FTM-10S無線機運用テスト

今日も技術ネタです・・・・。某クラブの人々からは『全然わからない!』『マニアックすぎる!』と言われまくりですが、たぶん今回で一段落するのでおつきあいくださいませ。
今週は、なぜか日曜日に出張仕事が入っているので、今日しかチャンスがないのです。


いよいよ、最終調整のお話です。

1,620KHz交通情報ラジオの受信のためのアンテナ調整

無線機の設置が完了した際に、試しにAM放送を受信してみたけどまったく入感無し!
まあ、そもそもアンテナ1本で、1MHz付近のAM放送90MHz付近のFM放送144MHz・430MHzのアマチュア無線全てカバーしようというのに無理があることは承知しています。(ラジカセですらFM放送用のロッドアンテナと、AM放送用のバーアンテナを搭載している・・・・。)


そこで、少しでも1/4波長ダイポールアンテナを有効に働かせるために、高周波グランドをきちんと取ることにしました。ちょうど、大昔にバイクにアーシング対策をした際の8sq.ケーブルが余っていたので、コレを利用し、圧着端子をカシメます。
(特大の大きさR8-16圧着端子の入手に苦労しました・・・・。秋葉原の富士無線電機にありました。)

・R8-16圧着端子 JIS規格外のサイズなので入手困難

太く、短く!が高周波の基本なので、それに習い近くのパニアケースステーに落とします。アンテナの設置場所を工夫すれば、ステー上面の平面が高周波グランドとして有効に機能しそうです。

・8sqアーシングケーブル ・アンテナ基台に取り付け ・パニアケースステー塗装を落として接続

この調整をしただけで・・・・
AM放送入感あり! NHKとか外国語放送とか800KHz~900KHzの、低い周波数帯の放送が聞こえてきます。高い周波数帯がいっさい受信できないのですが、これで実地テストしてみるため、さっそく例の現場へ・・・・

・多摩ニュータウン通り ・警視庁交通情報ラジオの情報提供地点へ

予想に反してあっさり受信OK。クラシック音楽のあとに『コチラは警視庁 交通情報ラジオです。』だって。
走行中の視聴は、エンジンの点火ノイズがウザいですが、振幅変調(AM)ですからノイズも信号の一部になってしまうので、仕方がないところです。


あらら・・・・、アンテナ調整はほとんど何もせずに完了してしまいました。

アマチュア無線帯・送信テスト

まず始めに、電池駆動のハンディー機をバイクの脇に置いておいて、バイクからきちんと電波が発射するかきちんと変調が掛かっているか確認をします。

・ICOM IC-23ハンディー型トランシーバー

電波の発射は電力を喰うため、エンジンを始動し、そしてPTTスイッチをON!・・・・


あれっ・・・・!(?)
電波が出ていない・・・・。どうやらPTTスイッチの操作を無線機が認識できていないみたいです。


接続ボックス内の配線を間違えたのかっ!(?)
イヤな予感がして、全ての配線をテスターであたって確認しましたが、全て設計通りで異常なし。

・この配線を全てチェック!

それでは、PTTスイッチが壊れているのかチェック!するも異常なし・・・・その代わり、設計ミスを発見!
PTTスイッチ~接続ボックス間の配線は2芯シールド線を使用しているので、スイッチON時には2信号線間がショートするつもりで作り込んでいたのですが、旧来の無線システム構築時には、1信号線とシールドがショートするようにしていました。

・上側のような配線かと思っていたら、下のように配線されていた!(昔に自分で作ったんだけどね。)

というわけで、接続ボックス内の配線を修正

・圧着端子を切り落とし・・ ・ハンダづけ ・こんな感じです ・コネクタに共締めして完成

その後に再度試験。PTTスイッチをONにすると・・・・電波が発射されました!
やった~・・・・・、あれっ(?)(?)(?) 音声が乗っていない・・・・マイクがまったく機能していない模様です。
FTM-10Sの端子表をもう一度眺めると・・・・マイク信号ピンは『MIC-IN』となっています。どうやらハンディー機と異なりマイク自体を動作させる直流電圧は乗せられていない模様・・・・


またしても接続ボックス内の配線を変更し、マイクに対して直流電圧を掛け、音声信号だけを無線機側に送るように回路を構成しました。

・直流重複回路 ・配線変更中。ちなみに、後で線の色の間違えに気づき再び作業しました。
・接続ボックス内の回路を変更 赤線枠内の部品を追加 ちなみに、グランドがなぜ赤色なのかって(?) CT-M11の色配色に極力合わせたからさ!

再度送信テスト・・・・。

おっ!今度はバッチリです。


前回に引き続き、ハンディー機は自宅で受信用としてお留守番。受信した音声信号はノートパソコンに繋いで、音声を感知したときのみ録音するようにしておき、自宅周辺をグルグルと試験走行。

前回の送信試験 直線距離で2kmは余裕でした

https://…/2009/05/01/ 無線アンテナ立替え&走行中試験電波発射

前回が直線距離2kmは余裕だったので、今回はもう少し遠くに行ってきました。


送信電力は、0.5W/3W/7Wと切替が出来るのですが、3W送信で直線距離で5.5kmは余裕でした
しか~し、走行中だと相変わらずマイクが風の音その他を拾いまくってしまい、信号了解度がググッと下がります。あんまり前回と変わっていない気がします・・・・(ToT);

期間限定でテスト送受信結果の公開

https://tarsama.sakura.ne.jp/effect/blog_radio.090808.wma 【公開終了しました】

信号停止状態から発進の様子。VFR独特のエンジン音がしっかり聞き取れますが、音声通話する場面では邪魔です。

とりあえずは使用できる状態にまでなりました。パンパカパ~ン♪♪♪

現在の進捗率・・・98% 調整が完了したので、各部の防水処理をして完了です。
https://…/2009/08/24/ FTM-10S無線機で使用するマイクの実験