ウインカーLED化計画・ノイズ対策再び

ちょっと間隔が開いてしまいましたが、愛車のバイクであるホンダVFR750F(RC36)90年式のウインカーをLED化する作業のお話です。
作業自体は東京にいたときに終わっているのですが、この話題を日記にする場合は文章量が沢山になってしまうので、暇な時を見つけてまとめ書きをするんです。どうしても現実の世界の時間と隔たりができてしまいますが、ご勘弁ください。

前回作業

https://…/2006/06/08/ ウインカーLED化計画・試乗! via LEO-NET関西

さて、前回の作業で、ウインカー系統をLEDに換装したのですが、エンジンを始動すると『線香花火モード』(エンジンの点火に合わせてパチパチと勝手にウインカーが光りだしてしまう誤動作のことを勝手にこう呼んでいます。)に突入してしまいます。
その場での現場検証で、どうやら入力信号系統からノイズが回り込んでいる挙動を示していたので、せっかく作った新ウインカーリレーの『拡張回路部分』を切り離して『互換回路部分』だけを使用すれば問題が無かったので、純正ウインカーリレー互換品として作動させています。(残念ながらウインカーポジション機能や、ハザード機能は使えないのです。)

さらに、この互換モードで試運転しているうちに浮上した問題点もありました。
どうやら次の条件を全て満たす場合にウインカー点滅が誤動作するのです。

  • 走行中・特に加速中などのエンジン回転を上げているとき、または停止状態からの発信時に『ガバッ』とアクセルを開けたとき
  • ポジションランプを点けていないとき

なるほど、『ポジションランプを点けていないとき』というのがポイントです。
ポジションランプを点けると、LED換装済みリアテールランプや、各種LED換装済みインジケーター等が点灯しますが、これらには全てノイズ対策用のコンデンサが仕込まれていて、これらがノイズを吸収していると思われます。
ポジションランプを消灯すると、発生するノイズを吸収しきれなくなり、その煽りでウインカー誤動作を受けるという仕組み(なんのこっちゃ…)です。


そこで、今回はこんな対策を打つことにしました。

  • (作業的にいちばん簡単な…)ポジションランプ点灯検知入力信号にノイズ対策回路の増設
  • 新ウインカーリレーのマイコンチッププログラムの変更

ノイズ対策を一度に沢山実施すると、結局のところ何が原因だったのかが良くわからなくなってしまうので、ハードウェアの回路変更を一つと、何度でも変更が利くソフトウェアの改造にとどめました。


まずは、ポジションランプ点灯検知入力信号線に、ノイズ対策用の『コンデンサ』と『ツェナーダイオード』を追加する工事です。ケーブルを切断して部品を追加し、また元通りに戻します。

・線間にコンデンサを付けて… ・被覆で保護します。 ・完全保護で耐候性を高めます

そして、マイコンチッププログラムですが『ステートと呼ぶ状態をいくつか持っていて、その状態間を特定の条件が揃った時に推移する』という考え方になっています。
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この移行条件は、例えば『ハザードスイッチが押される』や、『ポジションランプが点灯する』などを電気信号で検知したときにしています。
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しかし、ノイズの影響で『ハザードスイッチが押されていないのに瞬間的に押されたような信号を検知してしまう』のです。そこで、各状態間の推移を『該当条件が一定時間以上連続して続いたら』とすることで、瞬発的なノイズの影響を取り除こうというものです。
まぁ、制御ソフト屋の分野であれば常識的な考え方なのですが、自分の趣味で実施する場合だとすっかり忘れていました。
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とりあえず3連続信号を検知した場合にしましたが、3という数値に根拠はありません。とりあえずやってみて、ダメならば数を増やすか別の手を考えることにします。
エンジンの点火タイミングで受けるノイズなので、非常に短期間であるはずです。したがって、ある程度の時間の継続をみれば対策できるはずなんです。

・アイドリング状態 ・エンジン回転数3,000rpm状態

さぁ、あとは試運転です。

https://…/2006/06/30/ ウインカーLED化計画・とりあえず完成!?