東京出発前から天気についてはいろいろと情報収集していました。
台風9号の直撃のあとは安定して晴れるはずだったので北海道に来たのですが、昨日は大ハズレ。今日もテレビの天気予報では『全道的に晴れの方向です。』なんてアナウンスしています。
がっ・・・。どう見ても空は分厚い雲に覆われています。"このまま天気が持つのであれば移動してキャンプ"、"確実に雨が降るのであれば連泊"の判断に迷います。
・今日の行程 | ・出発・・・(?) | ・空はドス曇り |
私が出した結論は出発。目標は道東の"北太平洋沿いの海岸線ロード"。ここは奥が深く、何度見ても面白いのです。
池田ワイン城 気温18.6℃
帯広から釧路・恋問(コイトイ)までは移動のみです。海沿いは走ったことがあるし幹線国道で大型車が多いので、山中のルートを取ります。
途中にはあんまり魅力を感じませんが、一応観光ポイントということでワイン城に足を伸ばしてみました。
ふーん・・・。
小高い丘の上にある普通のワイン製造施設でした。平日の朝早い時間なので、私以外は誰もいません。
ワイン城をバックにバイクの写真撮影しようにも丘が邪魔して撮れないし・・・。代わりに丘の上からの風景を撮ってみました。なんだかNゲージのジオラマみたいな、のどかな景色です。
・やっぱり曇天 | ・Nゲージジオラマ風 |
池田→しらぬか恋問
北海道への上陸は今回で9回目。国道は7割ほど走り尽くしています。(←近い将来、北海道国道コンプリートなんて面白いかも。)
そこでなるべくルート取りには道道を取り入れます。でも、国道の大きな目的が『都市間の連絡』であり、北海道では国道以外ルートの取り様が無いところも沢山あります。今回もささやかな抵抗(←何に(?))なのです。マイナーな場所を通過するだけあって(景色などが)当たれば配当は大きいのです。
・道道236号、看板がボロボロ | ・この道は当たりかな(?) |
この道の配当は・・・ありませんでした。
そして、そのうちお日様が出てきました。太陽があるとそれだけで嬉しい!! 北海道らしい景色を満喫し、直線道路で止まってみたり、ちょっとしたパーキングでエンジンを止めて深呼吸をすれば、辺りから聞こえるのは小鳥の鳴き声だけ。とんぼにグルグル眼回し攻撃をしていたら、わずか100kmの距離の移動に3時間も掛かってしまいました・・・。
・晴れ&直線 | ・ちょっと休憩 | ・やっぱり北海道!! | ・現役時代の銀河鉄道 |
池田駅の写真でNゲージみたい~、なんて言っていたらここから銀河鉄道『北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線』が伸びていたのでした。
前回の旅のときも偶然足寄の踏切りで足止めされたときに、走ってきた電車が『銀河鉄道のメーテルだ~』だったので後から調べたら"銀河線"に引っ掛けたスペシャル塗装電車だったのです。その鉄道も2006年4月に廃止されてしまったのです。
うぉ~、予めわかっていたのであれば違う角度から廃線跡などいろいろ観光したのに~。くやしい!!
道の駅 しらぬか恋問
9月の北海道といえば、多少シーズンには遅いとはいえまだまだツーリングライダーは沢山いるのかと思っていたのですが、案外すれ違わないんです。たまにやってくるライダーにはもちろんピースサインなのです。
やがて海沿いの幹線国道38号にでて、道の駅しらぬか恋問に休憩がてら立ち寄るとバイクが1台。なんと私と同じ東京都八王子市からのライダーさんです。
・道の駅しらぬか恋問はド派手。地名がロマンチックだからなぁ・・、でも中身は硬派です。 |
なんと二人(ライダー歴ベテラン会社社長と大工)で来たのに、台風9号直撃の際に意見の相違が発生し一人が東京に帰ってしまったので、残った自分一人で旅を続けているのだそうです。しかも北海道上陸後にえりも岬から出発の際に電気系統異常でエンジン始動不能でレッカーを呼ぶハメに。
結局はバッテリーへの帰線ケーブルの断線という結果だったため、応急処置をして旅を続けているという、なんとも辛いけど楽しそうな旅をしている方のです。
『複数人で旅に出るとどうしても相手に気を使って、それが長期間になるとストレスとして溜まっていきどこかで爆発するというパターンになってしまい、一度ソロツーリングの気軽さを味わってしまうと元には戻れないよ~。』なんておっしゃっていましたけど、私もウンウン頷ける話です。
別に1日2日のツーリングだとそんなに問題にならないのです。不思議ですよね。
そもそも『ソロツーリング』と『グループツーリング』の違いってなんでしょうか(?)もともと走行中は相方と話ができない孤独な訳ですから・・・メリットといえば・・・
- 宿泊や食事の時に話し相手がいる
- 観光ポイントでも話し相手がいる
- 故障などのトラブル時の保険
といったところです。話し相手は、キャンプの時などはソロライダー同士が集まるので自分も積極的にその輪に入れば解決です。最後のトラブル時は自分の度胸次第ですかね。
次にデメリットですが、
- 走行ペースが微妙に違う。同排気量ならまだしもバイクのパワーが違うと根本的に異なるためストレスが溜まる
- 走りたいとき、観光したいとき、休憩したいとき等のリズムが存在する。多人数になればなるほどリズムは一致せずストレスが溜まる
- 観光したいポイントも全く異り、結構意見の相違が発生する。
と、旅を全て否定されてしまうものばかりです。事前に緻密な計画を立ててそのとおりに行動する旅だとこの問題は解決されます(←だからこそグループ日帰りツーリングなどは計画が大事。)が、長距離長期間ツーリングだと計画自体が流動的なのでこの摩擦が生ずるのです。
結論、ソロツーリングにする。もしくは一日の宿泊目的地だけ決めておいてその間は自由行動!
なんて話をしていたら、既に一時間経過・・・
あわててココで食事をして次にコマを進めます。この道の駅の名物の『この豚丼』。昨日食べても今日も食べる。美味しいから気にしませんし豚肉はビタミンBの宝庫。疲れ知らずなのです。
・この豚丼(6枚)¥1,000 | ・すごいボリュームです | ・なんと中からも豚肉が!! |
バイクに乗っているとお腹がすくので、ガッツリ食べましょう。
北太平洋シーサイドライン
釧路からは海岸線沿いを東に進みます。
むっ・・・、曇ってきた。と思ったら海岸特有の強風と霧まで出てきて視界が利かず、ヘルメットシールドに水滴まで付きだす始末。本当に天気予報があてになりません。
・さぁ、絶景の始まりです | ・とおもったら見えるはずの海が真っ白です。そのうち雨が・・・ |
せっかくの景色が台無しなので、コチラも北海道特有のアイヌ語風の独特な地名のお勉強です。この道から分岐する小径にはその集落地名の読み方とその由来が掲示してあり、ちゃんと意味があって面白いのです。
・古番屋・・なんとか読める | ・跡永賀・・つらいなぁ | ・老者舞・・無理だ!! | ・入境学・・参りました |
本当はこのまま海岸線を進み、きりたっぷ岬でキャンプするつもりだったのですが海岸線はハズレと計算し、雨と霧を避けるために内陸に避難することにします。
夕食のつまみ用に牡蠣を仕入れるため、厚岸市街を散策します。
・牡蠣を貝ごと販売 |
一つ85円~100円と、とってもリーズナブルな値段なのですが、貝まるまる一つ単位での販売です。
店のオッちゃんに『殻を剥くのって素人でもできますか(?)』と聞くと『いや~、難しいねぇ。』とのこと。だったらば初めから剥いてある『剥き身は売っていますか(?)』と聞くと、『ほらっ、そこにあるヤツだよ』と指差す先は、大量の牡蠣が袋詰めされた¥1,600円のヤツだけ。
色々交渉したが、殻を剥いたヤツを少量は販売してくれるつもりは無いみたいです。
360度の地平線・多和平キャンプ場
雨を避けるため、内陸の使い慣れた多和平キャンプ場にします。このキャンプ場は360度の地平線が見られる大草原の真ん中にあるのです。
一番最寄でも30km離れている標茶の街の富士温泉でサッパリして食料調達してから向かわないと、物凄い時間をロスします。
・風呂上りはコーヒー牛乳 | ・法規変更で牛乳を語れない | ・針で開ける正統派 |
全体的に時間配分を間違えて、既に日が傾きかけている頃にキャンプ場に到着。東京と感覚が違い、午後6時には既に真っ暗になります。
テントを設営し、食事の調理をはじめる頃には既にあたりは真っ暗。
・真っ暗で食事開始 | ・ニラもやし炒めにいいちこ |
明日こそ、明日こそは天候に恵まれますように。