長い出張から帰ったら、自宅の掃除機の調子が悪いので見てほしいと。
使用しているのは、ダイソンV8。
https://…/2016/06/12/ 家電予防保守・掃除機を買いに行こう~ Dyson V8 Absolute
・Dyson V8 Absolute このように握って使用します |
直せない前提で『新しい機種はこれが欲しい』とか、修理に関係ない情報が多数寄せられますがそれらを排除して必要な情報のみフィルター。
どうやら電気的な問題というよりも物理的な問題のようですね。
グリップ部を3本の指(小指・薬指・中指)で握り、人差し指はトリガースイッチ(握るとOn)に引っ掛けて使います。
・ダイソン V8の手荷物部分の名称を勝手に定義 |
ところが、トリガーを握っていないのにスイッチが入ってしまうとのこと。
よく見ると、人差し指と中指の間に位置するセパレート板の根元が割れていて、上方に動くようになっています。
・セパレーター根元が割れ、上に動くようになってしまった |
このセパレーターが上にずれると、それ自体がトリガースイッチを押してしまう格好となり、意図せず運転してしまうという不具合。
このダイソン、普通に軽く握ると荷重が中指経由でこのセパレーターにかかり、握力と中指で荷重を支える構造。握る力が弱いほど中指&セパレーターでの荷重負担が大きくなる・・・・
な~るほど、そこそこの重さがこのペラペラなプラスチックにかかるのか。
こりゃ~、隠された構造上の欠陥だな。
だがプラスチックの割れであれば、バイクのカウル修正の手法がそのまま活かせるゾ!
造形補修材"プラリペア"による修復を試みよう。
・【使いまわし写真】造形補修材プラリペア |
接着剤というか、それ自体がプラスチックになり周囲のプラスチックと同化するようなイメージの代物。
では手術開始。接着面積を増やすために、大胆にヤスリがけ。
・傷口周辺をVの字状に削ります |
棒ヤスリを使用して、割れた傷口の下側のみをVの字状に溝を作るように削ります。
わずか数分。まあこんなものかな。(私自身、写真で振り返るともっと深く削るべきだと思いますが。)
・Vの字状の溝ができました |
ここにプラリペアを・・・・の前にもう一つ考えておかねばならぬのが固定方法。
接着剤を流し込んだあと数時間は位置を動かさずにキープする必要があるのよね。
手持ちで使えそうなものを探したら、以前バイクに電圧計を取り付ける際に使用した『くさび』の余りがあったわ。
・くさびを複数枚使ってセパレーターの位置を調整 |
これを任意の枚数重ねてセパレータの位置を本来の場所に固定できそうだ。
続いてプラリペアの処方。あいにく手持ちがホワイト色しかないが、あまりビジュアルが重要視されるような場所ではないので問題はないだろう。
粉の上に溶剤を垂らし、出来上がった玉を傷口の上に配置する・・・・一番ハイライトな作業なのですが、猛烈なシンナー臭がするので屋外作業。しかも両手が塞がるので写真なしっ!!
傷口にプラリペアを流し込んだ後がこちら。
・やはりホワイトは非常に目立つ・・・・ |
しばらくは揮発するシンナーでものすごい臭いがしますが、数分で収まるのでストーブの前に放置して硬化を促します。
マスキングなどをサボったため、溶剤が垂れたあとが残ってしまった・・・・(泣)
仕上げは周囲ともども紙やすりで磨こう。手持ちで一番細かいのが800番しかなかったけれど大丈夫かなぁ?
硬化したプラリペアとその周囲をヤスリがけ。
垂れた溶剤の跡もヤスリがけ。
・紙やすり800番で仕上げをします |
800番だとあまり削れない・・・・
が、硬化部分を滑らかにするのには充分。
そして強度も充分に出ており、また元通りに使えるようになりました。
・修復作業完了。機能的には問題有りません |
白い接着剤の色が濃くなっている部分が、予めヤスリでVの字状に削った箇所に接着剤が入り込んでいる証。
塗装でもすればもう少し見た目もスッキリ仕上がりますが・・・・ちょっとトライしてみたい気もしますがキリがないとも思い複雑な感じ。
世間の皆様のDysonはここは壊れていないのかなぁ?(だとすればうちの使い方が荒いのか・・・・)