送信スイッチ

バイクに乗って公道を走る為には、その技術や交通ルールを熟知している等の証しとして免許を取得する事が必要です。

そして、取り扱いによっては人をも殺すことができる有限な資源である無線を取り扱う場合もまた、免許が必要となります。
一定出力以上の無線局は、例外無く呼出符合(コールサイン)が割り当てられ、電波を放射する場合はその発信元を明かにする為に、必ずコールサインを送出しなければなりません。


無線通信の代表格であるテレビの場合でも、早朝の放送開始前に『JOCX-TV(フジテレビ)』とコールサインを送出しますし、身近な携帯電話の場合は機械が代行してコールサインを送出するかわりに、使用者の免許が不要となっているのです。(機械の代行動作を妨げたり、出力を変える事が出来ないように、容易に分解やアンテナ交換が出来ないようになっています。)

そんな有限の電波の一部を占有してしまう『電波の送信』は、可能な限り短くすることが電波法上求められるのです。
その結果、無線機の電波送信操作は『電波を送信するときはスイッチを押し続ける』事になります。一度押せば送信状態が続くのではなく、押し続けなければなりません。


電波の送信は、物凄いエネルギーが必要であるため、バイクのバッテリー保護の観点からも、この仕様は適しています。


さて、前置きはこのくらいにして、バイクに無線を搭載する場合は、この送信スイッチ(PTTスイッチ)を何処に設置するのかが大きな悩みどころなんです。


左右のとちらかの手で操作することになりますが、走行中は左手のほうが暇なので左手にします。
人指し指~小指はクラッチレバーを握る使命があるため親指を使うのが良さそうです。


そこで『親指でハンドル側に押し込むスイッチ』を製作することにしました。ベースとなるマイクロスイッチにプラ板と補強用の角材を耐震性を有する弾性接着材で固定します。

・マイクロスイッチ ・マイクロスイッチ ・プラ板を接着 ・プラ板を接着

さらにそれを左ハンドルスイッチボックスの下に増設したハザードスイッチの更に下に接着します。
元々設計しておけばハザードスイッチボックスにマイクロスイッチ固定用のメネジを切っておく事ぐらいたやすいのですが、今回は接着固定してしまいます。

・装着前 ・接着剤を塗布 ・ペタッ ・タイラップで仮固定

これで、バイク運転中でも『ストライク~!!』のポーズ((?))をとれば送信状態になるはずです。

https://…/2007/07/16/ ヘルメット~車体間の接続方法