ヤマハ・トリッカーXG250のスターターリレーを交換して完全回復した件

先日、我が家のもう一台のバイクであるヤマハ・トリッカーXG250のエンジン始動時にセルモーターが始動しない現象が確認され、診断の結果はどうやらスターターリレーが怪しいということになりました。
そこで純正部品を通販で購入手配。

https://…/2023/07/30/ ヤマハ・トリッカーXG250のスターターリレー不調?

わずか数日で手元に届くのは本当にありがたい。
今のようにネットで簡単に純正部品ほ購入できるようになる前から付き合いのあるいつもの部品屋さんから購入なので送料がかかるのがちょっと痛いですが、ただ単に値段だけで他店に浮気するのもアレなので、いつものお店で購入。

・ヤマハ純正部品#4YR-81940-02 スターターリレーアセンブリ(RC19-018)

普段はホンダ製純正部品ばかり見慣れているので、ヤマハ製は珍しい。箱もヤマハロゴの色と合わせているのね。


箱を開けるとプチプチに包まれたスターターリレーが一つ。リレー本体とゴム製のマウンタが一体化されたもの。どうやらネットでは廉価版スターターリレーも出回っていますが、端子が左右で異なっていたりマウンタが付属していないなどの差が有るらしい。そもそもリレーの信頼性も未知数(←純正品でもすぐに壊れましたがね。)。こういうところでケチケチして出先でトラブるよりも信頼性を重視したい
向かって左上の端子台はバッテリーから直結。向かって右側の端子台がスターターモーターに直結。

・上部の左右端子がバッテリー&セルモーター接続場所 下部が電力分配&制御端子

さらに左側の端子台からは電力線が分岐して左側緑色のメインヒューズを通過して、下部中央の制御端子からバイク各部に電力を供給します。もちろん制御端子の一つは自身のスターターリレー励磁用。


右側カウルのボルトを一つ緩めるだけで丸裸に。とても整備性が良いのはいつも感心します。

・ボルト一本緩めるだけでココまで分解

すぐにスターターリレーにもアクセス可能です。


バッテリーから直結の電力線なので、ゴム製カバーで露出しないように保護されていますが、それをめくって取り外すと端子台がこんにちは。

・保護カバーを外してスターターリレーにもクイックアクセス!

だがココに触れる前に・・・・万が一工具その他がフレームに触れるなどすると短絡事故につながるため、まずは安全の確保


バッテリーのマイナス端子を浮かし絶縁テープで保護することで電気回路を遮断します。

・マイナス端子を浮かせてから作業します

これで万が一の事故も防げます。


それではスターターリレーの交換作業に着手しましょう。
まずはソケットレンチを使って端子台のボルトを緩めます

・ソケットレンチで電力線を固定しているボルトを取り外します

私の好きな丸型圧着端子で固定しているのね。この固定方法は品質の差が生まれにくく、強固で振動にも強く大電流にも耐えられるのよね。


だが・・・・取り外したボルトには白い固形物が付着。これはサビか?

・取り外したボルトには白い固形物が付着

大電流が流れる箇所なので、こういった抵抗値が増加する要因は徹底的に排除しないと最悪はココが燃えるなどの事故に繋がります。


むむむむっ!? ボルトを外した後の端子台にも緑色の粉がびっしり。これは・・・・銅のサビかな?

・スターターリレーの端子にも白/緑色の粉・・・・これは銅のサビか?

まぁこの程度であれば通電不良とまでは行かないでしょうが、ココに水分が入り込むということかしら?


制御端子のカプラコネクタもも外してみましたが・・・・こちらもサビと思われる粉がびっしり!

・制御・電力分配端子にも白/緑色の粉

ホンダ車も・・・。私が知っているのは一例だけですが、VFR750F(RC36)(1990年製)の時代は非防水のカプラコネクタを使用していましたが、VFR800F(RC79)(2014年製)では全て防水カプラコネクタを使用しています。なので非防水を使っているのが珍しいというかコストダウンのためなのだろうか。


リレー側のコネクタもかなりのサビが(汗)

・リレー側の制御・電力分配端子にも白/緑色の粉がびっしり!

こりゃ~防水対策というよりも、湿気を帯びた雰囲気のせいか? VFR800F(RC79)同様にバイクカバーを掛けて屋外に駐車しているのですが、カバーの性能が通気性がないものなのか湿気を帯びた空気が逃げていかず、そして端子を酸化させた・・・・
だとすれば、ひょっとするとリレー内部も同様に錆びている可能性が否めないぞ!コレによる接触不良か?


とりあえず新品と交換しよう。新旧リレーを並べてみましたが、どちらが新品かの解説は不要ですね。

・新品と並べると一目瞭然

新しいのを組み付ける前に・・・・


共締めする丸型圧着端子も軽く磨いてサビを落とし、そしてサンハヤト製接点復活剤を塗布しておこう。

・丸形圧着端子はかるく紙やすりで磨く

制御端子にも接点復活剤を塗布して何度かコネクタに抜き差しして磨くとともに全体に行き渡らせます。


最後は組付け。

・大電流が流れるところはしっかりと締め付けます。

ネジロック剤は抵抗値が上がってしまうため使いません。
なので組付け後に100kmほど走ったら増し締めしておいたほうが良いな。


安全のために絶縁しておいたバッテリーのマイナス端子も接続して回路的な回復が完了

・組付けが終わったのでテスト始動! すこぶる階調に!

カウルを取り付ける前にエンジンの始動確認・・・・バッチリ!スムーズにセルモーターが回ります


興味があるのは今まで仕事をしていたスターターリレー・・・・
分解して内部接点の様子を目視して錆びているのか、それともアークで痩せてしまっているのか、第三の原因なのかを追求してみたいな。