天草巡りを切り上げていよいよ南を目指して駒を進めておくことにします。
天長フェリー
本当は、下島南端の牛深からフェリーに乗るつもりだったのですが、キャンプサイトのすぐ近くの小さな港『中田港』から、これまた小さなフェリーが出ていて、ちょうど朝一の便が良い時間にあったので乗って見ました。その名も『フェリーロザリオ』。
島々を連絡する為に、いきなり目的地には行かず寄り道をしていきます。
車は10台も乗らないほどの可愛い船に、乗客も数組…
小一時間の船旅でしたが、なんだか時間がゆっくりしています。
・小さなフェリー | ・コレだけの港 |
ちなみに、この小型フェリー。ドッチが前といった概念が無い見たく、どちらにも進みます。小さな島々の短距離連絡が役目のため、いちいち方向転換する時間がもったいないみたいです。
ルートチョイス
九州本土に戻りましたが、すんなり南下ではつまらないので、『えびの高原』に寄り道をします。
欲張って最短距離なんだけれども観光もしてしまうルートにします。
まずは、九州新幹線出水駅から国道447号で東に向かいます。3桁後半国道なので酷道の不安が有りましたが綺麗な道です。
やがて、地図上には『曽木の滝、別名東洋のナイアガラ』とあるので県道48号に転針です…
不安は的中し、一車線幅の低速タイトコーナーが連続です。バイクだと道路幅は関係無いしタイトコーナーも楽しいのですが、枯れ枝が路面に散乱していて車体をバンクできません。
・落ち葉いっぱいの酷道 |
通過に時間はかかるわ、気を使うので疲れるわ散々です。
東洋のナイアガラ
曽木の滝にやってきました。
たしかにネーミングした人の気持ちが判らなくはありません。
普通、滝といえば清流のような細い流れが下に落ちていくイメージが有りますが、ココのは太い川幅一杯が下に落ちていき、水量も桁違いです。(写真のフレームに入りきりません。)
・上から見るとコンナ感じ | ・全てフレームに入りません |
惜しいのは『落差』
もう少し高さがあると迫力満点です。
"しん"に"しあわせ"な駅
再び国道447号に戻り東進します。
大口の街を過ぎると『大型車長9m以上通行困難』の看板がいくつも設置してあり、私以外の車がいなくなりました。
酷道の臭いがプンプンと臭ってきます。
やがて、道路幅は一車線分のみとなり低速タイトコーナーと勾配が連続し人影の無い山岳越えです。路面は綺麗なのでグイグイとバンクさせワインディングを楽しみます。
こういった、怪しい酷道を進む場合は現在位置をロストする可能性があるため、一応地図上でのチェックポイントをいくつか用意しておきます。今回の目標は、峠を越えた後に電車の駅があるはず…
・酷道。バイクなら楽しい | ・地図だと電車と交差するけど… |
やがて視界が開けると、JRの駅が見えてきました。
『まさき』駅です。漢字で書くと『真幸』駅です。真に幸せの駅。偶然とはいえなんと縁起が良いんでしょう。地図上には『ひらがな』で駅名が記述してあるため、アウトオブ眼中でしたが、寄り道をしちゃいました。
なんと驚きスイッチバック式の駅でした。坂道が連続し本線に平坦が作れない場合に、平坦な枝道を作りそこに駅を作るのです。日本国内での残っている所は少ないみたいです。
普段はきっと静かな駅なのでしょうが、私が訪れたときは地域の人達が集まり地元の特産品等を売っていて、とても賑わっていました。
・真幸駅 | ・奥の本線と、ホームには幸せの鐘 |
温かい駅ですね。
えびのアタック
えびの高原に行くために、一度小林市まで行き、県道1号『えびのスカイライン』をトレースします。
平地から高原まで一気に登るこの道は、木々のトンネルや千本松といった景色もまあまあですが、低速中速コーナーと登り急勾配をエンジンをぶん回してトルクを使うのが面白い!
こんなところまで来て事故るのは最悪ですから軽く流す程度ですけど十分です。
・もうすぐえびの高原 | ・実際は観光客で混雑しています |
高原そのものは休日で混雑していてイマイチでした…
補給の日
九州のキャンプ場は北海道と勝手が違い、有料で設備が良いと言われるキャンプ場でもコインランドリー併設というのが無いのです。
さすがに洗濯物が溜ってきて、残存数が心細くなってきました。
また、ロングツーリング時には必ず携行するチェーンオイルが残量を確認していなかったために底を付いてしまいました。
おまけに自分で判るほど『自分が臭い』のです。下着は毎日変えていても毎日同じジャケットとズボン…
体制を立て直すために今日は国分の街の安いビジネスホテルに宿を取りました。
全て洗濯し、チェーンオイルも入手して完璧です。
今日は久しぶりのベッドで寝れます。エアコンも有るし、空が暗くなっても電気があって明るいのが嬉しい。
たまには不便を味わっておくからこそ、日常生活が幸せに感じられるのです。
地元の飲み屋へ…
地元の美味しい物を味わうためには飲み屋が一番です。
早速豚を味わう(また豚かよ!という指摘は受け付けません。)ため『串カツ』と、イカフリークな私の興味を離さない『イカの活造り』をオーダー。
豚肉は物凄く柔らかく、捌きたてのイカはモチモチ(初日の佐賀の人曰く、九州のイカはモチモチ、北海道のイカはコリコリなのだそうです。)ですが、忘れていました…九州の醤油が甘いことを…
・すし屋のような飲み屋 | ・でか~い串カツ | ・イカの活造り |
せっかくのイカがぁ~。単品で¥2,200円も取られたし…
今日のMVP! えびのスカイラインのワインディングが最高