パニアケースの補修

先月の16日に愛車のバイクVFR750F(RC36)で走行中に転倒し、車体の復活整備をしたおかげで元通りの美しい姿に戻す事ができました。

https://…/2008/07/16/ 信州の峠ツーリング
https://…/2008/07/20/ 損傷診断
https://…/2008/07/26/ 超豪華・外装リフレッシュ整備 ~139,768.7km~

すると気になり出すのが後付け部品である『パニアケース』なのです。今回の転倒が軽微で済んだのは、全てコイツが潰れる事でダメージを吸収してくれたからなのです。
新品に交換する事も考えたのですが、ダメもとで出来るだけ復活治療をしてみることにしました。

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・パニアケース潰れの瞬間(写真を使いまわしているのでコメントが変なのは無視してください。)パニアケースがぺちゃんこ!

私が愛用しているのはGIVI社のE21サイドパニアケースです。
実は以前に、そう、まだパニアケースを装着したばかりの頃に、その車両感覚がわからずに左パニアケースをトラックに引っ掛けて壊している前歴があるのです。

https://…/2007/06/16/ ぎぇぇぇぇぇ~。パニアケース破損

・まだパニアが綺麗な頃にも割った・・・

そして、今回の転倒は『』であり、左右両方のパニアを同じように破壊してしまったことになるのです。
そうか・・・かなりボロボロなんだなぁ・・・・。そう思いながら、割れてしまったパニアケースを手に取ると・・・


(?)(?)(?)
あれ(?)、これ、もともと割れていた『左パニアケース』じゃん!(?)
そうなんです。E21パニアケースって、デザイン的にもマウント的にも左右どちらにでも取り付ける事が可能なので、洗車時等で左右両方共に取り外すと、取り付けるときは適当なので『左右が入れ替わる』んです。
どうやら、もともと割れていて補修した部分がまた割れただけみたいです。もちろん蓋の部分の塗装面のダメージもありますが、気分的にずいぶん楽になりました。
というか、すごいラッキーじゃん!!!(?)

補修方法検討

パニアケースは厚さ2mm~3mm程のプラスチックで出来ており、どのようにひび割れを補修するのかが問題です。
実は以前に補修した時には・・・『プラリペアによる接着』を試してみましたが、簡単にモゲてしまい失敗。
続いて『弾性接着剤による接着』も失敗してしまいました。

プラリペアについて

https://…/2005/11/05/ ひび割れ補修

・プラリペア ・プラリペア粉末と・・ ・プラリペア溶剤 ・弾性接着剤

どうやらパニアケースの材質が表面がツルツルしていて接着剤と相性がよくないみたいですぐに剥がれてしまうのです。
そこで、接着面積を増やして様子をみるために、接着部位の周辺一体を厚めのプラ板で補強してなんとかしのいでいました。(この対策も長期的には効果が無く剥がれてしまい、その都度再対策していました。)

・(転倒前は)プラ板で接着補強 ・(転倒前は)外側はフラットで綺麗に

どうも、蓋の開閉によって強大なねじれが生ずるみたいです。


これら反省を踏まえて、今回は以下のプランとしました。

  • 接着はプラリペアを使用する
  • 接着面積を稼ぐため、割れ周辺をより深くV字型に削り取る(前回はこの作業を手動ヤスリで実施したが奥まった場所等であまり深く削れなかったので、今回はAC100V電動ハンドドリルと回転砥石を使用して、より深い溝を形成します。)
  • 蓋の開閉による力を接着能力のみで受けるのではなく、金属等で補強する
・電動ドリル ・回転砥石

作戦が決まれば、後はそれを信じて実行あるのみです。

補修

まずは、電動ドリルと回転砥石でV字型の溝をより深く掘り込みます。(肝心の作業中の写真を撮り忘れた・・・)

・割れたパニア(外側) ・割れたパニア(内側) ・V字溝の形成

そして、接着面を安定固定するために、ほんの一部分だけを瞬間接着剤で固定してから、『プラリペアのふりかけ法』にて作業を行います。
プラリペアの溶剤って、きちんと密封して保存しておいたつもりでも『何時の間にか空っぽ!』というのがあり、その都度1セットを購入してくるので、『プラリペア粉末』が沢山余っています。
そこで贅沢にも、V字型の溝にプラリペア粉末を注ぎ込んで埋めておき、その上から溶剤を落としてプラスチックと同化させることにしました。

・プラリペアスタンバイ ・V字溝に・・・ ・粉末をふりかけて・・ ・溶剤を落とすと変化

このまま24時間ほど放置して、完全硬化させます。その後、サンドペーパーで平滑化して完成です。
最後の締めとして、蓋の開閉の力を受けるための補強をするために、ホームセンターでL字金具を購入してきました。コレを万力で加工して、U字型にします。

・L字アングル金具 ・万力で加工中・・・ ・だんだんU字型に・・・ ・完成

そして、この特性補強金具を割れたパニアケースに取り付けます。

・接着済みパニアケース ・補助金具を接着固定 ・綺麗に取付けできました

金具自体は弾性接着剤を使用して接着するため、万力で24時間固定しておきます。これで蓋を開閉してもひび割れ個所には力がかからなくなりました!


ガッチリと接着できましたが、金具のせいで若干蓋が浮き、ひょっとしたら雨天走行時の防水性能が若干低下したかもしれません。
強度的には良さそうなので、しばらくコレで様子を見てみることにします。