今日の朝、4時30分。神奈川県の南端・三崎半島にお出かけしようかと思ってバイクのキーをON・・・・
車載電圧計から『ピー♪ピー♪』とアラーム音が聞こえる・・・・。ん・・・っ電圧計の読み値10.6[V]!
エンジン始動しようとすると、セルは回るもののなんとか11[V]台に行くかどうか。エンジンふかすと電圧下がる!(よりいっそうスパークプラグに電力供給が必要なので。)
発電系統になんらかのトラブルが発生している模様です。
・ぜんぜん電圧が上がらない |
久しぶりの人に会えるので、気合いを入れている日に限って・・・・コレかよっ!!
『意外と今日一日ぐらい騙せるんじゃないか(?)』と『いや~、途中で電力足りなくなってエンジン止まるだろっ』との葛藤15分。
これは無理と判断する結果となってしまいました。
SOUさま、えみさま、まふさま、ひょうちゃん、大変申し訳ありません。
まだ暗い朝っぱらから、エンジンをふかして初期診断したものの、さすがに出発を断念した後は常識的な時間までは作業を自粛。朝9時過ぎから改めて作業開始です。
う~む、症状からして・・・・が考えられます。 (以下、本日の日記では、"レギュレート・レクチファイヤ"を"レギュレータ"と書きます。)
- AC発電機の障害。電力をまったく発生させていない。[可能性第三位 10%]
- AC発電機-レギュレータ途中のケーブルの接触不良・地絡・短絡[可能性第ニ位 20%]
- AC(交流)電力をDC(直流)電力に変換し、適切な電圧に制御するレギュレート・レクチファイアの障害[可能性第一位 70%]
このような故障診断においていかに多くの『仮説』が立てられるのかが解決への第一歩へとなります。
続いて自分が立てた仮説の可能性評価。虱潰しに診断すると時間はかかるけど確実なのですが・・・・やはり解決への近道は仮説の可能性を評価し、優先順位をつけて、順番に診断していくこと。
幸い、レギュレータは過去二回壊れている『故障率の高い部品』。そしてこの部品がアイドリング時に14.5[V]の付近に電圧を制御している事実、エンジンを始動すると1[V]だけでも電圧が上昇する事実から、発電機は死んでおらず、レギュレータの障害を疑います。
そして、同部品は壊れることを前提として一つ新品を持って(パニアケース内に常備!)います。
とりあえずコイツを変えてみて症状が改善させるか確認してみることにします。
・へっへっへ! 予備があるんだぜ!なんて写真を撮っているうちに10.4[V]まで低下。 |
こりゃ~、バッテリースッカラカンだな。僅か10秒ほどの間でも、みるみるウチに電圧が下がっていきます。このまま出発していたら確実に途中で走行不能な事態に陥っていました!
さて、レギュレータの交換は、リアカウルを取り外さなければならない。リアカウルを取るためにはパニアケースステー・・・・猛暑の日に作業開始です。
・整備開始・・・・って暑い~ | ・お向かいさんの日影に避難 |
日向で作業は危険な気がする・・・・お向かいさんの日影に避難させてもらい、バラシ作業開始。
・ようやくリアカウルをずらすと・・・・ | ・レギュレータにアクセス可能! |
さっそく交換してしまいます。外した旧部品は、後でサービスマニュアルにしたがって故障診断し、生きているようであれば再利用することとします。
・旧部品の取り外し | ・予備品と交換してみます |
レギュレータとの接続コネクタは要チェック個所。焦げた跡とかあれば接触不良の疑いが高くなりますが、綺麗そのもの。
ほこり等を除去した後、新部品と交換してみます。
そして、試しにエンジン始動。発電系統がダメになっているので、気軽にエンジン始動できない状態・・・・。バッテリーに残っている電力を使い尽くしてしまったら、押しがけしなくてはならないので、1回1回が貴重なの。
さてさて・・・・
・アイドリングで14.9[V] |
見慣れた数値、14[V]台後半をマークしました。正常に電圧制御されている結果です。
やはりレギュレーター障害だったみたいです。さっそく元通り取り付けて、カウルとパニアケースステーを元に戻そう・・・・
・時間の経過とともに、日が昇ってきて日影が無くなる~ |
暑い~、日影が無くなってきた~。
続いて、先ほど取り外したレギュレータを室内で故障診断。テスターで各端子間の抵抗値を測定し、サービスマニュアルの基準値と比較します。
・旧部品の故障診断中 |
・・・・。なんだこりゃ。ほとんどの端子間で抵抗無限大(導通無し)! 障害部位は間違いなし!レギュレータ!!(それにしても、安全側(出力ゼロ)に故障してくれて助かった~。危険側(電圧制御不能)だったら、デビューしたてのLEDテールが死んでいた!)
充電と様子見のため、近くを走ります・・・・。ダメだ、街乗りだとファンが回りっぱなしで充電どころか放電してしまう・・・・。
こんな時に最適な無料道路八王子バイパス。
・無料道路八王子バイパス |
往復して充電しておきました。しばらく走っても電圧は14[V]後半にキチンと制御されています。
終了~。
それにしても電圧計を装備しておいて良かった~。
過去2回のレギュレーター故障(1回目は長野県上高地で走行不能・レッカー移動/2回目は北海道ツーリング最終日、自宅到着時に異変発覚)があり、早期発見のために装備していたのですが、今回はまさに電圧計のおかげで致命傷(走行不能)になる前に発見対処できました!