引越のために部屋の中をいろいろひっかき回していると、出てくる出てくるアイテムたち。
当初は私の荷物は少ないから"引越は自分でする作戦"にしましたが、自動車4往復して生活必需品は移動しましたが、まだまだ山のように残る荷物。
基本的に全部移動するつもりだったのですが、選別しないと無理だなぁ・・・・
そんな中で発掘されたのがコチラ。
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・ゴミ袋・・・・もとい、プリント基板たち |
ゴミ袋・・・・に入った、実際にゲームセンター(←懐かしい。)で使われていた業務用ゲーム基板。
えっ!(?)なんでこんなものが家にあるんだって(?)
当時は家庭用ゲーム機の表現力と、業務用のそれでは雲泥の差。面白いゲームを手軽に家でも・・・・というのは土台無理な話で業務用機を入手するしかないのでした。
これに電源とジョイスティック、モニターをつなげば使えるのです。
コネクタには基板ごとにピン配置が異なる(最近のは統一されているらしいけれど。)ので、基板ごとに信号を取り出すケーブルを製作して取り付けます。
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・ファミコンカセットみたいなコネクタ | ・ホコリだらけの自作ジョイスティックを接続していました |
昔、母方のおばあちゃんちは雑貨屋をやっていて、なぜかパックマンの業務用筐体があって、しかも使っていないので、鍵を開けて無料モードでひたすら遊ぶも『パックマンかよ~、微妙~』とその価値を理解できず、そして廃棄に・・・・_| ̄|○
な~んてことも有ったので、免疫もあったし。
そして電子工作系の人間ですから、IC・LSIが整然と並んだプリント基板は眺めているだけでも・・・・美しい~(重傷)
ほらっ・・・・
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・ずら~っと並ぶ標準ロジックICたち |
いまや、こんなに標準ロジックICが搭載されたプリント基板を見ることはなかなか無いですし。このころのプリント基板のほうが芸術性が有った気がする(?)
それでは、手持ちの基板を紹介してみましょう。
コナミ ロードファイター(1984年)
コチラは、コナミのロードファイターという、ただひたすら上に向けて車を走らせる縦スクロールゲーム。BGMはエンジン音のみ!
シンプルな内容なのに、プリント基板は巨大でしかも二階建て。
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・コナミ製ロードファイター | ・2階建て基板でロジックの嵐! |
この時代の基板は標準ロジックICの組み合わせだから、基板のコピー対策として、チップの型番を削り取るとか塗りつぶすとか・・・・ちょっとだけ回路の難読化をしていますね。
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・チップの型番が塗りつぶされています | ・ロードファイターの画面イメージ |
30年も前だと、ASICどころか、PALやGALも見られません。ROMは紫外線消去タイプのUV-EPROM。
この基板はチップの数が多いのでそれなりの重量があり、どうしても中央部に反りが出てしまうので保存が難しい一品です。
ジャレコ アーガス(1986年)
続いて、縦スクロールのシューティングゲーム。
ただ単に敵を撃つだけではなく、ステージの最後で着陸をする必要があり、慣性が働いてなかなか難しい・・・・
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・アーガス |
そしてプリント基板。こちらも2階建て基板に標準ロジックICがびっちり。
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・アーガスのプリント基板 チップが整然と並んで美しい~ |
チップの配置が美しい~(爆)。大きなLSIと小さなICがきっちり別れて配置してあります。
ゲームの内容は単純な縦スクロールだけでなく、左右にもスクロールするし、空中浮遊物体との多重スクロールなど、技術的にはロードファイターからたった2年でだいぶ処理能力がアップしていますね。
ナムコ バラデューク(1985年)
こちらはナムコ全盛期の頃のナムコ基板。他社と比較してプリント板のサイズが小さいのです。平屋建てだし(笑)
まぁ、技術的には上下左右スクロールですが、1重だし、意外とシンプルですね。
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・バラデュークのプリント基板 |
ひと目で分かる標準ロジックICの少なさ。その分、ふんだんにカスタムチップが使われているので集積度が上がっているのでしょう。
ワイヤ線で基板を修正しているのは愛嬌!(?)
パッケージもシュリンクDIPやQFPなど、より細かくなっています。
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・カスタムチップがふんだんに!「27」「42」 | ・愛称はなく、チップ名は"番号"です。「43」 |
これだと回路の解析も格段に困難となってきます。
ナムコ メトロクロス(1985年)
先ほどのバラデュークと全く同じ基板。おそらくROM交換で対応したのでしょう。
でも、ワイヤで配線修正はされていない・・・・・版数アップしたのか、はたまた元々はメトロクロスの基板を、バラデュークに対応する時に小修正をしたのかしら(?)
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・メトロクロスのプリント基板 |
こちらはひたすら横スクロールで、障害物徒競走的なゲームです。
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・メトロクロス | ・右に向かって走っていくゲーム |
このシンプルさと軽快なBGMが好きだったりします。
ただし・・・・今もう一度プレイしろといっても、集中力も続かないし、目も痛くなるだろうし、そもそも記憶力もないし・・・・ダメじゃん! (そもそも動かす機材がないし!)
ナムコ スカイキッド(1985年)
こちらは、先ほどの2枚とサイズは同じでも、ちょっとだけ世代が古いのかもしれません。ちょっとだけ標準ロジックICが多いですが、カスタムチップはある程度共通品が使われていそうな雰囲気です。
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・スカイキッドのプリント基板 |
これもひたすら横スクロールで・・・・とゲームの内容が似ているので、ハードウェアはほとんど同じもので対応できていたのかもしれません。
今のようなリアルなグラフィックスやスプライト処理なんて土台ムリなお話だったので、内容で勝負していたのです。だからこその味わいがあります。
しかし、そんな業務用プリント基板も、今では家庭用ゲーム機で完全に移植されていますし、大きくて保管に気を使うコレは居場所がないなぁ・・・・最近はゲーム自体とも疎遠だし・・・・
ちなみにこれら基板は処分予定なのですが・・・・くぼたさん要ります(?)(爆)