュアル入手

単純に新車単体としても面白いのですが、私は歴代乗ってきたバイクのサービスマニュアルは、原付以外は全て入手・残してもあるので、それらとの比較も面白い!


そんなわけで、サービスマニュアルを斜め読みし、気になった部分を紹介してみたいと思います。

・歴代のサービスマニュアル・パーツリスト

手元にあるのは・・・・

  • VFR800F(EBL-RC79)サービスマニュアル・パーツリスト 2014年製
  • VFR750F(RC36)サービスマニュアル・パーツリスト 1990年製
  • VFR400R/VFR400Z(NC21)+NC24追補版付きサービスマニュアル・パーツリスト 1986年製/1987年製
  • サービスマニュアル共通編

の7冊。
とは言うものの、2014年製のVFR800F(RC79)のサービスマニュアルはついこの間入手したばかりでまだ目を通していないので、私の頭の中は1990年の技術で止まったまま。


まずは、目次で大違い。
PGM-FIシステム』『ABS』『イモビライザシステム(HISS)』の項目が増えているのはそれだけ装備が進化したとしても、それら電気系統の説明が前半に頻発し、PGM-FIの項から燃料装置に至るまで、殆どが電気系統のお話

・いきなりPGM-FIシステム配線図  ECUに繋がる各種膨大なセンサーたち @ RC79

ひぇぇぇぇ~! これが今のバイクなのかっ! 殆どの情報をコンピュータに入力させて、計算の上に制御出力している・・・・もはや電子機器!

  • バンクアングルセンサ
  • ABSモジュレータ経由、フロントホイールスピードセンサ・リアホイールスピードセンサ
  • 吸気圧力センサ
  • スロットル開度センサ
  • 吸気温度センサ
  • 水温センサ
  • O2センサ
  • イモビライザレシーバ
  • カムパルスジェネレータ
  • クランクパルスジェネレータ
  • ギアポジションスイッチ
  • (出力)二次空気供給ソレノイドバルブ
  • (出力)インターダクトコントロールソレノイドバルブ
  • (出力)VTECスプールバルブ
  • (出力)フューエルインジェクタ×4
  • (出力)イグニッションコイル
  • (出力)フューエルポンプ
  • (出力)コンビネーションメータ(シリアル通信)
  • (出力)タコメータ
  • サービスチェックカプラ

従来のスパークユニットのように、カムパルスから、イグニッションコイルを制御して点火タイミングを作り出しているだけではなく、スロットル開度・吸気圧力・水温・O2から、フューエルインジェクタの吐出量を制御しているのね。
さらに、環境の面から、二次空気供給ソレノイドとか、インターダクトコントロールソレノイドなるものをコントロールすることで、欧州の"EURO 3"規格をクリアしているんですって。
なんだ2次空気って!っていうぐらい、複雑な制御をしているのね。


しかも、サービスチェックカプラなる端子が付いていて、故障診断はここにコンピュータを接続することで、ロギングされた故障コードを読みだすんですって。BMWのシステムみたいね。


RC36の時代は・・・・

・対するRC36は、FGM-FIなにそれ? シンプルなスパークユニットですけれど、何か?

これだけだからなぁ(爆)


燈火類は、ほぼ全てLED化。RC36の時のように自分でLED化しなくても・・・・あれれっ!

・ほぼ全てがLEDバルブなのに、ウインカー4灯とナンバー灯だけは電球

ウインカー灯ナンバー灯だけは電球じゃん!? しかもナンバー灯なんて常に点灯しているのだから、ここをLED化するのは省電力に寄与すると思うのになぁ・・・・
残念ながら、ヘッドライトLEDの消費電流とかのデータはありませんでした。
単純にDC12Vをヘッドライトに供給するのではなく、その前段に『LEDドライバ』なる回路が入り、昇圧回路定電流回路を内包しているとのこと。ふむふむ。


そして驚きが、前後ホイールの回転数をウォッチしているので・・・・

  • ブレーキ動作時のABS
  • アクセル開の時のトラクションコントロール

と、その情報をマルチに使用・・・・。と思ったら、さらに自動ウインカーキャンセルにも使用!

・舵角センサレスオートウインカーキャンセルシステム

旋回中の前後ホイールの回転数差を検出し、差があるときは内輪差から交差点を曲がっていると判断。その差が無くなったらウインカー動作を停止させるんですって。
ちなみに、レーンチェンジは回転差が微小のため・・・・

  • 50km/h未満で120m走行した場合
  • 50km/h以上で、7秒間点灯し続けた場合

でキャンセルされるんですって。


発電システムも、ものすごく進化!
今までのようにACジェネレータで発電した発電電力を、レギュレートレクチファイヤで、過電圧部分をカットして供給する方式ではないみたい・・・・

・レギュレータ内にもプロセッサ!? インバータ!?

従来は電圧ベースで動作していたのですが、この方式は電流を制御するんですって。
たしかにこの方法のほうが理にかなっているなぁ・・・・。バイクで消費する電流値が予めわかっていれば、それにバッテリ充電電流を上乗せして供給すると言うわけか。


その辺りのパラメータの制御のためにCPUを内蔵しているのかしらね。とすると・・・・同一ハードウェアでも、出力される電流値とかが変わってくるので、将来の交換時も純正の型番を手配しないとダメなのかしら?
ACジェネレータの能力は、RC36時代の374W/5,000rpmから、RC79は420W/5,000rpmと、1.1倍程度に収まっているのは、ヘッドライト常時点灯世代のマシンにしては少ないのかしら。LEDのおかげ?


・・・・って、もう最初の概要ページを読み解いている段階で『何だコリャ~~~~』を連発!
従来のような整備項目は後半にまとめて記載されている関係上、余計に電子機器としての性格が目立ってしまい、これを車輪が2つだからという理由で同じ『バイク』と称して良いのかしら?というほど中身が別!


うわ~
この25年前とは全然中身が違うこのマシン、乗ったらどれだけ違いを感じられるんだろうか。楽しみ~(笑)