なんちゃってアイソレータ・充電回路実験

愛車のバイクVFR750F(RC36)に、エンジン停止時でもラジオやMP3音楽を楽しめるように、サブバッテリーを搭載する作業のお話です。

前回のお話し

https://…/2010/10/01/ なんちゃってアイソレータ計画・始動

サブバッテリーにアイソレータといっても、キャンピングカーに搭載するような巨大なものではなく、負荷はせいぜい受信状態の無線機1台ぐらいの、非常にコンパクトなものです。


まずは、サブバッテリーの充電方法を思案します。
チョイスしたバッテリーは鉛蓄電池。これは、浅い充放電を繰り返してもメモリー効果を生じない性質で、これを単純に電源ラインに接続する浮動充電でいいかな(?)
バイク本体のバッテリーもこの方式です。

・単純にダイオードだけで系統分離して浮動充電作戦

ではさっそく実験!
仮にエンジンを停止した状態で、めい一杯バッテリーから電力を使いきり、放電終止電圧10.5[V]になった場面を作り出し、バイクのレギュレーターが発生させる(ワーストである高めの)制御電圧 14.8[V] で浮動充電した際の充電電流を測定してみました。(ダイオードの順方向電圧降下 Vf = 0.6[V] があるので、バッテリーにかかる電圧は、約14.2[V])

・実験回路を構築 ・充電電流 1.18[A]
 ダイオードにはどのくらいの電流が流れるかわからなかったので、整流用ブリッジダイオード( KBPC2502 )を仮で使用しました。
 DCを流す場合の最大値は規定されていないけど、家にストックされていた最大のダイオードがこれだからしかたあるまい・・・・

なんと 1[A] 超も流れています。今回使用するバッテリーの容量は 0.7[Ah] であり、普通の充電電流はバッテリー放電率(C = 0.7)の 0.1C~0.2C であるため・・・・

充電電流 Ichg = 0.1C = 0.1×0.7 = 0.07[A] = 70[mA]

70[mA]~140[mA]あたりが狙い目のはずです。


バッテリーのデータシートでも、最大充電電流は 0.21[A] と規定されています。

 データシートではまた、浮動充電をする際の電圧は 13.5[V]~13.8[V] と規定されていますが、空っぽのバッテリーを 13.8[V] 浮動充電したら、確実に 0.21[A] を越えると思うのですが、どうなんでしょ(?)(?)(?) 知っている人がいたら教えて~~

そこで、充電電流を 100[mA] 付近に制限するために抵抗を設置することにします。

・サブバッテリーへの充電電流を制限したいのですが・・・・

しかしこれだと、サブバッテリー充電のための電流制限が、無線機その他機器への電流制限にもなってしまいます。


う~む・・・・
負荷容量はせいぜい 3[A]~4[A] 程度だし、電波の飛びに不満があるわけでなくいつも最小電力送信をしているぐらいだから、多少のダイオードによる電圧降下損失は無視しよう・・・・
(ダイオードにするか、リレーにするか迷いましたけど、ダイオードにしました。)

・バイパス給電用と、充電用に分離

バイク側からの電力供給を2分割して、バイパス給電用充電用にしました。


模擬回路を組んで、負荷には1世代前にバイクに積んでいたハンディー機( FT-728 )その他を使用して、想定どおりの動作をするか再確認です。
サブバッテリーの直前にデジタル電流計を設置。バイクのエンジンを回したと想定して、直流電源装置から 14.8[V] をかけると・・・・

充電電流は 0.1[A] ピッタリ ・給電側は 0.31[A] なので、負荷には 0.21[A] を供給中

サブバッテリーは、 0.1[A] で充電されるとともに、負荷にも電流( 0.21[A] )が供給されています。


ここで、負荷(ハンディー機)を送信状態にして、負荷電流を増加させてみました。
想定だと、サブバッテリー電圧よりレギュレータ制御電圧のほうが大きいため、サブバッテリーからは電力供給されないはずですが・・・・

 肝心なところの写真を撮っていない・・・・

実際には、サブバッテリーから 2[A] も吸い出されています。


う~む・・・・

  • 無線で送信をする日→マスツーリングの時→サブバッテリーが空になる→休憩中はみんなでお話するのでサブバッテリー不要
  • 送信しないで走る日→ソロツーリングの時→サブバッテリーは満タン→休憩その他でサブバッテリーが欲しい

ということで、予期しない吸い出しの件も妥協しよう・・・・


だんだんスペックが固まってきました。