毎年恒例・房総半島ツーリング(前編)

今日は毎年恒例の年末房総半島ツーリングなのです。毎年30日に房総半島に訪れて、冬の中の春を見つけに来るんですが、今年は大晦日にずれ込んでしまいました。
今日の夜は飲みに行く約束があるので午後一番ぐらいには房総半島を離れないとならないので、早朝から活動開始です。


今回のメイン企画は『嶺岡林道の走破』と『房総フラワーラインの走破(取材)』です。
まだ暗いうちから東京の田舎・八王子を出発して国道16号線をひたすら南下、一本道で東京湾フェリーの出発する久里浜に到着できます。装備は上下アンダーウェアジャージをプラスして、アウターウェアには北海道・快速旅団製FR15000防水防寒ジャケットを着込めばヌクヌクなのです。仕上げはグローブの内側に装備する電熱グローブをプラスすれば向かうところ敵無しです。しかも、南下して海が近づくと体感できるほどに気温が高くなっていきます。当然気持ちも高まってきてバイクが楽しくなってきます。


相変わらず年末の東京湾フェリーに二輪車は少なくて、朝の2便目のフェリーでバイクは私だけ…。バイクなら片道¥1,500円で40分。とってもお得です。

嶺岡林道アタック

東京湾フェリー金谷港に到着すると『北上する』『南下する』『房総半島を横断する』からカードを切らなければなりません。
北上は都会に向かうので除外で、南下ももう数え切れないほど利用しています。かといって横断も何度も使用しているのですが、県道34号線と平行している全線舗装の林道『嶺岡林道』はまだ利用したことがありません。
まぁ、林道といえば案内が不親切で高速巡航には向かないのですが、時間はタップリあるので構いません。道も細く離合困難で通り抜け用途には向かず、ルート自体も不便な場所なので他の交通もほとんど無くバイクならばノンビリできます。(ただし、事故ると救助の手を呼ぶのに非常に時間が掛かるのでくれぐれも注意が必要です。)

嶺岡林道は、金谷港直近の横断ルートである県道34号と県道89号に鋏まれた場所にあります。通過交通はこのどちらかに流れるので、このルートをチョイスする人はよほどのマニアと思われます。バイクならば楽しいからコッチを進んで選ぶ人があるかもしれません。
そして、"嶺岡林道"という言葉はいくつかの林道の集合体を指しています。以前この日記で紹介した山梨県のクリスタルライン同様、複数の林道をリレーするルートの総称なのです。

https://…/2005/10/04/ クリスタルライン走破ガイド・その1
https://…/2005/10/05/ クリスタルライン走破ガイド・その2
https://…/2005/10/08/ クリスタルライン走破ガイド・その3

・全ルート図
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・赤線が嶺岡林道 南北には県道34,89が走る

さて、国道127号線から県道184号に分岐するところからスタートです。ココの分岐の案内標識はわかりづらく、金谷方面から来るといきなり出てきた標識の手前を左折しなければなりません。普通なら手前に標識があって通り過ぎてから曲がるでしょ…。

・周辺拡大図1

(1)うまく県道184号に入れたら、次は案内標識の無い信号を右折しなければなりません。どうやら県道184号のルート付け替えをした旧道らしく、案内はまるでありません。前回ここを同じ目的で通ったときはまんまと騙されてしまいました。
あれっ、この交差点の信号機の一つが故障して青ランプが点いていません。珍しい光景だな…。

1・信号のある左カーブ交差点 1・ここを右折して旧道へ…

(2)旧道に入り100m程で、またしても案内の類は一切無い小さな街中の変型4差路が現れます。目印は…横断歩道ですかね。ココを右折しなければなりません。ここがうまく発見できればココが"総称"嶺岡林道のスタート地点です。道の入り口にはその旨を示した看板が設置されています。

2・横断歩道付き分岐 2・この道が正解 2・始点の案内看板

林道の入り口が見つけられればしばらくは道なりです。所々路面が荒れていたり、浮き砂があったり落ち葉で埋まっていたりしますが、オンロード車でも走れます。途中、ツーリングマップル(2000年・関東甲信越版 以下同様)では縮尺の関係で読み取れない分岐がいくつかあります。しかも一応道標はあるのですが、地名がローカルすぎてどちらが正解か良くわかりません…。結果論ですが『荒川』を目指すのが正解です。

・落ち葉がいっぱい… ・難解分岐1 ・右・左奥・左手前のどれ(?) ・難解Y分岐・左が正解

(3)結構な距離を走ると、やがてT字路にぶつかり第一の林道は終了します。次の林道までの案内図なんて物は無く、縮尺の大きいツーリングマップルから難儀してルートを読み取ります。(決してツーリングマップルが使いづらいということではありません。普通のツーリング用途にはあの縮尺でないと頻繁にページめくりが発生してしまうのです。私の使い方がいけないのです。かといってカーナビに頼る軟弱男になるつもりはありません。空間処理は男の特技なんです!! ~by 話を聞かない男・地図を読めない女~)
T字路を右に行くとすぐに大きな県道88号にぶつかります。それを左に折れてしばらく行くとダンプカーが出入りする工場が見えてきて、どう見てもその工場の出入り口見たいなところが次の林道への入り口なのです。

・周辺拡大図2 3・林道終点は右折です ・久しぶりの青看板 ・大きな分岐を左です

さて、ココから分岐4悪魔の始まりです。
まずは、正解の地図をご覧下さい。パソコン上で使用しているデジタル地図(旺文社 SuperMapple Digital)では縮小拡大自由自在なので、分岐4を通過後、一旦分岐5で幅の広い道にぶつかり、さらに分岐6を曲がらなければならないことが読み取ります。
また、分岐4と分岐5の間にも地図に載っていない小分岐がいくつかあります。

・正解の地図

ところが、ツーリングマップル上では次のように見えてしまいます。分岐5と分岐6が小分岐に見えてしまうんです。

・ツーリングマップルでは ・分岐4はココを右折 ・見たことがある看板が ・嶺岡中央4号線の始まり

分岐4からしばらく走行すると、いくつかの小分岐後に大きな分岐が現れました。男の本能(?) いま自分がどちらに向いているのかを直感でわかる人なので、自分は東向きにいるのか判ります。でも自分の知識と地図の読み取りでは明らかにおかしい事がわかります。
完全に自分の位置をロストしてしまいました。本当は分岐5にいるのに、自分の頭の中では分岐M1に居なければツジツマが合わないんです。そんなに距離を走っていないのに、目の前にある大きな2車線道路は県道89号であると判断し、このまま嶺岡林道トレースを諦めて安房鴨川に向かうことにしました。

・現在位置をロスト(分岐5に居るのに分岐M1と間違える)

ところが…、です!!
目の前で現実で見ていることが全く理解ができません。東に向かって進んでいるはずが、またしても88号にぶつかっているのです。しかもそこに立っている道標の南北が頭の中と全く逆!!

・頭の中は89号東進中 ・でも現実はM2分岐です

右に曲がると富津(北の方角)で、左に曲がると野島崎(南の方角)なのです。東に進んでいるのであれば左が富津・右が野島崎でなければなりません。普段タンクバッグの中に忍ばせている方位磁石のことなんかすっかり忘れてしまい、目の前の現実に呆然です。
普段方向は感覚的にわかる人なので、自分の位置をロストするほど恐ろしい事は無いのです。パニックです。登山で言えば遭難しているのです!!


こんなときは目印になる山や川、道路を見つけて自分の位置を地図上に再プロットする必要があります。
この時点で嶺岡林道縦走は諦めて、再プロットすべき地点を探すため、南の方角へ向かい始めました。すると、さらに訳のわからない現実が現れました

・あれっ!!また分岐4にいるぞ!! ・今さっき居たじゃない!!

なんじゃこりゃーーーー!!!!????


この時点で自分の位置の再プロットはできたのですが、再チャレンジしても同じ道を戻ってくるだけになるので、完全に諦めました。完敗です。嶺岡林道トレースは次回への宿題として、館山・フラワーラインへ向かうことにしました。
改めてデジタル地図で日記にしたときに自分の過ちに気がつきましたが、現地に居たときは全くカラクリが判りませんでした。


この時点で日記が長くなりすぎたので、続きはまたの機会にね。