電子工作

愛車バイクVFR750F(RC36)のテールライトをLED化する計画を発動中なのですが、テールライトはブレーキを踏んでいる状態と、踏んでいない状態で明暗をつけてあげる必要があります。


バルブ(電球のことね。)は一つだけなので、流れる電流を調節することで明暗をつけることができます。
LEDの場合でも電流で明るさを調節することができますが、もともと流れる電流が微小(最大でも20mA)なので、とても精密な電流制御が必要になります。
単純に電流を制限する抵抗を直接につなぐだけでは、温度特性による変化分を見込んだり、バッテリー電圧の増減分を見込んだりする必要があるため、常用する電流値はかなり少なめに調整しなければなりません。
また、定電流ダイオードで電流制御するという方法も…


などなど、電子工作は朝飯前だったりします。
実は、中学校時代の友達に、なぜか電子工作が得意な人がいたのです。彼はアナログ回路専門で、ラジオなんかは自分で作っていました。
私は、思いっきり彼に影響されて半田ごて生活を送ることになったわけですが、アナログ回路ではなくデジタル回路に興味を持ち、いろいろと実験していました。


ちまちました電子回路は一通りマスターしたので…

  • 当時、自分の部屋に電話なんてのはありえない時代だったので、友達みんなで秋葉原でCB無線機を¥5,000円で買ってきて電話代わりにしていた。ここにDTMF(電話のピッポッパッ音)を利用してポケベル見たくメッセージを送りあう。
  • Z80マイクロプロセッサを使ってZ80ワンボードマイコンを作った。もちろんその上で動かすプログラムも自作。ROMライタはキットを使用して作成。プリント板は、プラ板にマスキングテープで回路を作り、紫外線露光する本格派両面基板。
  • 自分が持っていたパソコン(シャープ製X1G)にはシリアルポートなるものが無かった。理由は別の機会にしますが、どうしてもシリアルポートが必要だったので自分で作った。高価な自分のパソコンに自作プリント板を指し電源投入には非常に勇気が必要だったけど、あっさり起動。さすがに紫外線露光プリント板は手間がかかるので、ワイヤラッピング方式で自作。
  • アナログ回路好きな彼と、無線機を作ることにした。彼が無線回路等のアナログ部分で、私がデジタル制御回路。誰から教えられるわけでもなく、自分たちで(大人になってからそういう名前と知ることになる)仕様書を作っていた。
  • 世間でのブームが終わったころ、友達からシャープ製X68000パソコンを安く譲ってもらった。68000CPUのリニアなメモリ空間に感動した。ていうか、ソフトウェアから見ると完全な32ビットプロセッサだった。インテル製プロセッサとは次元が違かった。
  • 68000CPUのすばらしさに感動し、再度紫外線露光するプリント板を起こし、ワンボードマイコンを作った。その上で動くモニタプログラムも自作。でも、回路規模が大きすぎて趣味では使う場面がなく終了。

なんて、とことんやってみた。
金が無いのにひまはある。とにかく頭を使って困難を切り抜けていたし、それが楽しかった。


もちろんアセンブラを買うお金なんか無かったので、最初のころはハンドアセンブル!そのうちに限界を感じ、アセンブラそのものを自分で作った。(ハンドアセンブルが自分でできるならば、自分でアセンブラを作るなんてのは余裕だった。)
その自作アセンブラで、世間ではテトリスが流行ったころに買えるわけが無いので自分でテトリスを作ったりもした。(そのあとのコラムスなんてのも自分で作ったなぁ~。ゲームセンターに行ってもゲームしないで動きをジーッと盗んでプログラム… 今考えるとすげぇなぁ。)


友達が不燃物置き場にパソコン(シャープX1)が捨ててあったので拾った。電源も立ち上がったが、プログラムなどが何もない。その時代はカセットテープにプログラムが格納されていて、パソコンにセットして再生してプログラムを読み込んでいた。
自分が持っていたのは同じシャープX1でも、フロッピーディスクしか付いていないヤツだった。どうにかしてプログラムを彼に渡したかったが手段がない。
カセットテープには『ピーーギャーー』(モデムが通信するときに奏でる音に近いです。)という音が録音されていた。そこで、『自分のパソコンについているスピーカーから同じような音を出し、それをカセットテープに録音したらどうだろう』という発想が生まれ、機械語でサウンドチップを直接制御して音を出してみた。 その音を録音して彼の家にてロード……… うまくいった。金が無くても工夫で何とかなる。笑いが止まらなかった。


当然自分の進路は『電子工学科』。回路設計技術者になるつもりが、現在はなぜかSEだったりします…
でも、あのころ自分たちの結論で仕様書というものを作り出したり、友達と取合いの実験をしたり… 社会人になってもすべてがプラスに働いています。

https://…/2005/11/19/ テールライトユニット到着