愛車のバイクVFR800F(RC79)に搭載している多機能アマチュア無線機FTM-10S。
無線以外にラジオを聞けたり外部アナログ入力端子が有って、手軽にオーディオを楽しめたり。
無線は複数台での走行時にしか使いませんが、オーディオはソロ走行でも大活躍。(←無線運用と同時にも使えます。)
そんな訳で、左ハンドル付近にはMP3プレーヤー(SONYウォークマン)置き場を設けてあり、ここに置いて(マジックテープ固定式)3.5φステレオミニジャックを差し込めば、すぐにでも楽しめる環境。
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・【使いまわし写真】左手側にMP3プレーヤー置き場。走りながら操作も可能 |
曲のスキップ程度の操作であれば走行中でも可能。
ていうか、FTM-10SにはMP3プレーヤー機能を内包させ、バイクにおけるオーディオシステムの核となるような方向を目指せば良いのに・・・・とか、FTM-10Sについて語りだすと止まらなくなるので、それはまた別の機会にでも。
先日、PTTスイッチが故障したのと時をほぼ同じくして、MP3入力系統も調子がおかしくなっていました。
https://…/2021/03/06/ バイク搭載アマチュア無線のPTTスイッチが久しぶりに壊れた件
回復優先度がPTTスイッチのほうが遥かに高いので今まで話題にしませんでしたが、結構不便。
症状は、全体的に音量レべルが低くなり、人の話し声(ラジオ録音ならばパーソナリティーの声、音楽ならばボーカル。)が聞こえない。
左右共通の音にフィルターがかかっている感じで、グランド線が断線している時のような症状。
ステレオミニジャックの接触を疑い、走行中に何度かグリグリしても回復せず(泣)
ジャックの接触不良は時々発生し、その都度グリグリで直っていたのに・・・・
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・バイクに装備しているMP3入力系統と、接続ボックス |
ただ、無線受信の音声やラジオ受信の音声は正常に聞こえるので、本体の受信回路から先、ヘッドセット側の問題ではなく、MP3入力系統がおかしい。
となると、次に怪しいのは自作の接続ボックス内部かな?
https://…/2017/04/22/ 車載アマチュア無線の送信時に思いっきりノイズが乗る件の調査#5
途中からコネクタを多用した仕様に変更したので、振動でやられてしまった可能性が大きい。
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・自作接続ボックスが怪しい? |
この接続ボックスは、車体後部に搭載しているFTM-10S本体からのいくつかの配線を、車体前方に配置してある各機器に分配したり集めたりする役目。
ヘルメット内ヘッドセットとの接続点でもあり、マイクへの電源供給やアッテネーター機能も内包しています。
中身は・・・・コネクタのお化け。
これらの何処かで接触不良を起こしているのではないのか?
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・あれっ!?予想に反して異常なし |
しかしテスターで各系統を診断するも、いたって正常。
う~む、勘が外れたか。
それではバイク側に取り付けてある配線を、信号の上流側から疑っていくか・・・・
まずは最上流のMP3プレーヤーと接続ボックスを繋ぐ汎用のオーディオケープル。
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・MP3プレーヤーに接続するケーブルの導通をチェック |
異常なしか・・・・
ケープル単体で異常が無いので、接続ボックスにコネクタを差し込み、ボックス内の端子と最上流のジャックとの間で導通チェックも異常なし。
確認範囲を更に広げて車体後部、FTM-10Sの音声入力3.5φステレオミニジャック部分と最上流のジャックとの間は・・・・
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・捜索範囲ををひろげ、リアの無線機本体側までチェック |
導通なし。
しかし解せぬ・・・・、接続ボックス~FTM-10S間のオーディオグランド線が断線していたとて、マイク線やらスピーカー線のグランドと本体内部は共通だろうし、自作接続ボックス内も共通(全てを一本にまとめて)で配線している・・・・
やはり考えられるのは、MP3プレーヤーのグランドとMP3プレーヤーのグランドが断線していないと辻褄が合わない。
最下流のテスターリードはそのままに、最上流のステレオミニジャックをもう一度調査。
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・入力ジャックのグランド端子の裏側にあてると導通 |
あれれっ!? 今度は導通があるよ。なんじゃそりゃ~????
なにそれ、上流側ジャックの接触具合か?
テスターリードを、当てる位置を変えてみると・・・・
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・入力ジャックのグランド端子の表側にあてると非導通 |
今度は導通しない・・・・まるで半導体だわ(笑)
見た目はキレイっぽいけれど、ジャックの一部が汚れているのかしら?
最近は接点を磨いていなかったので、接点復活剤で磨きましょう。
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・接点復活剤を使用しよう |
使う機会は早々ないのでなかなか減らないけれど、一本あると重宝する接点復活剤。
蓋の裏に付いている筆で塗ります。
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・接点を磨こうか |
その後拭き取って、これで完全にピカピカ!
改めて導通チェックするも・・・・状況は改善せず!
うそ~!(泣)
何が起こっているのか注意深く観察。するとテスターリードを当てると、ごく僅かにジャックが動くことを発見。
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・プラグをテスターリードで一定方向に押すことで導通していた! |
これがビンゴで、ジャックを横方向に押すと導通、離したり逆方向に押すと非導通。
・・・・ジャック内の樹脂で密封している部分の断線だな。
やはりバイクで長期間使うというのは相当シビアな環境なのでしょう。
短周期のエンジン振動、低い周波数の走行振動。夏の炎天下+エンジン熱による樹脂膨張と、冬の0度近い気温による収縮。
ちょうど設置場所がラジエターの真上なのよね。走行したあとに駐車状態になるとムワ~っと熱が上ってくる場所。
消耗品と思ってマメに交換したほうが良さそうですね。
百均のではなく、ちゃんとしたヤツのほうがまだ寿命が長そうだから、そのうち家電量販店で買ってくることにします。