愛用ノートPCレッツノートCF-S9のメモリを交換してみた件

使用中に突然リセットがかかってしまう症状で困っていた愛用ノートPC、パナソニック製レッツノートCF-S9
先日開腹してCPUファンを新品に交換しました。

https://…/2021/10/24/ Panasonic製レッツノートCF-S9を開腹し、CPUファンを交換してみた件

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・【使いまわし写真】CF-S9のCPUファンを交換しました

その後は快調に使えて、そしてCPUファンの動作音も次世代CF-S10用のおかげかとても静か
ファンの回転数制御を『高速』から『標準』に戻してもリセットされてしまうことがなくなりましたし、スタンバイからの回復直後のファンのスピンアップ中にリセットされてしまうことも無くなりました。


やったー!


ものは試しに寝るときに電源を入れっぱなしにして朝まで無事かエージング試験を実施。
次の日の朝・・・・リセットされている(汗)


原因はファンではなかったと言うことか? 頻度は下がっているが、はてはて?


残る手はメモリの交換
せっかくダメもとで購入しておいたメモリがあるので交換してみることにしましょう。
現在は2GBのSIMMが2本セットされていて4GB。32ビットOSの限界値まででちょうど良いスペック。だが新規入手したメモリは・・・・4GB2枚。今や低容量になってしまった2GBのメモリよりもこちらのほうが入手しやすい(笑)


レッツノートの裏面には、メモリ交換用の開口部がついています。

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・本体裏側のメモリ交換用の開口部 蓋で塞がれています

だがここを開けてもアクセスできるのは『拡張スロット』に挿さったSIMM一枚のみ
基本スロット』に挿さっている一枚にはアクセスできないように嫌がらせされているのです。


正攻法ならば完全開腹してメイン基板を取り外し、SIMMを挿し替える必要があるのですが半日コースになるし正直やりたくない。

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・蓋を開け、拡張スロットのメモリを外したところ。奥の基本スロットに手を出せない作り

Web上ではそんな厄介な基本スロットのメモリ交換を、開腹せずに実施する方法を公開されている方がいて、前回開腹した際に構造を観察していて『これならば行ける!』と判断していた次第。

https://www.youtube.com/watch?v=nBtvANjt0kY Panasonic Let's note S9 メモリ交換 キーボード外さずに交換する方法

裏側の手前側のネジを全て外します。表面のDVDドライブのネジも外します。
すると裏蓋がパカパカと浮くのです。
浮かした裏蓋に物を挟んでその状態をキープすれば基本スロットのSIMMメモリに(不十分ながら)アクセス可能に。


前出の開口部から基本スロットSIMMメモリのラッチを外し奥に押し込んでスロットから抜き、ピンセット等で手前に引き出して取り外します。


新しいメモリにはセロテープで紐を取り付けておき、開口部から一旦奥の方にメモリを押し込みます。
SIMMメモリをスロットに挿さるように軌道修正したら取り付けておいたセロテープを引くことでスロットに挿すテンションをかけると・・・・セット完了!

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・基本スロットのメモリを交換完了。あとは手前のスロットにもう一枚を挿すだけ

もう一枚を拡張スロットに挿せば交換は完了。


蓋を浮かせた影響で電源スイッチやWiFiスイッチが外れてしまうので、それらを元に戻しつつ、緩めておいたネジを締め付けます。


電源を投入し、BIOS画面起動。
メモリはきちんと8GBで認識されていて、診断ユーティリティーで負荷をかけてのテストでも問題なし。(負荷をかけているともともとリセットは掛からないのよね。不思議~)


Windows7(32ビット)の起動。普通に立ち上がります

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・物理メモリ8GB 使用可能3.43GB・・・・

しばらく使ってみても快調ですね。


これで普通の運用に戻れるかな。
すると気になるのは4GBにも及ぶメモリの未使用領域
そもそも1枚で4GBの容量をもつメモリーなので、2枚挿さずに一枚で良いのでは?と思われるかも知れませんが、2枚挿すと交互アクセスされるので性能が上がります。


なので無駄な4GBが生まれる事になるのですが、ここを使うことにしよう。


32ビットOSと64ビットOSの移行期付近に流行った(?)CPUの物理アドレス拡張機能(PAE)とOSのページングAPI(AWE)の組み合わせにより、4GBよりも上の領域をアクセス可能にするもので、大量のデータを取り扱うデータベースソフトなどでよく使っていました。


まさかその機能を自分のノートPCで使うときが来るとは!
ただPAEを有効にすると、MMUが物理ページを確定するためのアクセスが2段から3段に増えるので、厳密にはわずかに減速します。
OS上での設定自体はコマンド入力と再起動のみ。

bcdedit /set pae forceenable

そんな下地の上で動かすのはこれも一時期はやったRAMディスク
補助記憶装置が磁気ディスクからSSDに変わりアクセス時間差はだいぶ縮まりましたが、それでも主記憶装置・DRAMの速度のほうが早い


PC周辺機器メーカーであるバッファロー社からフリーのRAMディスクソフトが提供されているので、それをインストールし、領域として未使用領域全部(約4.5GB)を指定。

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https://www.buffalo.jp/support/download/detail/?dl_contents_id=61618

テンポラリ用途と割り切り、OSを落とすと中身がフラッシュされる設定とし、OSのテンポラリ環境変数ブラウザのキャッシュディレクトリを全てRAMディスクに変更。
これでMMUルックアップの性能ダウンを補うことにしましょう。


ちなみにアクセス速度ですが、今のSSDを取り付けた際にCrystalDiskMarkで測定したのと今回のRAMディスクのアクセス速度の違いがこちら。

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・速度計測:SSD Crucial MX500 ・速度計測:RAMディスク


さすがに速いね!(4k/32キューランダムアクセスの性能が悪いのはドライバの作りのせいかな?)


今度こそ順調に動き始めている・・・・はず。またしばらくエージング試験運用してみます。

https://…/2022/02/14/ ノートPC Let'sNote CF-S9のキーボードをいまさら交換してみた件