長年、バイクに関する問題に対して真面目に向き合ってくれていた、自民党 二輪車問題対策PT(プロジェクトチーム)。
近年実施されている高速道路が定額で乗り放題となる『二輪車ツーリンクプラン』も、このプロジェクトチームの実績の一つ。
私もこのチームの活動に期待して、注目しているのです。
https://…/2017/06/01/ 首都圏の高速道路が定額で2日間乗り放題になる料金割引プランを導入!?
https://…/2019/06/04/ 自民党二輪車問題プロジェクトチームの会合(2019年3月)を振り返る
https://…/2020/01/08/ 自民党二輪車問題プロジェクトチームのその後が聞こえてこない・・・・
そんな中、ついに・・・・というかようやく・・・・本丸の改革である『高速道路料金の二輪車係数(普通自動車比)0.5の実現』に近づく成果が現れるときがやってきた!・・・・と大喜びしました。
https://…/2021/01/06/ 今年の高速道路二輪車料金は変わる!?がんばれ自民党二輪車問題対策PT
https://…/2021/03/26/ 自民党 二輪車問題対策PT大勝利!来年から条件付きで高速料金バイク半額
https://…/2021/04/04/ 自動二輪車の高速道路料金が普通車の半額になる恩恵はどのくらい?
だが、当初は2021年4月からという話が、いつの間にか2022年4月に変わっていて、ぬか喜び(泣)
・【使いまわし写真】高速道路の自動二輪車料金、半額になってほしい・・・・ |
この二輪車半額のニュースが流れたタイミングがコロナ禍からの回復を目指す時期と重なったために、四輪車ユーザーの方から『なぜ二輪車だけなのだ?四輪車も下げて』的な声がありましたが、背景を知るものとしては今までのバイクユーザーの長い戦いで勝ち取ったという経緯があるので、『軽々しく言うな!』と思ってしまいました。
実施が1年伸びたのは単純に誤報だったのかと思いきや、ベストカー誌の取材で私が知りたくてモヤモヤしていたことをスバリ記事にしてくれたので引用させていただきます。
ベストカー誌
バイクの『高速料金半額』が実現! なぜ期間や距離が限定なのか国交省に理由を聞いた
https://bestcarweb.jp/news/296665
単純に自動二輪車は半額・・・・とするのは、ETCシステムの改修に費用がかかるからと、ツーリングプランの仕組みを使用して実現する・・・・ここまでは良かったのですが、何やら色々と条件がついているのよね。ここが『なぜ?』だったのです。
まずは導入部。
・バイクの『高速料金半額』が実現! なぜ期間や距離が限定なのか国交省に理由を聞いた |
そうそう、まさにその辺りの理由が聞きたかったのですよ。
まずは、実施する内容についてのおさらいです。
・100km超&土日祝日限定で2022年4月からスタート |
色々と突っ込みどころが満載。まずなぜ土日祝日限定なの?やるなら全日でしょ。そして100km超制限ってどこから出てきたの?
国土交通省と高速道路会社の必死な抵抗が見て取れます。
そんな抵抗に、以下の理由をつけています。
・条件がたくさん付くのは効果的に観光を促進するため |
おいおい、どこから観光促進なんて話が出てきたのよ(怒)
そんなの関係ないって!! 現在のバイク料金は、普通自動車1.0に対して軽自動車等0.8倍の料金区分に統括されてしまいます。この問題の本質は二輪には高すぎて不公平であり、自動二輪車を軽自動車枠から切り離して0.5としましょうという話だけであって、不公平に観光なんて全然関係ない。
たしかに係数0.5になれば、ライダーの皆さんはバイクに乗ってあちこち出掛けるだろうから、副次的に観光増進の効果が出てくるのは当然ですが、それが目的じゃない。なんか目的を(わざと)勘違いしちゃっているじゃん。
冬も少ないから対象外とか、週末が多いから対象とか、理屈が通っていないじゃん。安くなればみんな利用するので、冬でも観光が促進されるんじゃないの? 以前高速道路¥1,000円定額を実施したときもわんさか利用者が増えたじゃないの。期間を絞ると効果が限定されちゃて、(わざと勘違いした)目的ですらスポイルさせちゃうじゃん。
走行100km超のみが対象なんてのも、愚の骨頂。なぜバイクが軽自動車と同じ料金なのか!という怒りが原点で、その解消が目的なのですが、どう見ても国会議員の怒りのガス抜きをするために夢がかなったようで全然かなっていない案を示しているだけ。
国会議員さん、騙されてはいけない!!
さらなるアホなのが、以下の内容。
・『システムの改修に1年かかる』とNEXCOが回答 |
定率という初の試みなので、システムをいじるのに時間がかかる・・・・これは私もプロのシステム屋としてよく分かる。
だが・・・・システムをいじるのであれば、ツーリングプランのシステムをいじるのではなくて、ETCシステムを改修でしょ!
お金の使い方を完全に間違っている・・・・ETCシステムをいじって車種区分『自動二輪車』を設ければ、グダグダした条件のない、スッキリとした料金体系が実現できるじゃん。
既存のツーリングプランのシステムならば簡単に実現できるというので、そうしようという方向で議論されていたのに、改造で1年必要であればそもそもの議論の前提条件が違っていたでしょうよ・・・・
なんかプロジェクトチームの会合に、一般ユーザーも参加できるようにならないものかなぁ。こうも二輪ユーザーが馬鹿にされていると、いろいろと悔しくて悲しい・・・・(泣)