2011年北海道ツーリング、3日目の朝は帯広市内の宿でお目覚め。
昨日・一昨日を移動日として、一気に帯広まで駒を進めてきて、今日からはのんびりツーリング! さて、気になるお天気は・・・・
・オホーツク海岸沿いが良いみたい |
なかなかじゃないの~。お天気お姉さんも『まずまずのお出かけ日より』なんて言っています♪
宿の窓から外を覗くと、曇ってはいるものの路面はドライでまずまず。
今日はお気に入りの多和平キャンプ場方面まで移動するのですが、プランは2通り(太平洋海岸沿いを先に攻めるか、オホーツク海岸沿いを先に攻めるか)あるので、迷わずオホーツク海岸沿いをチョイス!
パッキングを済ませてさぁ出発・・・・と思ったら、降雨!
結局カッパ着て出発(泣) 今日はお出かけ日よりじゃなかったの~~~(怒)(←お天気おねえさんに)
・帯広を出発しようとしたら・・・・雨 | ・新しいレイングローブ |
なんだよ~!!!
でも、一度決めたのでとりあえずは北に針路を取ります。今回初使用の新しいレイングローブ、ウェットスーツみたいなピチピチの素材で、手の締め付けがすごい!
https://…/2011/06/22/ 見た目が最強っぽい、防水グローブを購入
確かにこれなら雨の侵入はまったく無く、防水面では完璧なのですが・・・・
私みたいにアチコチ止まって写真を撮るスタイルだと、その度に脱着が必要でそれが非常に難儀する・・・・
昨日みたいに移動日だと、脱着回数も少ないので心地良いのですがね。
・わずか30分で、浸水しちゃうグローブにチェンジ |
雨も小降りになったし、浸水してでも脱着しやすいほうがイイや!ということになり、使い古しの1世代前のにグローブチェンジ。
国鉄士幌駅跡
帯広から北に伸びる国道241/243号。このまま糠平湖方面を目指し三国峠までいく道ですが、その脇を沿うように、旧国鉄士幌線が通じていました。この先には有名なタウシュベツ橋梁やら、ひがし大雪アーチ橋群とやら遺構が点在しているゾーンがあります。
どうしてもソッチに注目してしまいがちですが、まだ山岳ゾーンに入る前のこのあたりにも、その遺構が残っていました。
・貨車が止まっています! | ・旧士幌駅跡 |
ココにアプローチする目印は何にもなし! ただし『道道』の建設目的が『国道の補助や駅と結ぶこと』となっているので、駅があるところには道道がある確率が高く、今回も地図上で不自然に道道が終わっている場所目指してピンポイントで攻めたらココに来れました。(←道道指定ってなかなか解除されないものなんですねっ!)
特に『鉄道公園』とかで売り出しているわけではないので、何にもなし!
駅舎にも入れません。ただ野ざらしとなった貨車数両と、それに駅舎、ホーム、レールが辛うじて残っているだけです。
・ホーム側から見た木造駅舎 | ・短い線路跡 |
旧士幌線跡で、唯一ホームと駅舎が残っている場所なんだそうですが・・・・本当に周りからも存在を忘れられたヒッソリとした場所です。
ちなみに、駅前から街のほうを眺めると・・・・
・一本の伸びる道は・・・・ | ・一般道道士幌停車場線 |
『停車場線』というネーミングが、やはりココが駅であったことが示しています。
あっ、そうそう。バイクに付いている旗を良くみると・・・・帯広でガソリン入れてきたので、2本目となるホクレンフラッグ(緑:道東エリア)ゲット~!
・緑フラッグゲット~ |
ルーティング
これから先、どうしよう・・・・
雨は止んだとはいえ、厚い雲に覆われている状況に変わりは無く、美しい『三国峠』は越えたいけれど、こんな時に行っても昨日の日勝峠みたいにキリで真っ白なんてこともありうる・・・・
ここは三国峠は捨てて、標高が低い道をチョイスすることにします。
まだ走ったことが無い、道道88号で留辺蘂(るべしべ)までワープ!・・・・
・低い雲が立ち込めている。三国峠越えは・・・・諦めよう | ・低い峠で越えられる道道88号にしよう! |
ほとんど何も無い原野の中を走破するルート。やたらと『動物注意』の標識があるし、ツーリングマップルのコメントでもわざわざ『鹿との衝突注意』なんて書いてあるので、のんびり流しましょ~
・本当にシカが飛び出してきそうで怖い 何にも無い道道88号 |
この三国峠を避ける作戦、当初は非常に悔しがっていましたが、この作戦が当たったのか、下界は徐々に雲が薄くなり、そして・・・・
・空が急速に明るくなってきて・・・・ | ・晴れ! でも山のほうはダメ! |
晴れ!
よしよしっ! こうこなくちゃ!(山のほうをみるとまだ雲がかかっているから、なおさら嬉しい!)
カッパを脱ぐために堂々とバイクを止めても、他に行き交う車なし・・・・
変わりに、周りからチョウチョ(蛾かな(?))やハチなどがいっせいにお出迎え。虫たちにしてみれば突然未確認移動物体が現れたものだから、いっせいに偵察に来たみたいです。
・カッパを脱ぎました。この空と道と緑のコントラストが素敵~ |
いや~、気持ちいいね~、北海道!
これ以後、今日は天気の心配がまったく不要なほどの好天に恵まれました。
武華駅逓
えきてい。未開の地だった北海道だけに存在したシステムで、今みたいに車や鉄道が無い時代に北海道を移動する人々をサポートするために、道内各所に作られたもので、人馬継立てや宿と食事の提供、さらには郵便取り扱いなどもしていた施設。
旅人や移動開拓者は駅逓所をリレーすることで確実に移動ができるという仕組みで、今ならさしずめガソリンスタンド、いや道の駅かも。
北海道ツーリングのバイブル、旅風ツーリングガイドで紹介されていて興味を持ったので訪問してみました。
場所は国道39号沿いだし、『留辺蘂町郷土資料館』となっているので、すぐに発見でました。
・武華駅逓 |
しか~し、今日は休館日。というか毎週金曜と土曜しか開いていないので、ツーリング中に見学するのはかなりキツイ!
というわけで、外から周辺をグルりと見学。
木造ですが美しいですね~。大正9年(1920年)の開設ということだから、約90年前か・・・・。当時の『駅逓所建築標準図』とほぼ同じ間取りだし保存状態も極めて良好なので、高い評価を受けているとのこと。
・今でもしっかりしている建物 | ・官設 武華駅逓所って書いてある |
駅逓所は国が定めた仕組みのため『官設』なんですね。ここはじっくり見れなかったけれど、実は行程中にもう一箇所駅逓所に寄る予定なので、そちらに賭ける事にします!
ホクレンフラッグ(青:道北エリア)ゲット!
留辺蘂の街を抜け、オホーツク海岸、サロマ湖にアプローチします。
途中の『道の駅おんねゆ温泉』の仕掛け時計、ちょうど正時の時に通りかかったので、なにやらピコピコと動いています。
・道の駅おんねゆ温泉の巨大な仕掛け時計 | ・ソフトクリームが美味しい気候 |
昨日まで寒かったから、ソフトクリームが美味しく食べられる天候になったことを感謝。
田舎ゾーンを心地良く走り抜けつつ、計算通りガソリンが心細くなったので給油。ほとんど道北には行っていないけれど、道北エリアの証・青いフラッグをゲットしました。
予め用意していったGoogleマップ上の『ホクレンフラッグマップ2011』のお陰で、この先の進行方向でフラッグ供給を受けられるホクレンスタンドが確実に分るので、大助かり! 自車を操り旗を集める様子は、まるで大昔に流行った"ラリーX"のリアル版みたい(爆)
・このあたりの道はどこもこんな感じ | ・道北エリアのホクレンフラッグをゲット |
晴れ、心地良い気温。ただ走っているだけで楽しくなっちゃう陽気なのです。
北勝水産
ズバリ、サロマ湖畔で営業するホタテ屋さん。昔はココでホタテ(1個¥60円ぐらいだった。)を数個買い、夜のキャンプで酒のつまみにしたのですが、最近は『ホタテバーガー』なるものまで登場したとのこと。
ツーリングマップルにもコメントが書いてあるから、ちょっと寄ってみようかな。
・北勝水産直売所 |
あれっ、なんだか綺麗になっている気がする・・・・(10年以上訪問していないから気のせいかも(?))
さすがツーリングマップルの集客力。ライダーばっかり!
施設内には売店の他、喫茶スペースがあり、そこで食べられます。ホタテバーガー以外にサーモンバーガーもあったけれど、やはりここは『ホタテ』で。
・【美味#7】サロマ湖畔 北勝水産・ホタテバーガー&コーヒーセット ¥600 |
美味いじゃん!
揚げたてのホタテフライがたっぷり4つに、タルタルソース。いい! 旅の途中だし晴れだしでテンションが高いせいか、ホタテフライがとっても美味しく感じます。
ここでは、東京消防庁・八王子消防署に勤めていて定年退職後にバイクで北海道に来たツワモノな方と談笑。
さすが八王子にはお詳しい。
定年後にバイクをわざわざ買って、あと10年もすればきっとバイクにも(体力的に)乗れなくなっちゃうだろうから、今のうちだと思い立ち、ツーリングを楽しんでいるんだそうです。
・元消防士のライダーさん |
素敵~。私も60~70才になった時、そんな元気あるかしら(?)
今回の北海道の旅ではこういう人や同い年ぐらいの人が非常に多かったなぁ。最近の若い人はきっとバイクでどこかに行こうとか思わないんだろうな・・・・ちょっと悲しくもなりました。
途中に見つけた道端の蒸気機関車。立ち寄ってみるとそこは小さな鉄道公園。今回『廃』な物を見つけた時はとりあえず止まるルールを自らに課しているのです。
・道端に突然置いてあった蒸気機関車 | ・よくみると交通公園ですって |
北海道って、いろんなところに鉄道公園系の施設があるのね・・・・
全部基本的に廃線跡だものなぁ。今までのロングツーリングでこの方面にあんまりフィーチャーしていなかったのだけれども、予習してから来るともっと楽しいだろうと思います。
東京に戻って調べたら、ここは夏季にはライダーハウスとして客車で寝ることができるんですって。そういえば最初に北海道に来た1995年の頃、オホーツク海岸沿いにはいくつか列車や駅系ライダーハウスがあったような気がしてきた・・・・
能取岬
網走周辺に来たことは何度かあっても、足を運んだことは一度もなかった岬。
地図で見ても西は能取湖、東はオホーツク海に挟まれて半島のような形状をしていて、大幅にロスタイムしそうな場所にあるものですから・・・・それに『何もなさそう』ですもの。
後から調べたら、2006年頃までダート区間が残っていたんですって。だから近寄らなかったのか~・・・・
でも、今回はわざわざココを観たくて網走に来たのですから。のんびりしてみます。
能取湖畔をトレースしながら先端の岬を目指そう!
・広~い干潟の能取湖 海にも繋がっているから干潟と呼んででいいのかな(?) |
湖畔には干潟が広がっていて、所々では潮干狩りをしている人もいますが、関東圏みたいに混雑していて場所争い・・・・なんてのは無縁の、広くてゆったりした北海道サイズ!
そして、岬に近づくにつれて、どんどん絶景が広がってきましたよ~~~
うひょ~(←ヘルメットの中で独りで叫んでいる声!)
・岬の先端に一直線~ |
雲ひとつ無い青空、木々のさわやかな緑、豪快な道! そしてこんな道をのんびり走る贅沢!
・最高っっ!!な天気になりました♪♪♪ 能取岬からオホーツク海を望む |
最高だねっっっ! もちろん、先端の灯台にも行ってきました。
辺りは網走市営『美岬牧場』となっていて、馬がいるとのことだったのですが、私が訪問した時には灯台からずいぶんと遠くにいました・・・・残念!
・能取岬灯台 | ・美岬牧場 遠くに馬がいるのが見えます(黒い点々ね。) |
能取岬、なんて美しいんだ~
いままでココをパスしていたのはとっても勿体無い!
でも何にも無いところですから、そういう方面の感性を磨いてから来ないと『ふぅ~ん・・・・』で終わってしまうカモ!
東藻琴芝桜公園!(?)
そろそろ時間的に厳しくなってきました・・・・(泣)
明日の計画を考えるとなるべく根室に寄せておきたくて、可能であれば別海町ふれあいキャンプ場まで行こうとしていたのですが、厳しそう・・・・。
もう一つ手前で使い慣れている多和平キャンプ場に向かうことにします。
途中には、とっても気になる『東藻琴芝桜公園』があります。なんたって、旅風ツーリングガイドから引用したこちらの写真(←旅風オヤジさま、ごめんなさい。引用させていただきました。)をご覧ください。
・東藻琴芝桜公園 芝桜満開!! 【旅風ツーリングガイド 東部統合版Ver.2 から引用】http://www.tabikaze.net/ |
すごいでしょ、一面が桜色!。芝桜のシーズンは過ぎてしまっているのか(?) 関東圏ではとっくに過ぎてしまっているけれど、北海道ならひょっとしてひょっとするかも!(?)
というわけで、途中で立ち寄ってみました。
網走からスイッチした道道には、花街道なんて愛称がついていました。やっぱりこの辺りでは有名なんだ!
・道道102号 芝桜花街道 |
ちょっと期待しちゃうよ~~~~
さぁ、着いたぞっっっ!・・・・
orz・・・・
・ただの緑色の丘がありました |
芝桜はどこっっ、どこなの~~~~(泣)。完全にシーズンは終わっているらしく、キャンプ場も併設されているのに人影なし!
偶然、年配の道内ライダーさんも来たので御一緒して、緑の丘を見学。緑の丘を見学してもまったく意味が無かったですが、お話しができたので良しとしよう、ウンウン(泣)
絶景の小清水峠越え
屈斜路湖を眺められる峠は、有名どころの美幌峠、ちょっと通な津別峠(GWに行こうとしたら通行止めだった・・・・)、とココ小清水峠があります。
この峠を通るのは初めて~ やっぱり初めてのところってワクワク感が違いますよねっ!
グイグイと標高を上げると、アッと言う間に絶景!
・小清水峠を越える途中で振り返ったら・・・・ 地平線が見通せる峠道! |
北海道の峠ってどこも規模がすごい! とにかく雄大でのんびり!(に見えるけれど、夏の短い間だけなんだろうなぁ・・・・)
・屈斜路湖 |
屈斜路湖側もこの通り、綺麗ね~。そして人影がほとんど無いのがさらにイイ! 美幌だと観光バスが来て台無しになる時があるも~ん。
本当はもっとバシバシと写真撮影したのですが、あんまり欲張って載せると一日の日記が長くなりすぎる(←いまでも十分長すぎるけれど。)ので自粛しておきます。
このお天気なら何でも楽しいんです。
周辺は人間より牛のほうが多い・・・・多和平キャンプ場
今日は愛用の多和平キャンプ場にステイ。360度グルりと地平線を眺められる場所だけあって、近くのどの街からも30kmほど距離がある・・・・
というわけで、弟子屈の街で食材の補給と、オフロ。
・摩周温泉 泉の湯 |
町営の温泉で、入浴料金はわずか¥200円。すばらしすぎる価格設定!!
そして・・・・やってきました多和平キャンプ場♪ 午後4時すぎ・・・・あれれっっっ!(?)!(?)
・マヂですか・・・・誰も居ないジャン! |
おいおいおいぉぃぉぃぉぃっっっっ!!!! 誰も居ないよ~~~~! ゴールデンウィーク時期のキャンプじゃあるまいし、混雑の中をキャンプする覚悟まで決めて来たというのに・・・・
とは言いつつも、夏のキャンプは久しぶり。GW時期の日没が早い時期の行動パターンが染み付いていて、日没までに食事を完了させる(じゃないと寒くてね! ガスもすぐ無くなるし。)リズムで自然と行動してしまいましたが、もう一時間ぐらいツーリング出来たね~(泣)
まぁ、日が落ちる前のテント設営完了は、最低限のマナーだと思っているので、こんなものでしょ。
・ガランガランの多和平キャンプ場 西日のせいで全体がちょっとオレンジ色してます! |
しばらくテントは私の一つだけでしたが、最終的にはバイク4組と車1組になりました。あぁ~良かった。
バイク組みの年齢は大体似たり寄ったり。他のライダーも『会うのはオッサンばかり』って言っていました。
・キャンプ場隣の展望台 |
多和平・・・・素敵~~~~
周りに何にも無いから星が良く見えますし、遠くにある街がどれだけ明るいのかも実感できる場所。夜空で街がある方角がボヤ~っと光っているのが見えるんです。(この話題もこのキャンプ場を使うたびに書いている気がする・・・・)
夕ご飯は、自炊。昨日までがリッチすぎたのですが、自分で屋外で作って食べるメシも格別!
・夕食は、豚の生姜焼きもやし炒めライス | ・御飯も美味しそうに炊けました |
モヤシ2袋を塩コショウで炒める、簡単なおつまみ兼用の一品。ライスもうまいね~。今日のお昼御飯は結局ホタテバーガー1個だけだったので、お腹空いていたものね~
ビールに合うよ~!!! もちろん道内限定サッポロクラシック。
周りは町営牧場なので、牛だらけ。彼らも人に慣れているのか、キャンプしているすぐ隣で気にせずモシャモシャと食事中。
日が暮れると自分で牛舎のほうに戻っていくみたいです。
・夕暮れは近い。牛さんも食事中 |
日が暮れた後は、星空を見ながら、飲酒。
ここ多和平は、実は水道の中継施設。日本一の透明度を誇る摩周湖の水を原水に使っているので・・・・
・最高の贅沢! 焼酎の摩周湖割り!! |
これで焼酎を割ると、『焼酎の摩周湖割り』が完成。美味。
日が暮れると急速に気温が下がってきて、ジャージ着ていても寒い・・・・
それに連動して、辺りはキリが・・・・肝心の空も見えなくなるし~(泣)
しかし、恐れていた蚊は気温が低すぎてまったく出現せず・・・・ある意味快適。
心地良く体が疲れているので、すんなりと就寝。
明日も楽しみだけれども、朝はキリで涙しそうだゾ!!