42年間お疲れ様でした 大先輩の定年祝いなんだけれど、水車のお話だった件

私が新入社員としてとある課に配属になったときに課長だった大先輩。その後は部長本部長とグイグイ位が上がり、部下もたくさん。


当時の『部員』だった人たちを集めて送別会を開く事を企画(←私が幹事ね。この面子だと私はペーペーなんです。)して、大勢にメールを送り、贈り物もだいぶ前から準備していたのですが、本人とも相談して震災で中止に。
私たち以外にも大量に飲み会がセッティングされていたらしいのですが、全て中止!


さすがに大先輩を送り出すのに、何にもしないのは失礼だろ! そんな話が出たのは一昨日
なんとかなるものですね~。確保できた会場が狭すぎるし急すぎるしで全員に声を掛けられなかったのが残念ですが。

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・お祝い ・急遽花屋で花束も作ってもらいました(花束は撮り忘れ)

お祝いの品は、事前に準備しておいたヤツ。お酒が好きな人なので『お猪口と徳利のセット』で。文字が入れられるヤツにして、後輩一同の感謝の文字を刻んでもらいました。
慌てて色紙への記入をお願いしに極秘に走り回ったり、花束を準備したり・・・・


会社の会議室を押さえて、世話になった人みんなで最後に気持ちを伝え、こじんまりだけれども送別会

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・送別会会場

顛末は一部の人しか知らないので、一部の人からは『おまえ段取り悪いなぁ~』なんて言われてしまいましたけれど、キチンと送り出すことが出来ました
いろいろありがたい説教話も頂いたのですが、さすがは技術者、水力発電の話をしていて、私もそこが一番印象に残っちゃいました(爆)


今、原子力発電所が大変な状況だけれども、一機で100万キロワットを発電するパワーがどれだけすごいのか分るか(?)
から始まり、水車で理論上発電できる電力の計算式を語り始めました。(酔っ払っているのに計算式がすらすら出てくるとは!)(私もすぐにそれをメモするとは!)

P [kW] = 9.8 × Q [m3/s] × H [m] × η

P: 発電電力
Q: 流量 配管の太さに物理的制約があるため、ある程度の大きさで限界がある
H: 有効落差 どれだけの高さから水を落とすことができるか 地理的制約がある
η: 効率 水車や発電機の損失があるので減じる。値は0.7~0.85ぐらい

落差を1[m]稼ぐことができれば、水を1[トン/秒]減らすことができる。だから発電所を地下に作ってでも落差を稼ぐけれど、それでもたかが知れたものしか発電できない!と熱弁。なんのこっちゃ。


パッと暗算しても、100万なんて数字は出てこない・・・・。いかに電気を点けるということがどのくらいのエネルギーなのか、こうやって考えるとよ~く体感できます。
例えば・・・・周波数変換所で話が出てくるコチラの発電所。

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・天竜川を堰き止める佐久間ダム ・高さ150mのダム

コチラのダムに付随する水力発電所。カタログスペック(?)から単純に読み解きます。出力は水車1台当たり8.75[万kW]。落差は133[m]。効率は0.75と仮定すると・・・・

87,500 [kW] = 9.8 × Q [m3/s] × 133 [m] × 0.75

Q = 87,500 ÷ (9.8 × 133 × 0.75) = 87,500 ÷ 977.55

Q ≒ 90 [m3/s]

分りやすいように単位換算すると・・・・

1秒間に、約 90,000リットルの水!
あるいは
1秒間に、約 90,000kgの水!

9万キロワット弱の電力を発生させるのに、落差130メートルと毎秒90トンの水が要るのです!(←まあ、計算に仮定があったり、単純にみつけたカタログスペックから導出しているので、正確でない可能性がありますけれど!)
そんな場所、日本にはあんまりないし!


こりゃ~、気合いを入れて省エネしなければなっ!!


だいぶ話が脱線しましたが、先輩、お疲れ様でした~!