今日の東京地方は雪。ただでさえ冬はバイクに乗る機会が少なくなるのでツーリングネタが無いのに、街乗りすら当分不可能です。
夏のバイクシーズンに向けてしっかりとメンテナンスをしておくしかありません。
愛車バイクVFR750F(RC36)のウインカーをLED化するために作業をしています。前回( https://tarsama.hatenadiary.com/entry/20060114/LED )までで全体の回路構成が決まりましたので、ゴールに向かって突き進むあるべし!
今回作成するウインカーリレーの心臓部には、Microchip社のワンチップコントローラ『PIC(Peripheral Interface Controller)』を使用します。
ワンチップの中にコンピュータ一式が組み込まれているのです。CPU、プログラム用フラッシュメモリ、データ用EEPROM、SRAM、外部入出力(13ビット)などなど。今回のウインカーリレーには勿体無いような高機能ですが、小型にできるし価格も数百円!(秋葉原の秋月電子で300円でした。)
しかし、単純にこのチップだけ買ってきても使うことはできません。
チップ内のフラッシュメモリにプログラムを書き込まなければならないのです。そして、書き込むためには何らかの書き込み器が必要です。
完成品は2万円ぐらいするし、ライタを自作する時間があるのならばLEDウインカー製作作業に時間を費やしたい…
しかたがないのでいいとこ取りのキット品を買ってきました。これも秋葉原・秋月電子にて売られている『AKI-PICプログラマキット Ver3.5』で価格6,700円。
添付されている部品を半田付けすれば数時間で完成します。これでプログラムを書き込む環境が構築できました。
・完成したPICライター |
ところで、普通の人の感覚だと『なんでそんな書き込み器に6,700円もお金を掛けるんだ(?)』と思われるかもしれません。でも、電子工作が趣味ならば持っていても損はしないほど、PICワンチップコントローラは応用が利きますからね!
専用の書き込み器を準備するのは、別に今回が初めてではありません。
Z80や68000等のCPUを使って何かを作ろうとすれば、避けられないのがプログラムROMの準備なんです。
随分昔に、EPROMに書き込むことができる『PROMライタキット』を組み上げましたし、書き込んだプログラムを消去する『紫外線イレーサ』も準備しました。でも十分に元を取るほど使い込みましたよ…
・PROMライター | ・紫外線イレーサー |
最近ならば、『電気的に何度でも上書きできて、電源切っても内容が消えないフラッシュメモリ』が沢山出回っていますが、昔はそんなものは夢のまた夢。
『高電圧を掛けて電気的に全体消去/書き込みができるEEPROM』なんてものも無く、『紫外線を当ててデータを消去するEPROM』しかありませんでした。(当時はこれ以外は高くて買えませんでした…)
データ消すのに、紫外線が出る専用の装置『紫外線イレーサー』にセットして5分~10分ほど掛けて、のんびりとデータを消すんです。
ということは、プログラムのバグを見つけて変更するには、まず10分掛けてデータを消さなければならないんですよ…
今の時代はものすごく便利になりましたね。